『探偵!ナイトスクープ』(テレビ朝日系)が1月10日に放送され、意を決して日本に来たカナダ人男性の依頼を調査した。
視聴者から寄せられた依頼にもとづいて、探偵局長が部下の探偵たちを野に放ち、世のため、人のため、公序良俗・安寧秩序を守るべく、この世のあらゆる事どもを徹底的に調査追求する同番組。今回の「15年間ひきこもりのカナダ人」は、カナダ在住の男性(31)から寄せられた次のような依頼だ。
『僕はカナダに住んでいます。14歳の時にひきこもりになり、そこから約15年間、ほとんど外に出ない生活を過ごしてきました。しかし、今年の始め「このままでは本当にまずい」と強く感じ、人生を大きく変える決意をしました。ひきこもりからの脱出です。そして僕は今、日本にやって来ています。人生初めての旅行、それも海外。3週間という長期間の滞在は、僕の人生で最大の挑戦です。どうして日本を選んだのか…それは日本のお笑いが大好きだからです。16歳の頃、日本のお笑いに出合い、その面白さに衝撃を受けました。言葉も文化もわからない中、なぜこんなにも心奪われたのか、自分でも不思議です。そのお笑いをもっと楽しみたいと思い、独学で日本語も学びました。今では、日本のお笑い芸人になりたいとすら考えるようになりました。そこで一度、僕をお笑いの舞台に立たせてもらえないでしょうか?ひきこもりだった人生を変える大きな一歩として、どうか力を貸してください』
間寛平探偵が「ハロー!ワッチュユアネーム?」と依頼者のもとを尋ねると、「日本語でいいですよ」と日本語ペラペラな回答。大好きなダウンタウンなどのバラエティ番組で日本語を覚え、ほかにもかまいたちや千鳥もお気に入りだという。
しかし、「人と会話をするのは怖い」。これに寛平探偵が「俺らでも今でも怖いねんから」と話すと、男性は「軽んじるつもりはなく、真剣に依頼を出した。やってみないと人生変わらない」との思いを明かす。
そんな中、寛平探偵から「ライブハウス出演が決まった」とアナウンスが。家でアドバイスをしつつ、「熱々おでん」やオリジナル漫談の稽古を深夜まで行う。
翌日、15組の若手が出演するお笑いライブへ。目の前にいるのは、ナイトスクープのロケであることは一切知らない約120人の観客。男性は出だしこそ噛まずに話し出せたものの、緊張からネタが飛んでしまう。
笑顔で間をつなぐのにも限界があり、見かねた寛平探偵が「こう見えても15年ひきこもり」と舞台袖からアドバイス。またネタが飛ぶと、「身長180センチ…!」。そんな状況ながら、観客からは笑い声が漏れる。そして、熱々おでんを披露し、“初舞台”を終えた。
出番を終えた男性は「地獄…」と振り返る一方で、「夢みたいに、実感がない。これ以上難しいことはない。これからは大丈夫かなと思う」と前向きに語った。
スタジオではこのVTRを見届けたが、寛平探偵から「実はここに来てます」との紹介が。今後の活動について、男性は「まずは日本にある仕事を探して、学校にも通って頑張りたい」と明かしていた。