トップブランドのデザイナー交代、次なるトレンドアイテムや流行色、ウォッチしたいセレブなど、押さえておくべきモノ・コト・ヒトをお届け!
2025年、最も期待されているショーといえば、マチュー・ブレイジーによる「シャネル」のデビューコレクションだろう。「ボッテガ・ヴェネタ」で見事なレザーアイテムを発表し続けてきた現在40歳の彼が、「シャネル」のツイードに挑むのを今から楽しみにしている人は多いはずだ。
しかし、今年デビューするのは彼だけではない。「トム フォード」のハイダー・アッカーマン、「ジバンシィ」のサラ・バートン、「ランバン」のピーター・コッピング、「セリーヌ」のマイケル・ライダー、「ドリス ヴァン ノッテン」のジュリアン・クラウスナー、「カルバン・クライン」のヴェロニカ・レオーニ、「ボッテガ・ヴェネタ」のルイーズ・トロッターといった面々も、それぞれデビューコレクションを控えている。
さらに、現在(公式には)無所属のビッグネームが何人か存在することも忘れてはならない。本稿執筆時点では、「ヴァレンティノ」の前クリエイティブ ディレクターだったピエールパオロ・ピッチョーリが、(キム・ジョーンズが退任した「フェンディ」に移籍するのではと言われているが)まだどこにも所属していない。また、「セリーヌ」を去ったエディ・スリマンも、今後の道が発表されていない。
ここ数シーズンで最もトレンドを先読みしているデザイナーは、ミウッチャ・プラダだろう。ミディスカートを履いたカサンドラ(未来を予知するギリシャ神話の王女)よろしく、彼女は「ミュウミュウ」で次々とヒットを飛ばし、時代精神を予測し、誰より早く流行の最前線をリードしている。
春が来たら、ダブルのベルト使い、シックなスポーツジャケットとプリーツスカート、レッグウォーマー、カラーブロックのサンダルやスクエアトゥのローファーなどを取り入れてみよう。
ザック・ポーゼンによる「ギャップ」の新ライン「GapStudio」も要注目。アン・ハサウェイやデミ・ムーアが着用してバズった彼のデビューコレクションが、2025年3月に販売される。
あらゆるブラウン
ブラウンに注目すべき理由は、パントン社が「モカ・ムース」を2025年のカラー・オブ・ザ・イヤーに選んだからだけではない。ブラウンは非常に魅力的で、黒よりもソフトな印象になり、明るい色やパステルカラーとも相性が良いからだ。
多くのおしゃれセレブもブラウンを愛用している。最近では、ヘイリー・ビーバーが「ヴェルサーチェ」のヴィンテージのチョコレート色のスカートスーツを着用し、同じ色のiPhoneケースを持ってポーズを決めている。
また、ゴッサム映画賞でセバスチャン・スタンが着た「プラダ」やオスカー・アイザックがまとった「ブリオーニ」のように、男性セレブたちもブラウンに夢中になっている。
ジャーナリストのエイミー・オデルは自身のニュースレターで、ブラウンを「この10年を表す流行色」と宣言し、「シンプルなベージュのカラーパレットに賭けたことは、現在40億ドルの評価額を誇る『スキムス』で(創設者のキム・カーダシアンが)行った最善策のひとつだった」と指摘している。
アンソニー・ヴァカレロによる「サンローラン」の素晴らしいランウェイで見られたように、今シーズンはネクタイが本格的に流行する予感。手軽で安価に取り入れられるので、試す価値は大いにある。