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【東京都文京区】日中友好会館美術館で「希望の野原で―貴州水城絵画展」開催。約40点の作品を展示

  • 2025.1.15

東京都文京区にある「日中友好会館美術館」にて、2月8日(土)~3月16日(日)の期間、「希望の野原で―貴州水城絵画展」が開催される。

中国・貴州省から届いた、色鮮やかで楽しい「水城絵画」の世界を届ける。

鮮やかな色使いと素朴なタッチが特徴

中国貴州省水城の画家たちが描いた民間芸術「水城絵画」は、鮮やかな色使いと素朴なタッチで、人物や動物が愛らしく描かれている。

色とりどりの絵の中には、楽しそうな生活の様子、喜びにあふれる作物の収穫、お祝いの準備をする家庭の様子など、日常の風景が季節感・生活感豊かに表現されている。

「水城絵画」は中国の芸術文化であり、現代アートの一つのジャンルとしても、世界中から関心を集めている。

約30名の画家による約40点の作品

このたび、2025年の新春展として「希望の野原で―貴州水城絵画展」と題し、中国貴州省六盤水市(通称:水城)の画家約30名が描いた約40点の作品を展示。

中国国内で数々の権威ある賞を受賞した作品や、水城農民画協会代表を務める徐源氏、熊師提氏、さらにいま注目を集める若き画家、徐小迪氏の作品も必見だ。

「水城絵画」は、「好きなものを好きなように描けばそれでよし!」というのが大きな特徴で、その独特な色使いや素朴なタッチが、多くの人を魅了している。

また、装飾的な要素が多く、純色を並べて対比させたり、変形や誇張、象徴的な表現を中心にしたり、一般的な画法である色調の統一や調和は重視されない。人物の色合いや表情も作家ごとに異なっており、見る人の心を和ませ、ほっこりとした楽しい気分になること間違いなしだ。

四つの章に分けて展示

同展では、色鮮やかで楽しい水城絵画の世界を「風情」「風物」「風景」「風味」の四つの章に分けて紹介。

第一章「風情」では、日常の出来事を画家たちがオリジナルの視点で描いた趣のある作品が揃う。

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何剣春「攔門酒」[/caption]

結婚式に訪れた客を酒でもてなす風習を描いている。

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徐承波「苗族拜花樹」[/caption]

ミャオ族に伝わる祭りの光景を鮮やかな色彩で印象的に描いている。

第二章「風物」では、変形や誇張、象徴的な表現を用いて、移ろいゆく季節をモチーフとした作品が集められている。

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熊師提「歓歌載舞」[/caption]

歌や踊りに興じる人々の様子を象徴的に描いている。

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徐承貴「放牛放到日落坡」[/caption]

牛飼いたちが日暮れまで牛を追いかける姿、人と自然が一体となる暮らしを描いている。

第三章「風景」では、貴州省の美しい自然や風景、目に映る様々な事物を独特の構図で描いた作品がまとめれている。

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夜郎風「画説貴州——六盤水」[/caption]

六盤水市は水城がある都市。近年は地方でも開発が盛んで、巨大な橋も建設されている。

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夜郎風「画説貴州——黔東南」[/caption]

黔東南は貴州省東南部に位置するミャオ族トン族の自治州。伝統文化を守りながら、新しい農村の建設が進んでいる。

第四章「風味」では、素朴なタッチで描いたデザイン性のある味わい深い作品が展示されている。

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徐小迪「小康不小康関鍵看老郷」[/caption]

習近平国家主席の発言から創作された。人々の暮らしに寄り添った言葉が彼らの心を温めている。

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趙曼平「高粱紅満山」[/caption]

高粱が畑一面に実った様子を描いている。豊作は人々の喜びでもある。

少数民族が多く暮らし、多彩な芸術文化をもつ水城絵画の素晴らしさを、じっくりと見比べることができそう。

日本初登場の作品が来日

水城の絵画は現在、第2・第3世代の画家たちが活躍し大いに発展しているという。彼らは、古き良き時代のモチーフはそのままに、新しいや素材やテーマを積極的に取り入れ、創作活動に励んでいる。

中でも、新時代を担う人材育成にも力を入れ、水城農民画協会代表を務める徐源氏、熊師提氏、いま注目を集める若き画家、徐小迪氏の作品など日本初登場の作品が来日。大変貴重な機会となる。

伝説や独特の世界観を表した動画も上映

水城の絵画は、様々な少数民族の民間芸術の要素を取り入れながら、生産活動や日常生活、風俗、自然の景観、祝祭や遊びをテーマに彩り豊かに描かれている。

会場では、この地に伝わる伝説や独特の世界観を表した動画を上映。会期中の関連イベントと合わせ、多彩な芸術文化をもつ貴州省への理解が深まりそうだ。

関連イベントも開催!

さらに、画家の指導のもと、「水城絵画」の生まれた文化的背景やデザインの面白さ、色彩の美しさを体験できる「水城画ぬり絵ワークショップ」、中国宋時代の衣装・化粧の展示および伝統楽器の演奏会も開催。

「水城画ぬり絵ワークショップ」の開催日時は、2月8日(土)10:30~11:30/14:30~15:30で、主に中学生以下の児童・生徒とその家族が対象。席数は1回30組で、参加費は材料費として1名500円かかる。

1月26日(日)が申込締切だが、申込多数の場合は抽選となる。

「中国唐・宋時代の化粧(メイク)体験」の開催日時は、2月15日(土)・16日(日)13:30~14:30で、 チケット購入の希望者のみが対象。

「伝統楽器の演奏会」の開催日時は、同日の15:00~で、約70分間の演奏となっている。席数は1回150席で、参加料は3,000円(税込)、全席自由席。

「水城絵画」の作品や、背景の文化に触れられる貴重な機会となりそう。イベントは申込期限があるので、申込はお早めに。

■新春展「希望の野原で―貴州水城絵画展」開催概要 会場:日中友好会館美術館 住所:東京都文京区後楽1丁目5番3号 会期:2月8日(土)~3月16日(日) ※開幕式・内覧会:2月7日(金)15:00より中国から出展画家が来日 休館日:月曜日、2月25日(火)※2月24日(月)は開館 開館時間:10~17時 入館料:無料

※全作品撮影OK

展示会特設ページ:https://jcfcmuseum.jp/events/event/2025-01

(鈴木 京)

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