【漫画】腕まくらをして腕がしびれた青年…生霊の少女がお返ししてあげる話に「こういう時間が描かれるのがかわいい」の声
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、朝日新聞出版のコミックサイト「ソノラマプラス」にて連載中の漫画『あことバンビ』の1エピソード、『あことバンビ 「腕まくら」』を紹介する。『あことバンビ』『堀さんと宮村くん』などで知られる作者のHEROさんが、12月8日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、2000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、HEROさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
目覚めると腕まくらをされており、うれしくなってしまう生霊のあこ
眠っていた幽霊・あこが目を覚ますと、隣で眠る青年・バンビに腕まくらをされていた。寝息を立てるバンビに声をかけて起こすと、嬉しそうにしながら「……腕まくらしてくれたの?」と問うあこ。
起きるなり腕の異常に気付いたバンビは「腕の全感覚が遮断されてんだけど」と震え始める。それを見たあこは「ごめんね私の重みで…」と言いつつ、「なーんだ……腕まくらしててくれたわけじゃないのか」とどこかしゅんとしたようす。
「えっ!?あっ……ちがうちがう、してたよ自分の意志で」とすかさず言うバンビだったが、あこに「うそだよ。だってバンビつらそうだもん、正直に言って『つらい』って」と答えられてしまう。「言わない……傷つけるから」と素直に答えてしまったバンビだが、腕が治るまで今度はあこに腕まくらをしてもらうことになり…。
この甘い漫画を読んだ人たちからは、「かわいくて癒される」「ゆるい雰囲気が最高」「ぐなぐなになってる…」「こういう時間が描かれるのがかわいい」など、多くのコメントが寄せられている。
生霊と青年のゆるい時間を描いた、やさしい空気の漫画
――本作では、幽霊の女の子と生きている男の子が一緒に生活していて不思議な光景ですがほっこりするストーリーでした。発想の源になったできごとなどがあるのでしょうか?
「あことバンビ」という作品自体は10年以上前からあたためていた話です。生霊の女の子(アコ)と作家の青年(バンビ)の物語が描きたいなとずっと思っていました。ホラー映画などが好きなので、霊をメインの登場人物にしたかったのかもしれません。「腕まくら」はそんな2人の日常を切り取った番外編です。
――本作を描いたうえで特に「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
2人の生活の様子や仲の良さがなんとなく伝わるといいなと思いました。また、アコがいつも着ている部屋着は、バンビの高校時代の学校指定のジャージです。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
3枚目、アコのおなかの上に倒れ込んでしまうバンビです。自分の意思ではないので、珍しくあせっているところがいいなと思いました。
――バンビの腕まくらにうれしそうな反応をしている幽霊・あこの表情が非常に印象的でした。HEROさんは腕まくらに憧れがあるのでしょうか?
私は特に思い入れや憧れはないのですが、私の漫画は1コマがとても狭いので、こういったわかりやすい絡みの表現は扱いやすくて好きです。
――幽霊に対して怖いイメージがありますが、本作の幽霊・あこのかわいいキャラクター像に惹かれました。本作のキャラクターを創作するうえでこだわった点をお教えください。
ありがとうございます!
アコの髪型(サイドテール)を、アコの感情に合わせてたまに動かしています。嬉しいときにははねていたり、がっかりしたときには少しだけ重く垂れさがっているかんじです。そういったコマを探すのも楽しいかもしれません。
――今後の展望や目標をお教えください。
「あことバンビ」はとても大切な作品なので、これからもこの世界を細々と描いていけたらいいなと思っています。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
いつも作品を読んで頂きありがとうございます!自分の好きなように描いていますが、少しでもおもしろいと思って頂けたらとても嬉しいです。