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2025年夏トレンド解説!押さえておきたい10のキーワード

  • 2025.1.15

1 自由に空を飛ぶ、鳥を想わせる“フェザーディテール”

CHANEL
CHANEL

大空を飛び回る鳥のように、たくさんのデザイナーが自由闊達なクリエイションを披露した今シーズン。そんな今季を象徴するように、鳥に着想を得たデザインランウェイに台頭。シャネルCHANEL)のエアリーなフェザーをあしらったラストルックをはじめ、パワフルなフォルムの羽のTシャツにフィンセント・ファン・ゴッホの絵画をプリントしたロエベLOEWE)まで、躍動感あるディテールが今季のランウェイを席巻。

LOEWE
LOEWE
PRADA
PRADA

ヴァレンティノVALENTINO)やボッテガ・ヴェネタBOTTEGA VENETA)のように小物に採用するブランドやステラ マッカートニーSTELLA McCARTNEY)のように鳥のイラストを装飾にしたルックにも注目だ。

BOTTEGA VENETA
BOTTEGA VENETA
STELLA McCARTNEY
STELLA McCARTNEY

2 煌びやかなフラッパーガール

GUCCI
GUCCI

1920年代に流行した、煌びやかなフラッパーガールがランウェイに戻ってきた。アールデコ調パターンを繊細なビーズで表現した100周年を迎えるフェンディFENDI)や、メタリックの幾何学模様をつなぎ合わせたドロップウエストのラバンヌRABANNE)、流線を描くスパンコールが印象的なバーバリーBURBERRY)など華やかな中に威厳あふれるルックが多数登場した。

RABANNE
RABANNE
FENDI
FENDI
BURBERRY
BURBERRY

3 ハイブリッドなスカートパンツが降臨

LOUIS VUITTON
LOUIS VUITTON

今季、スカートパンツを組み合わせたような革新的なボトムがトレンドイン。その最たる例として挙げたいのは、大胆でアシンメトリーなレングスで鮮烈な印象を残したルイ・ヴィトンLOUIS VUITTON)。また、ミニマルなシルエットを得意とするニコラス率いるクレージュCOURRÈGES)もテーパードパンツとロングスカートを融合させたようなルックを披露。今後モード界の新たなデザインとして、旋風を巻き起こすに違いない。

COURRÈGES
COURRÈGES
AMI PARIS
AMI PARIS

4 都会のスポーティールックを再定義

PRADA
PRADA
MIU MIU
MIU MIU

もやは定番となったスポーティスタイルだが、今季は思い切りラグジュアリーなアイテムと合わせて大胆なミックス&マッチに挑戦したい。眩い光を放つシルバーのカクテルドレスにウインドブレーカーを合わせたプラダPRADA)、ジ・アティコ(THE ATTICO)もセンシュアルなシアースカートとプルオーバーでリュクスなアスリートスタイルを追求。ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)のようにプレーンな白タンクもランウェイで散見された。

THE ATTICO
THE ATTICO
RALPH LAUREN
RALPH LAUREN

5 マニッシュなスーツスタイルで力強さを纏う

SAINT LAURENT
SAINT LAURENT

女性の社会進出を讃えるように今季トレンドに躍り出たのは思い切りマニッシュなスーツスタイル。ベラ・ハディッドが纏ったサンローランSAINT LAURENT)のタキシードスーツやウエストを絞ったドルチェ&ガッバーナDOLCE&GABBANA)のピンストライプスーツなど、今季は力強いスーツスタイルが大豊作。パンツのシルエットは変わらずスリムよりもルーズで、胸もとには素肌感をプラスして抜け感を演出するのが主流。足もとにはヒールを合わせて、女性らしさを加えることもお忘れなく。

BOTTEGA VENETA
BOTTEGA VENETA
DOLCE&GABBANA
DOLCE&GABBANA

6 明るい未来を見据えた進化したボーホーシック

CHLOÉ
CHLOÉ

2024-25年秋冬コレクションのクロエCHLOÉ)から再燃したボーホーシックだが、各デザイナーたちのアプローチも多種多様な広がりを見せ始めている。火付け役のクロエやイザベル マランISABEL MARANT)はシフォンドレスやフリンジといった王道ボヘミアンスタイルを披露。

ISABEL MARANT
ISABEL MARANT

一方のミケーレ率いる新生ヴァレンティノはダークロマンティックな花柄を使用し、モードなルックを生み出した。ノスタルジックで儚い印象のテキスタイルにクリノリンを掛け合わせたロエベのアプローチにも注目したい。

VALENTINO
VALENTINO
LOEWE
LOEWE

7 雲のようなバブルシルエット

従来のバルーンシルエットとは一線を画す、より大胆でアグレッシブなバブルディテールが流行の兆しに。先シーズンの「アンガー(怒り)」から打って変わって「透明性」に希望を宿したコム デ ギャルソンCOMME des GARÇONS)を筆頭に、アンリアレイジANREALAGE)は空調服を取り入れて“風の力”を可視化し、ブランドの礎であるテクノロジーとの融合で斬新なシルエットを打ち出した。

ANREALAGE
ANREALAGE

NYのソロモン・R・グッゲンハイム美術館でコレクションを発表したアライアALAÏA)は同美術館の建築美をデザインに落とし込み構築的なドレスを提案。気鋭ブランド、ヴァケラVAQUERA)のように白T × バブルスカートなどの日常と非日常を融合したアヴァンギャルドなスタイリングも見逃せない。

ALAÏA
ALAÏA
VAQUERA
VAQUERA

8 重力すら感じさせないプレイフルなディテール

MARNI
MARNI

クワイエットラグジュアリーという一大トレンドに反発するように、遊び心たっぷりなディテールがあふれかえった2025年春夏コレクション。ミラノコレクションでは、マルニMARNI)、フェラガモ(FERRAGAMO)ミッソーニMISSONI)が極端に尖ったディテールのビッグハットやトップを主役アイテムに抜擢し、JW アンダーソンJW ANDERSON)は、形状記憶の技法をレザーに施し、ゼログラビティーを感じさせる革新的なシルエットを描き出した。

FERRAGAMO
FERRAGAMO
MISSONI
MISSONI

今季、ファッションをもう一度楽しもう! というデザイナーたちの試みが詰まったシルエットが有識者たちの心を鷲掴みに。次シーズンのオフランウェイではプレイフルな装いに包まれたファッショニスタで盛り上がるだろう。

JW ANDERSON
JW ANDERSON

9 パワーショルダーの静かな復権

LOUIS VUITTON
LOUIS VUITTON

2025年春夏シーズンのランウェイでは、“肩”に再び注目が集まった。近年続くテーラリングの進化とともに、構築的なショルダーがシルエット全体にインパクトを与えるルックが続出。ルイ・ヴィトンでは、ドロップショルダーとパフスリーブのミックスによって、フォルムにやわらかさと強さを共存させた。

SCHIAPARELLI
SCHIAPARELLI
STELLA McCARTNEY
STELLA McCARTNEY

スキャパレリSCHIAPARELLI)では、曲線的なカッティングが印象的な白のセットアップに、グラフィカルなショルダーラインを合わせてクチュール的な迫力を演出。ステラ マッカートニーでは、ベルトでウエストを絞ったコートに直線的なショルダーを重ね、モダンな力強さを体現した。

10 重ねて魅せる“レイヤード2.0”

DURAN LANTINK
DURAN LANTINK

ドレスにパンツを重ねる——そんな懐かしくも新鮮なレイヤードが、この春、ふたたび脚光を浴びている。今シーズン、多くのブランドが打ち出したのは、ドレス×パンツのコンビネーション。デュラン ランティンクDURAN LANTINK)では、レース使いのドレスにゆったりとしたパンツを重ね、フォルムに躍動感をもたらした。

MOSCHINO
MOSCHINO
FENDI
FENDI

一方、モスキーノMOSCHINO)は、テーラリングされたドレスとパンツを一体化させ、あえて“重ねている”ことを強調しない、洗練された構造が印象的。フェンディでは、シアー素材のドレスとワイドパンツを同色でまとめ、軽やかで上品なレイヤードを提案。ザ・ロウTHE ROW)は、ドレスとパンツの境界をなめらかに溶かし込むようなルックで、ミニマルな中に奥行きを感じさせた。装いの構築がテーマとなる今季、自由なフォルムで遊ぶこのスタイリングが、今また新鮮だ。

THE ROW
THE ROW

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