寒さが本格的になるこれからの季節に恋しくなるのは、温かな煮込み料理。お鍋に材料を入れて、あとは火にかけるだけの煮込み料理は忙しいけれど美味しいものを食べたい、ワガママミューズにぴったりです。
『季節の鮮魚の大人のアクアパッツァ』
一匹丸ごとの魚を使う料理と聞くと、ハードルが高そうですが、これはとっても簡単! 魚屋さんで鱗をひいて、お腹の中を掃除してもらうと作業が楽です。切り身でも作ることができますが、骨等から出汁が出るので、一匹そのままを使うと格段に美味しくなります。魚は脂がのった白身魚、鯛、キンキ、キンメ等がオススメ。
(材 料 3〜4人分)
魚(のどぐろを使用)……1尾
塩……適量
ニンニク……2片
オリーブオイル……大さじ2
ケッパー……小さじ2
ブラックオリーブ……8粒
タイム……1枝
ローズマリー……1枚
ミニトマト……8個
アサリまたはハマグリ……
小さければ20個、大きければ10個
白ワイン……20㎖
有塩バター……10g
エキストラバージンオリーブオイル
……適量
イタリアンパセリ……適量
(作り方)
❶ 魚全体に軽く塩をして30分以上置く。火を通りやすくするため、包丁で身に斜めに切り込みを入れておく。ニンニクをつぶして鍋に入れ、オリーブオイルを入れて一緒に弱火にかける。
❷ ニンニクに焼き色がつき、オイルに香りがついたら強火にし、魚を入れて両面焼き色が付くように焼く。
❸ 刻んだケッパー、ブラックオリーブ、タイム、ローズマリー、ミニトマト、きれいに洗ったアサリを入れたら中火にし、上から白ワインを回しかけて蓋をする。
❹ 約10分後、最後にバターを上からのせ、アサリや魚から出たスープを回しかけたらでき上がり。仕上げにエクストラバージンオリーブオイルをかけ、刻んだイタリアンパセリを散らす。
POINT_白ワインを加えた後、貝の口が開けば、煮込み完了の合図。なかなか開かない貝は軽くたたいてあげると、開いてきます。
栗原友さんオススメ! 煮込みが上手くできる鍋
簡単にできるレシピをご紹介してきましたが、やっぱり煮込みに適した鍋を使うと、料理もしやすいもの。使い勝手のいい鍋だけを栗原友さんに教えていただきました。
圡楽窯
耐火度が高く、昔から土鍋の生産地と知られる伊賀で轆轤による手引きで土鍋を製作。煮るだけでなく、焼く、炊く、蒸す、炒める、と料理の幅がぐっと広がる。口付黒鍋 9寸。
VERMICULAR
素材本来の味を十二分に引き出す、メイドインジャパンの無水調理鍋。非常に高い気密性を誇り、食材を入れたら蓋をして火にかけるだけ。料理が簡単に、身近に。オーブンポットラウンド26㎝。
Swiss Diamond
ダイヤモンド粒子を使った特許技術のコーティングにより短時間でムラなく火が通ると評判。こびりつかず手入れも簡単。ストックポット28㎝(IH対応)。
STAUB
食材の旨みを閉じ込め、美味しさを逃さない鋳物ホーロー鍋。カラーバリエも豊富。〈上〉ブレイザー ソテーパン28㎝、〈下〉ピコ・ココット ラウンド26㎝。
LE CREUSET
本体の鋳物に複数層のホーローを焼き付け、熱伝導率も保温性も抜群! 〈上〉楕円形のココット・オーバル25㎝、〈下〉定番人気の丸形、ココット・ロンド24㎝。
Cooking:TOMO KURIHARA Photo:KOOMI KIM Food styling:KAORI MAEDA
Text&Edit:AKIKO MAEDA(comete) Cooperation:UTUWA
otona MUSE 2024年1月号より