料理が苦手なあなたにこそ！ さっと作れて栄養満点のシンプルごはんが満載『おこじょさんと家飲み家ご飯』

「忙しいから料理に時間をかけられない」「手間はかけたくないけど、家にあるもので美味しい料理を作りたい」「いつもとは違った料理を気軽に試したい」

料理にまつわるこんな数々の悩みに、 ひとつでも当てはまった方はぜひ『おこじょさんと家飲み家ご飯』（ヤゼ/KADOKAWA）を読んでみてほしい。料理で悩みがちな筆者は、お役立ちレシピの紹介と共に癒しを運んでくれる本作に、すっかり心を奪われてしまった。

社畜生活を送る優一郎さんは、ひょんなことから北海道出身のエゾオコジョ・おこじょさんと一緒に暮らすことになった。

飲むのも食べるのも大好きなおこじょさんは、季節の食材を生かしたり、優一郎さんの体調に合わせたりしながら最適なレシピで料理を作る。疲労回復には「簡単茹で鶏」、春のストレスには「さっぱりセロリサラダ」など、どの料理も健康的かつ美味しそうなものばかり。

食事だけでなく、日本酒講座や宅飲みを楽しむ簡単アレンジのおつまみも。さらに焼きバナナや生チョコなどのスイーツ、水出し緑茶やココアといったドリンク類まで幅広いメニューが紹介されている。

普段の筆者は、料理を頑張ろう！とレシピ本を買っても、なじみのない食材や調味料、文字ばかりの複雑な手順に出端を挫かれてしまうことが多い。だが、おこじょさんのレシピはスーパーにある食材で簡単に作れるものばかり。各工程も可愛らしいイラストと共に極限までシンプルに描かれているので、普段料理と縁遠い筆者でも理解がしやすかった。さらに食材の効能や、アレンジ方法まで紹介してくれているので大助かり。今日から試せる簡単レシピが大充実の1冊となっている。

料理だけでなく、おこじょさんと優一郎さんの絶妙なやりとりにもほっこり。本作ラストでは、おこじょさんの過去や、ひとりと1匹の出会いについても描かれている。

気分や体調、季節に合わせて、気になるメニューからページを開いてみよう。料理が苦手な人や忙しい日々を送る人にこそ、ぜひ本作を手に取ってみてほしい。

文＝ネゴト / fumi