1. トップ
  2. Rain Tree、選抜発表という試練を乗り越えこれから“大樹”へと育っていく若木に期待<Documentary of another IDOL3.0>

Rain Tree、選抜発表という試練を乗り越えこれから“大樹”へと育っていく若木に期待<Documentary of another IDOL3.0>

  • 2025.1.10
Rain Treeのドキュメンタリーが12月20日に最終回を迎えた (C)OVERSE
Rain Treeのドキュメンタリーが12月20日に最終回を迎えた (C)OVERSE

【写真】“選抜”に呼ばれたメンバーを笑顔で送り出す…グループの深い絆を感じるシーン

オーディション不合格者たちの“その後”を追った新感覚ドキュメンタリー番組「Documentary of another IDOL3.0 ~不合格者17名の再挑戦の物語~」の最終回となる第5回が、12月20日にLeminoで配信された。同番組は、秋元康総合プロデュースの「IDOL3.0 PROJECT」で合格し、WHITE SCORPIONとしてデビューした11人ではなく、最終審査まで残りながらも、惜しくも合格できなかった17人の少女たち=Rain Treeを追い掛けたもの。第5回では、1stデジタルシングルの表題曲を歌う選抜メンバーを決めるセレクション最終審査から7人のメンバー発表までの悲喜こもごも、そしてメンバーの強い絆が映し出された。(以下、ネタバレを含みます)

“選抜”メンバー入りを懸けて最終審査へ

「IDOL3.0 PROJECT」は、メタバースやNFTなどの技術を駆使して活動の場を広げるアイドル第三世代のアイドルを生み出すために秋元が総合プロデュースを務める新アイドル創出プロジェクト。約半年にわたって第7次まで審査を行い、新ガールズグループのメンバーを決定した。

最終回は、1stデジタルシングルの表題曲を歌う選抜メンバーを決めるセレクション最終審査の様子からスタート。最終審査は「ボーカル審査」「ダンスパフォーマンス審査」が2日間にわたって行われた。待機部屋に4人ずつ呼ばれ、その後1人ずつパフォーマンスを披露していくという形で、メンバーたちは互いに肩をたたき合って鼓舞し合いながら審査に臨んでいく。メンバー同士で競い合うのではなく、あくまで全員が同じ方向を向いて全力を尽くす…という彼女たちの思いが伝わる光景だ。

緊張と不安で押しつぶされそうになりながらも、持てる力をできるだけ出して挑んでいくメンバーたち。中には、緊張感に耐え切れず思わず涙してしまうメンバーも。審査でのパフォーマンスを終えると、「楽しかった!」と笑顔を見せる者、「やっと終わった…」と安堵(あんど)の表情を浮かべる者、張り詰めていた緊張が解けて泣き崩れる者など、さまざまな反応を見せる。

永瀬真梨(旧:タマ)は「みんなで頑張ろうって言いつつも結局は個人戦だから、それがなんかずっとちょっとつらかったですね。誰かに吐き出すのも、みんなもつらいからっていうのでいっぱいいっぱいでした。いろいろキャパオーバーでした」と振り返り、仲俣美希(旧:マリオ)は「(結果は)どうだろうって気持ちもあるけど、自分ができる100%は出してるつもりなので、(選抜発表に)『呼ばれるって自分を信じて』って感じです」と述懐。

ダンスパフォーマンス審査も実施 (C)OVERSE
ダンスパフォーマンス審査も実施 (C)OVERSE

一般客の前で自己表現審査…個性爆発!

11月11日の「1stデジタルシングルセレクション最終審査会」では、一般客や取材陣が見守る中、最後の審査「自己表現審査」として一人ずつ自己PRを披露。楽器演奏、歌唱、ダンス、クラシックバレエ、“利き柔軟剤”、イラスト、和太鼓、詩吟など、バラエティーに富んだ自己PRで楽しませたメンバーたち。その後、先般の「ボーカル審査」「ダンスパフォーマンス審査」の結果と「自己表現審査」も踏まえた上で決まった結果を聞くことに。

選抜に入ったメンバーは、綾瀬ことり(旧:コトリ)、遠藤莉乃(旧:イチゴ)、加藤柊(旧:キナコ)、佐藤莉華(旧:サナ)、鈴野みお(旧:リンリン)、新野楓果(旧:ニイ)、橋本真希(旧:マキ)の7人。佐藤は「本当に頑張ってよかったなって気持ちと、皆さんの応援に応えられてよかったなって気持ちと、うれしい気持ちと…。でも、どこかで17人みんなで表題曲歌えるんじゃないかって思ってたから、同時に悲しい気持ちもあって」と吐露し、新野は「今ここに呼ばれてないメンバーのことを考えるとすごく複雑な気持ちになるんですけど、選ばれたからには他のメンバーの分も背負って、勢いよくいいスタートが切れるようにこのメンバーで頑張っていきたいです」と意気込んだ。

また、橋本は「歌もダンスもあまり得意ではないので努力してきたんですけど、一緒に頑張ってきたメンバーの子たち、今日呼ばれなかった子たちも、頑張ってきた姿をすごくたくさん見てきたので、その子たちの分も私たちがこの曲を成功させることで、いつか17人で楽曲披露できるように、みんなの気持ちを背負って頑張っていきたい」とコメントし、選ばれなかったメンバーに寄り添う思いを打ち明ける。

次々と呼ばれていく選抜メンバーたち (C)OVERSE
次々と呼ばれていく選抜メンバーたち (C)OVERSE

「また呼ばれなかった…」「悔しい」

一方、舞台裏では選ばれなかったメンバーたちが「また呼ばれなかった…」「つらいね」「努力が足りなかったんだな…」「悔しい…」と再び味わう挫折感に肩を落として落涙。しかし、7人が戻ってくると、口々に「おめでとう」と声をかけて祝福する。優しさあふれる対応に、複雑な思いを抱えながら戻ってきた7人は、あらためて強い絆を感じる。

グループ内での選抜制度は、メンバー同士が切磋琢磨できる一方、競争心が絆や団結力を損なってしまう可能性もある諸刃の剣だ。だが、オーディション不合格から始まり、デビューに向けて過酷な道を支え合いながら歩んできた彼女たちの絆は、そんなことで揺らぐほど脆弱なものではなく、大きく成長するための1つの試練に過ぎないのだとつくづく感じさせられた。

それは、後日のカップリングメンバーの「こんなんで仲悪くならないです」「今一番の目標は17人で一緒に過ごしたい」「お互いに支え合ってどんどん高め合いたいと思います」といったコメントにもあるように、ポジティブに捉えて既に前を向いているのが何よりの証拠で、1年半の経験が確実に彼女たちを強くしているのが分かる。

この成長した姿を目の当たりにすると、これからも過酷で厳しい苦難に耐え抜きながら強く大きな樹に育っていくであろう、“若木”の成長を見守っていきたくなる者も少なくないだろう。

◆文=原田健

選抜メンバーを笑顔で受け止めるカップリングメンバー (C)OVERSE
選抜メンバーを笑顔で受け止めるカップリングメンバー (C)OVERSE
元記事で読む
の記事をもっとみる