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【格闘技/RISE 159】3児のシングルマザーerika♡がベルト獲得、猛烈ラッシュで今春高校卒業の18歳・AKARIの心を折る

  • 2025.1.10
壮絶に打ち合うerika♡(左)とAKARI(C)安村発(Nob Yasumura)
SPREAD : 壮絶に打ち合うerika♡(左)とAKARI(C)安村発(Nob Yasumura)

キックボクシングイベント『RISE 159』は24日、後楽園ホールで開催され、女子の「第2代RISE QUEENミニフライ級(-49kg)王座決定戦」で、erika♡AKARIに判定勝利。RISE伝統の赤いベルトを獲得した。

■erika♡が猛烈ラッシュでAKARIを完封

AKARIは、“美脚炸裂シンデレラ”のニックネームで親しまれるファイターで、今年に高校を卒業したばかり。一方のerika♡は、沖縄県で3人の子供を育てるシングルマザー。両者とも、全く異なる練習環境で鍛錬を積んできた。
両者のスタイルも真逆そのもの。erika♡は真っ向勝負の打ち合いに強く、AKARIは長い手足を生かしたテクニシャンタイプ。昨年12月、両者は対戦しており、その際はerika♡が延長ラウンドの接戦を制していた。
第1ラウンドから、AKARIが長いリーチから前蹴り、ミドルキックで先手を取る。じっくり様子を見ていたerika♡だが、第2ラウンドから一気に距離を詰める。erika♡の第1ラウンドの様子見は作戦だった。自身の距離で戦っていたAKARIだが、2ラウンド終盤からerika♡の圧力に押される場面が増えてしまう。第3ラウンド、得意の前蹴りでerika♡を転倒させるAKARIだが、パンチでの打ち合いに苦戦を強いられる。
第4ラウンドにかけて、erika♡は下がることなく、AKARIを追いかけ続ける。erika♡は1発もらうと、2、3発と更なる攻撃を浴びせ、左ストレートを何度もヒットさせる。そして最終ラウンド、erika♡が遂にAKARIをロープに詰める場面を作る。AKARIも必死にカウンターのフックを見舞うが、erika♡の連打と圧力に消耗が目立つ。
勝負は判定となり、ジャッジ3者がerika♡を支持。判定は48-50、47-49、46-50と大差だった。

■「(AKARIの)気持ちが折れるのが分かった」

試合後、涙を流したAKARI(写真:SPREAD編集部)

第1ラウンドはAKARIが上手く距離感を作り、蹴りをヒットさせたが、第2ラウンド以降はerika♡の得意な近距離でのパンチ攻防に。erika♡がアグレッシブにポイントを取って勝ち切った形だ。涙のベルト戴冠だった。erika♡は、マイクを持つと「圧倒したかったです」と試合を振り返り「RISEチャンピオンとして最強目指して頑張ります」と今後に向けて意気込んだ。
試合後インタビューでは、対戦したAKARIについて「気持ちが折れるのが分かりました。2ラウンド後半から3ラウンドにかけて、下がったりしていたので折れたんだなと。自分は強い気持ちで戦いました」とコメント。勝因は、ズバリ”気持ち”だった。
勝利したerika♡は絶対王者を目指し、これから防衛ロードを歩んでいくことになる。敗戦したAKARIの再起にも期待したい。
文・吉田崇雄

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