材料入れてチンするだけ！ スライスチーズで“パティシエ級”「チーズ蒸しパン」が完成！ほぼ100均の道具と身近な材料で簡単おやつレシピ

お菓子を作るのが好きな人も、食べるのが好きな人も、思い立ったらすぐに作って食べられるおやつがあったらいいと思いませんか？ それを叶えてくれるのが、SNSで10万人を超えるフォロワーを持つ「ぺぽ」こと室崎さゆりさんです。

室崎さん自身、お菓子を作るのも食べるのも大好きで、以前はパティシエとして洋菓子店に6年勤務していたとか。ところが、栄養面を考えず、毎日のようにお菓子を食べていたら体を壊してしまい…。それでも、おやつを食べたい一心で「米粉を使用」「砂糖と油控えめ」「からだにやさしい」おやつを考案したそう。

室崎さんによるレシピ本『ほぼ100均道具でパティシエ級おやつ』（主婦の友社）には、とにかく手軽で簡単に作れる人気おやつの作り方が満載。その中でも大好評だったという「分厚すぎるチーズ蒸しパン」を作ってみました。

10分かからず作れる！ 「チーズ蒸しパン」が絶品

「分厚すぎるチーズ蒸しパン」で使う「シリコン製保存袋」は、保存や調理に繰り返し使える優れもの。最近では、100均でも販売されている。材料も、米粉やヨーグルト、牛乳など身近にあるものがほとんど。

材料を順番に容器に入れてレンチンすればほぼ完成する簡単レシピ。まずは、容器の中に牛乳とちぎったスライスチーズを入れます。

その状態で1分間レンチンすると、チーズがトロトロに。ここでしっかり混ぜておきます。すでにチーズのいい香りが…。

次に、米粉、ベーキングパウダー、きび砂糖、レモン汁、卵を投入してまぜまぜしたら、生地が完成。台の上に数回落として空気を抜くのがポイント。

今度は3分間レンジへ。その間に材料を片付けていたら、フンワリといい香りがしてきて、次の瞬間にはチン！ 調理時間は10分かかっているかどうか。近所のお店におやつを買いに行くよりも早い…！

油をギリギリまで減量して胃にやさしくしている分、型にくっつきやすいので、シリコンならスルンと取れて洗い物も楽ちんです。

両面をフライパンで焼けば、まるで売り物みたいなチーズ蒸しパンができあがり。これは本当に分厚い！ 最初からこんなにうまく作れるとは思わなかったので感激です。

お手軽なスライスチーズなのにチーズの風味は本格的で、ほんのりと香るレモンが爽やか。やさしい味わいなのにちゃんと美味しくて、食べる手が止まりません。10分足らずで完成したおやつを、ゆっくりと時間をかけて味わう贅沢…。息子も思わず「うまい！」と本音が漏れていました。食べ応えがあるし、胃にもたれないから、習い事の前の軽食や夜食用にサクッと作るのもおすすめ。

本格的なお菓子も100均の材料で！

お菓子大好きな室崎さんが試作を重ね、「ちゃんと美味しくなる」工夫を詰め込んだというレシピ。「混ぜるだけ」「オーブンなし」の簡単レシピのほか、ちょっと慣れたら挑戦できるような本格的なスイーツも載っています。「ココアクッキースモアサンド」は、あの有名なお菓子に似たおやつが手作りできるから、甘さも油分も控えめ。「ヘルシーティラミス」は、豆腐やヨーグルトで作った罪悪感ゼロおやつ！

「甘栗のメープルバターモンブラン」は、本格的な道具もマロンペーストも不要。ダイソーの「こだわりのむき甘栗」と絞り袋があれば作れるなんて…すごくないですか？ 砂糖も生クリームも使わず、その代わりに牛乳やメープルシロップが活躍。甘栗1袋をぴったり使い切れるような「材料を余らせない」心遣いにもしびれます。室崎さんのやさしくて面白いお人柄がレシピからも滲み出るようで、それもまた本書の大きな魅力です。

日常で楽しみたい罪悪感ゼロおやつ

室崎さんの作るおやつは、保存するためにも使われる砂糖を減らしているから、作った当日や1～2日のうちに食べるのがいちばん。砂糖の使用量は市販品の約7割だし、私が作ったチーズ蒸しパンは油分もほんのすこしだけ。“パティシエ風”なのに簡単に作れて罪悪感のないおやつを、特別な日だけではなく、日常の中で楽しみたいですね。

調理・文＝吉田あき