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【セロリ】苦手な人も多い!あの香りがイライラを鎮める!? 葉まで食べなきゃもったいないセロリの栄養と効果的な食べ方[栄養士解説]

  • 2025.1.10

茎だけでなく「葉」にも栄養豊富なセロリ

セロリの「葉」にはどんな栄養がある?
セロリの「葉」にはどんな栄養がある?

独特の香りと歯応えがあり、好き嫌いが分かれる「セロリ」。スティックサラダなど生野菜として食べるイメージが強く、茎の部分だけ食べて葉は捨ててしまう人もいるのではないでしょうか。実は茎よりも葉に栄養が多いとされ、どちらも食べないともったいない! 強い香りにも、さまざまな働きがあります。セロリの栄養と効果的な食べ方について、ご紹介したいと思います。

イライラ抑制や血行促進の働きがあるセロリの香り成分

▲香りが強いセロリの葉や茎先を煮込み料理に利用すると肉の匂い消しも兼ねられます。
▲香りが強いセロリの葉や茎先を煮込み料理に利用すると肉の匂い消しも兼ねられます。

セロリには「アイピン」や「ピラジン」など、約40種類もの香り成分が含まれています。「アイピン」はポリフェノールの一種で不安やイライラを鎮めて自律神経の乱れを整える働きがあります。また、「ピラジン」は血行を促進したり血液をサラサラにしたりする機能性が注目されています。特に、セロリ上部の細い茎と葉の部分の香りが強め。肉や魚を使う煮込み料理のブーケガルニ(香味野菜)に葉や茎先の部分を利用すると良いでしょう。セロリには、うまみ成分で知られるグルタミン酸も含まれているので、コク増し効果も期待できますよ。

βカロテンをはじめ栄養成分の多くが茎よりも葉に多い

セロリの栄養ポイントは、摂り過ぎた塩分を排出してむくみの解消に役立つカリウムが豊富で、腸内環境を整える食物繊維も比較的多めであること。これらの栄養成分は茎よりも葉の部分に多いとされ、特に抗酸化作用のあるβ-カロテンは葉に茎の約2倍含まれているとも言われています。葉の部分は繊維がかためなので、細かく刻んでスープの仕上げに加えたり、ドライカレーの具に加えたりするとおいしく食べられますよ。

簡単!セロリの葉の大量消費レシピ

▲セロリ1束分の葉を消費できる佃煮風。ごはんに合う常備菜に変身!
▲セロリ1束分の葉を消費できる佃煮風。ごはんに合う常備菜に変身!

セロリの葉を大量に消費したい時におすすめなのが、佃煮風の炒めもの。みじん切りにしたセロリの葉(茎先も少し加えるのがおすすめ)とチリメンジャコをゴマ油で炒め、仕上げに醤油をひと回しすればOK(お好みで、みりんも加えてください)。ゴマ油で炒めるとβ-カロテンの吸収率が高まり、チリメンジャコと組み合わることでカルシウム強化の常備菜になります。チリメンジャコがない場合は仕上げにすりゴマやカツオ節をかけると風味がアップします。お試しください。

まとめ

セロリは年中手に入りやすい野菜ですが、本来の旬は晩秋から春にかけて。サラダだけではなく、ポトフやシチューなどの煮込み料理、ドライカレー、炒めもの、佃煮風、ピクルスや漬け物など料理の活躍フィールドも意外に豊富です。ストレスやイライラを感じた時など、献立に取り入れてみてください。

※参考文献:杉田浩一ほか監修『新版 日本食品大事典』医歯薬出版株式会社,2017、池上文雄ほか監修『からだのための食材大全』NHK出版,2019、名取貴光監修『新・野菜の便利帳 健康編』高橋書店,2016、白島早奈英・板木利隆監修『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』高橋書店,2009

(野村ゆき)

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