膀胱炎がきっかけで美容の道へ！ アンチエイジングに目覚めたアラ還著者があらゆる美容法を試しまくった記録

若いころは時間もお金もかけていた美容。年齢を重ねると共に、仕事や育児に忙しくなり、自分のメンテナンスが後回しになってしまった人も多いのではないだろうか。

『美容放置アラ還、体調不良を機に美容オタク娘にメンテ教わる』（堀内三佳/竹書房）は、何歳になっても「キレイでありたい！」と願う人の背中を押してくれるコミックエッセイだ。本作では美容に目覚めた著者が、美容や健康の壁に向き合い変わっていく様子がユーモアたっぷりに描かれていく。

膀胱炎に悩まされていた著者は、その原因がアレルギーであることを突き止める。体調改善を図ろうと食生活に気を配るようになると、膀胱炎が治まっただけでなく、お肌の調子までよくなるではないか！ 著者はこの出来事をきっかけにアンチエイジングを意識し始め、美容オタクである娘から美容レクチャーを受けることに…。

本作では「肌」「髪」「洋服」「目」「歯」などパーツの悩みごとに著者が使ったアイテムや美容をルーティン化できる仕組みが描かれ、分かりやすく実践しやすい。

自分に似合うと思っていた髪型が何だか似合わなくなってきた。首のしわのせいか大好きだったネックレスが似合わなくなった。こんな悩みを抱える40代の筆者は、思わず食い入るように呼んでしまった。何歳になってもキレイになるのはやっぱり楽しい！と喜ぶ著者の姿に、何だかこちらまでわくわくしてくる。

年齢によって変化する悩みに対して、本作では具体的で実践的なアプローチを提示。同じように悩む女性にとっては共感と学びが詰まっているだろう。さらには、医療、家電、お金など、自分のためにあらゆる選択肢を躊躇なく活用すべき！と、背中を押してくれるから心強い。

容姿を気にするような歳じゃない？ いや、歳を重ねたからこそ身綺麗にしておくべきだ、と著者は訴えかける。加齢による自身の変化を受け入れつつ、積み重ねてきた今までの自分も大切に。“年齢を重ねたからこその美容”を楽しむ醍醐味が、本作には詰まっているのだ。

文＝ネゴト / Ato Hiromi