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【物議】年収1200万円で《子ども3人はムリ》にSNS賛否… 「生活水準を下げろ」と批判も、“当事者”の主張は

  • 2025.1.9

年収1200万円の生活… その現実は?

年収1200万円世帯の“実態”とは
年収1200万円世帯の“実態”とは

世帯年収1200万円で子ども3人育てるのは“無理”か否か……? SNSのX(旧ツイッター)で、そんな議論が白熱しています。2025年1月9日(木)にはトレンドワード入りを果たし、さらに注目を集めました。1000万円を超える年収があっても、子ども3人は“ぜいたく品”なのでしょうか。

議論のきっかけとなったのは同月6日、あるユーザーの投稿で「『1200万でなんで3人産んだの?』『産む前にわかんなかったの?』って書いてあるのを見た。ちげーよ。1200万で3人育てられない制度設計が問題なんだよ! 上位5%に入る年収で3人育てられない国だから少子化爆速してんだろ!」と発信したこと。これにはさまざまな意見のユーザーたちから13万超の“いいね”が寄せられました。

実際、当事者などからは「東京都内で1200万で子ども3人だけど、子どもの習い事も家族旅行もできない」「中学高校は公立、塾・予備校も無理、外食はせいぜい週1回のファミレス、って感じだと思う」といった発信も相次ぎました。

一方で「年収1200万円もあっても無理? じゃあ、どんな家庭なら子ども3人育てられるの?」「育てられないわけがない。身の丈に合った生活ができていない、生活水準を下げられないだけでは」と、疑問を呈する声も少なくありません。

厚生労働省の「2023年 国民生活基礎調査の概況」によると、2022年の1世帯当たり所得金額の中央値は405万円。額面年収では500万円台になります。これに対して今回の議論の前提となっている世帯年収1200万円は2倍超に当たり、確かに相当程度、裕福な世帯と言えるでしょう。

ただ、冒頭の投稿は、世帯年収1200万円だと累進課税制度でより多くの税を徴収されるのに加え、高所得世帯のため国の子育て支援策の対象外となるなどの現行の政策に疑問を呈した内容と読み取れます。「年収400万円で子ども一人なら庶民的な家庭だけど、年収1200万円だとさらに国の支援も受けられない」と“窮状”を訴える声もみられました。

また、「『各種手当ての対象になりたいなら年収抑えればいい』という意見もあるけど、年収1200万円の仕事ができる人たちが働き控えしたら国は衰退する」と、高所得者層の勤労意欲を削ぐような現行制度に対する疑問の声も。さらに、「1200万稼ぐほど頑張っているのに、年収600万の一人っ子家庭より教育にお金と時間を掛けてあげられず、国からの支援はほとんどなく、1200万の子なし世帯は圧倒的に裕福な暮らしをしている」と、年収1200万円で子ども3人を育てる状況の人を代弁する意見もみられました。

日本の合計特殊出生率は2023年に過去最低となる1.20を記録。2024年の出生数は68万5000人(見込み)で、こちらも統計が残る1899年以降、過去最少となりました。

加速度的に進行する少子化に歯止めを掛けるため、国は「子ども3人以上の多子世帯」への学費支援拡充などを進めており、同じくXでは「世帯年収数百万円で子ども3人育てられるようにしないと少子化対策にならないよ」といった意見も出されています。

(LASISA編集部)

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