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今狙うべき一足は? 2025年に注目すべき6つのスニーカートレンド

  • 2025.1.9

昨年、アディダスADIDAS)「サンバ」ほど話題になったファッションアイテムはない。ブームになるまではどこにでもあり、ワードローブに埋もれさせる人もいれば、流行に関係なく履き続ける人もいた。これとは対照的に、多くの人々が主流派ではないデザインを求めてるような、新たなスニーカートレンドの兆しもある。新世代のファッショニスタは、チャームやチェーン、リボン、そしてカラフルなシューレースでシューズをカスタマイズしたり、あまり知られていないアーカイブモデルを発掘したりしているのだ。

そして「サンバ」のように、あらゆるセレブやトレンドセッターが着用するカルト的なスタイルも続々と登場している。オニツカタイガーONITSUKA TIGER)の「メキシコ 66」、プーマPUMA)の「スピードキャット」、ニューバランスNEW BALANCE)の「9060」、「530」、「574」、そしてエメ・レオン・ドレ(AIMÉ LEON DORE)とのコラボが昨年注目を集めた。また、今年の夏に行われるオアシスの再結成ツアーには、アディダスのトレーナーを履いた観客が大挙するに違いない(リアム・ギャラガーは近年、アディダス「スペツィアル」と複数回コラボしている)。

UK版『VOGUE』の同僚であるデイジー・ジョーンズがレポートしたように、「2002年に親友の兄の部屋のプレイステーション 2の隣に置いてあったスケートシューズを盗んできたかのような」デザインの復活が予測される。また、サロモンSALOMON)、ホカ(HOKA)、メレルMERRELL)といったゴープコア・シューズの人気は継続し、サッカー女子ユーロにインスパイアされピッチ映えするスタイルへの熱狂も続くだろう。もちろん、コラボレーションモデルも引き続きリリースされるはずだ──。

1.コラボに次ぐコラボ

ミュウミュウ 2023-24年秋冬コレクション
ミュウミュウ 2023-24年秋冬コレクション
ウェールズ ボナー × アディダス オリジナルス 2024-25年秋冬コレクション Photo_ Renell Medrano
ウェールズ ボナー アディダス オリジナルス 2024-25年秋冬コレクション Photo: Renell Medrano

コラボレーションは、スニーカー業界において今なお脚光を浴び、イット・シューズは発売後長い間、二次流通市場で高値で取引されている。昨年は、ウェールズ ボナーWALES BONNER)とアディダス、ミュウミュウMIU MIU)とニューバランスの継続的なパートナーシップが成功を収めた。多くのブランドが次々とこの流れに乗り、2025年はコラボがさらに注目される年になるだろう。

2.時代を遡る

バレンシアガ 2017-18秋冬メンズコレクション Photo_ Victor VIRGILE/Getty Images
Balenciaga : Runway - Paris Fashion Week - Menswear F/W 2017-2018バレンシアガ 2017-18秋冬メンズコレクション Photo: Victor VIRGILE/Getty Images
マーティン・ローズ × ナイキ「ショックス」を履くケンドリック・ラマー Photo_ CBS Photo Archive/Getty Images
The 65th Annual Grammy Awardsマーティン・ローズ × ナイキ「ショックス」を履くケンドリック・ラマー Photo: CBS Photo Archive/Getty Images

近年のスニーカートレンドの成功は、ノスタルジアに深く根ざしている。過去のシューズの中で復活が期待されるものといえば、マーティン ローズ(MARTINE ROSE)によってミュールとして再解釈されたナイキの「ショックス」、「エアマックス 95」や「エアマックス 97」、よりシンプルなデザインの「エアマックス 1」やコンバースCONVERSE)などが挙げられる。同僚のダニエル・ロジャースと私は、彼が持っているバレンシアガBALENCIAGA)の(まだデビューから7年しか経っていないが、懐かしさを感じる)「トリプル S」をワードローブに復活させるべきか、それともまだ時期尚早かについても話し合った。

3.あれは何? 異色シューズに熱視線

シモーン・ロシャのバレリーナハイブリッドスニーカー
シモーン・ロシャのバレリーナハイブリッドスニーカー
セシリー バンセンのスニーカーブーツ
セシリー バンセンのスニーカーブーツ

元同僚のアレックス・ケスラーは、ニューバランスのローファースタイルのスニーカー「1906L」を発売に先駆けて着用していた。これは、2024年に多数発売されたハイブリッド・スニーカーのひとつだ。他にも、セシリー バンセンCECILIE BAHNSEN)とアシックスASICS)のスポーティなメリージェーンやシモーン・ロシャSIMONE ROCHA)によるトラックソールのバレリーナシューズ、そしてサロモン(SALOMON)とエムエム6 メゾン マルジェラMM6 MAISON MARGIELA)がコラボしたミュールタイプの「XT-4」などの異色モデルもリリースされた。

また、サロモンはサンディー リアングSANDY LIANG)と共同で、コケティッシュなリボン付きスニーカーを制作。このデザインは、SNSのフィードを席巻中のシューズをチャームやチェーン、ジュエリーなどでカスタムするトレンドにフィット。ファッションやトレンドの予測を行うアカウント「スタイル アナリティクス」の創設者であるモリー・ルーヤッカーズによれば、これは「普通のアイテムを自分だけのものにする」ことができるムーブメントだという。

4.スケートシューズが復権

ビリー・アイリッシュがスケートシューズを着用。 Photo_ PG/Bauer-Griffin
Celebrity Sightings In Los Angeles - September 03, 2024ビリー・アイリッシュがスケートシューズを着用。 Photo: PG/Bauer-Griffin
スケーターのトニー・ホーク(2001)Photo_ Gregory Bojorquez/Getty Images
Tony Hawkスケーターのトニー・ホーク(2001)Photo: Gregory Bojorquez/Getty Images

ついにスケートシューズが帰ってきた。とはいえ、ボリューム感のあるスケーターシューズが「サンバ」のように普及してしまうのは、その魅力を損なう恐れがある。スリムなシルエットとは対極にあるスニーカーを履きこなすにはスタイリングのテクニックが必要で、万人向けではないかもしれない。ただし、比較的スリムなヴァンズ(VANS)の「スリッポン」や「オールドスクール」は大衆に受け入れられる可能性がある。なぜなら「サンバ」をいち早く取り入れた層が愛用しているのを頻繁に目にするからだ。

5.ピッチ映えするスニーカー

ステージ上のリアム・ギャラガー(2022) Photo_ Shirlaine Forrest/WireImage
Liam Gallagher Performs At King George's Hallステージ上のリアム・ギャラガー(2022) Photo: Shirlaine Forrest/WireImage
ユーロ 2022 ファイナルを祝うクロエ・ケリー Photo_ Shaun Botterill/Getty Images
England v Germany: Final - UEFA Women's EURO 2022ユーロ 2022 ファイナルを祝うクロエ・ケリー Photo: Shaun Botterill/Getty Images

「2025年夏にはサッカー女子ユーロが控えており、さらに多くのフットボールインスパイアのスニーカーが至る所で見られるようになるだろう」とStockXのマーチャンダイジングのシニアディレクター、レイチェル・マカーは断言する。男子ユーロの際には、フットボールシャツやマフラーがピッチ外でも定番となり、フットボール熱がファッションに広がった。そして同時期にはオアシスの再結成ツアーも予定されており、ブリットポップとフットボールカルチャーは密接に結びついているため、ライブの観客がアディダスのスニーカーを履く姿が見られるはずだ。

6.ゴープ・ハードコア

アシックス「UB10-S ゲルカヤノ」 Photo_ Asics_Sportstyle
アシックス「UB10-S ゲルカヤノ」 Photo: Asics_Sportstyle
サロモン × エムエム6 メゾン マルジェラ
サロモン × エムエム6 メゾン マルジェラ

ゴープコアはもはやトレンドではなく、ライフスタイルそのものだ。私の地元のイースト・ロンドンでは、グラミチ(GRAMICCI)のパンツやニードルズ(NEEDLES)のトラックパンツ、ビームスBEAMS)のカーディガン、そして何らかの防水加工を身に付けた男性たちが、アークテリクス(ARC' TERYX)のバッグを肩にかけながら、ゴープコアにまつわる会話をしているのを何度も耳にした。彼らはサロモン、メレル(MERRELL)、ホカ(HOKA)、アシックスなどのパフォーマンス・トレーナーを追い求めており、GOATのマーチャンダイジング・ディレクターであるエミリー・ミネアは、アシックスは「究極の、目立たないランニングブランド」だと語っている。私は、ハックニーの住人が、ビブラム(VIBRAM)の5本指シューズ「V-トレイル」について議論しているのを耳にしたことがあるが、もしタビのスニーカーがメインストリームに躍り出たら、彼らがそれを受け入れるのかどうかは気になるところだ。また、モリーは「2025年には足の指を強調したディテールが人気を集める可能性があるだろう」と予測している。

Text: Alice Cary Adaptation: Reona Kondo

From VOGUE.CO.UK

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