1. トップ
  2. 食費を切り詰めるよりずっと楽!節約の第一歩は「固定費」の見直しから

食費を切り詰めるよりずっと楽!節約の第一歩は「固定費」の見直しから

  • 2025.1.9
スマホの通信費も、比較的楽に下げることができます Yotsuba / PIXTA(ピクスタ)
スマホの通信費も、比較的楽に下げることができます Yotsuba / PIXTA(ピクスタ)

節約して貯金を増やしたいと思っても、うまくいかない。お金の使い方のどこを見直せばいいかわからない。年々あがっていく物価や生活費を前に、家計管理を試行錯誤されている方もいるのではないでしょうか。

「節約とは我慢ではなく、満足できるお金の使い方を見極めること」。自分らしいお金との関わり方を知ることで、最小限のストレスでお金の悩みを解決できるかもしれません。

浪費が止まらないクレカ沼から抜け出して20代で800万円貯め、借金彼氏を改革して完済に導いたこともあるFPのまいやんさんが、家計管理のコツや自分らしく続けられるお金の増やし方を教えてくれます!

※本記事はまいやん著の書籍『貯金・投資を始めたいので、私に合う方法を教えてください! “自分らしさ“から見つけるお金の増やし方』から一部抜粋・編集しました。

「固定費」削減で無理なく節約

家計管理をする時の、きほんの「き」にあたる重要な考え方として「固定費」と「変動費」があります。固定費は毎月・毎年など、定期的に支払う必要のあるお金です。家賃や水道光熱費、通信費などが当てはまります。これに対して、変動費は支払うタイミングも金額も決まっていないお金です。食費や交際費、消耗品費など、ある程度自分の気持ち次第で増減が可能なお金の使い道になります。

ということは、これから支出を削ることを考えた場合、変動費のほうが頑張りがききそうだと思われた方がいるかもしれません。しかし、実は、固定費を削減するほうがずっと楽で、効果が大きいのです。固定費見直しの効果が高い理由は、変動費に比べて節約できる金額が大きく、長続きするのに、ストレスはほぼないこと。固定費の見直しは、まさにいいことづくめなのです。

まず、家賃を下げるのはもっともダメージの少ない固定費削減法です。利便性や住環境に問題のない部屋に、以前より安い家賃で住むことができたら、ノーダメージで月々の支払いを減らすことができますよね。リモートワークの普及をきっかけに、住む場所にとらわれない生活が広まりつつあります。仕事に差し支えることなく、郊外や自然豊かな場所に移って月々の家賃を1万円下げることができれば、むしろ生活満足度をアップさせた上で年間12万円の固定費削減となります。

たとえば更新のタイミングで、自分が住んでいる地域の部屋の相場を調べて、自分の部屋が割高であれば、大家さんに家賃減額の交渉をしてみてもいいでしょう。受講生には、職場までの通勤時間が長くなっても、その時間を読書にあてられることを喜んで、遠くに引っ越して家賃を大幅に下げた方もいました。究極は実家に帰ることかもしれません。とはいえ、無理をして住みたいと思えない所に引っ越すことはよくないので、無理のない物件探しをお願いします。

スマホの通信費も、比較的楽に下げることができます。まず大手キャリアは各社とも格安プランを用意しています。大手キャリアでスマホを利用している場合、格安プランに変えるだけでキャリア変更をしなくても通信費を下げることができます。格安SIMの会社もたくさんあります。格安SIMは通信速度が不安定でキャリアサービスが使えない、初期設定を自分でする必要がある、サポートが大手キャリアには及ばないといったデメリットがあることも考えられますが、スマホの取り扱いに慣れた人なら、料金面のメリットは十分です。

スマホの見直しをする場合は、自分が毎月何GB使っているのか、電話料金はいくらなのか、住んでいる地域や職場は電波が通りやすい所なのかを確認して、自分に合ったプランを選択しましょう。

動画や音楽の配信サービスなどのサブスクは、あまり利用をしていなくても、つい当たり前に支払ってしまいがちです。月々の支払い額が大きくないのと、観たくなった時に観られないのは困るという気持ちが働いて、複数加入している人が少なくありません。

たとえば動画配信サービスの月会費が1000円だとして、DVDは1本レンタルすれば400円程度で済みます。観ている作品が毎月3本未満であれば、レンタルのほうが安いことがあります。マンガや音楽も同じことで、いくつも契約している人は、本当に全部使いこなしているか考えてみてください。

加入しているサブスクをすべて書き出して、もっとお得に自分のニーズを満たせる方法がないかを検討してみましょう。たとえば見たいシリーズ番組があるなら、それがやっている期間だけ契約して、終わったらやめる、というのをこまめに行うだけで、数カ月、数千円の節約になるかもしれません。

このように、月額支払いはちょっとした落とし穴です。定期的に利用頻度を見直して、本当に必要かどうかをしっかり見極めて利用しましょう。

水道光熱費もスマホと同じようにいろいろな会社が参入していて、お得なプランを選ぶことができるようになっています。

電気代の見直しは、自分の生活スタイルに合ったプランを提供している電力会社を選ぶことです。電気料金は「基本料金」と「従量料金」を足したもので、電気を多く使う人は基本料金、あまり使わない人は従量料金の割合が多いプランが合っています。自分が住む地域をカバーしている電力会社のホームページで、料金シミュレーションをすると一番お得な電力会社が分かります。ガス会社も同じやり方で、自分の生活スタイルに合ったプランを選ぶことができます。

さらに、省エネ家電や節水家電に買い換えてみましょう。性能に優れた商品が多く販売されており、こうした家電を使えば、電気代や水道代を抑えることにもつながります。買い換えの際には、価格だけでなく、省エネラベルや節水の実験結果なども確認しておきましょう。購入時にはコストがかかりますが、長期的に見ると光熱費が下がって、経済的に大きなメリットが得られます。

美容費も「固定費」

一般に固定費に分類されるのはこのくらいですが、私はこれ以外にも、毎月決まった出費になるものは固定費と認識するほうがいいと思っています。たとえば美容院やまつ毛エクステなどの費用は、一般的には変動費に分類されますが、毎月同じ金額を支払っているなら固定費に入れたほうが現実的です。他の固定費と同じように、同じクオリティで価格が安いサロンを見つけられれば、ストレスなく費用削減をすることができます。

固定費はかかるのが当たり前という感覚になるので疑問を持ちにくいのですが、それがいかに当たり前でないか、もっと安くお得にできるのではないかと疑うことで、削減につなげることができます。

このように、固定費を見直すことの最大のメリットは、自分の生活スタイルに合った居住環境や料金プランを選ぶことで、無理なくお金を節約できる点です。つまり、生活の中で何かを我慢する必要はなく、自然と支出を減らすことができるのです。

<著者プロフィール>

まいやん

大学卒業後、金融機関でファイナンシャル・プランナーとして、ライフプランニングや資産運用の提案業務に従事。独立し、金融セミナーの企画やコーチングトレーナーなどの仕事をしながら、InstagramやTikTokを中心に、家計管理や投資に関する発信を始める。

著=まいやん/『貯金・投資を始めたいので、私に合う方法を教えてください! “自分らしさ“から見つけるお金の増やし方』

元記事で読む
の記事をもっとみる