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【MLB】「被打率.283」昨季メジャーでもっとも打たれた球種とは? 最高の使い手は“怪物右腕”スキーンズ

  • 2025.1.9
パイレーツのポール・スキーンズ(C)ロイター/USA TODAY Sports
SPREAD : パイレーツのポール・スキーンズ(C)ロイター/USA TODAY Sports

MLB公式の分析システム『スタットキャスト』が導入されたのが2015年。毎年新たな指標が追加され、選手のパフォーマンスが鮮明に掘り下げられる時代となった。
投手の平均球速は上昇し、昨季はフォーシームがリーグ全体で過去最高の94.3マイル(約151.7キロ)を計測。変化球は細分化され、横変化の大きいスライダーをスイーパーと定義するなど、新たな名称も定着してきた。現代のメジャーリーグにおいて、もっとも危険な変化球はどれなのか。ここでは、昨季の「球種別被打率」を掘り下げてみる。

■毎年被打率が高いシンカー

MLB公式のデータページ『Baseball Savant』には、球速や変化量、回転数などに応じて分類された14種類以上の変化球が存在する。
昨季メジャーリーグのレギュラーシーズンにおいて、投じられたボールは計70万9510球。そのうちフォーシームは22万5482球で、2015年以降では最少を記録。被打率「.247」は10年間でもっとも少なかった。投球割合が減少した一方で平均球速が上昇、ここぞの場面でより力を込めて投げる傾向が見られるようになった。
昨季、球種別打率がもっとも高かったのが、シンカー(ツーシーム)の被打率「.283」。かつてメジャーリーグのトレンドだった「小さく鋭く曲がる変化球」は徐々に投球割合が低下し、10年間で全体の21.3%から15.9%まで減少した。インプレーになりやすく、毎年.280~.290前後を記録する球種で、強打を連発する現代のメジャーリーグにはやや不向きな選択肢なのかもしれない。
2024年の投手成績で、シンカーの被打率がもっとも低かったのがパイレーツの新人ポール・スキーンズ投手。スキーンズのシンカーは、150打席以上対戦した全投手の中で最少となる被打率「.184」をマークし堂々のトップに。開幕当初はスプリットに分類されていたが、本人がシンカーであると公言。「スプリンカー」とも呼ばれる鋭く落ちる決め球は、わずか半年の間にメジャーリーグを席巻。瞬く間に、球界最高峰の変化球のひとつへと躍り出た。

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