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50代は生命保険の見直しどき!3ステップでミスマッチを防ごう

  • 2025.1.9

ライフステージが変化する50代は生命保険を見直すチャンス。必要なものと不要なものを見極めることでミスマッチを防げるほか、保険料の負担を軽減できることもあります。

ライフステージに合わせて内容の見直しを

生命保険はライフステージに合わせて内容を見直すことが大切です。特に50代は生活環境の変化や健康面での変化が起こりやすい年代。これまでと同じ保障内容のままではミスマッチを招く可能性があります。

生命保険文化センターの「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、
50代の世帯主の大半が生命保険に加入しています。保険は継続して支払うものだからこそ、必要なものを見極めて納得できる選択をしましょう。

生命保険を見直すための3ステップ

ひとくくりに50代といっても、パートナーがいるか独身か、子どもの有無、住宅ローンの有無、貯蓄がどれくらいあるかなど、ひとりひとりの状況によって適した保険は異なります。次のステップで保険を見直しましょう。

1.現在の保険内容を確認する

まずは現在加入している生命保険の保険料や保障内容などの契約内容を確認しましょう。契約内容は、「保険証券」や保険会社から年に1回届く「契約内容のお知らせ」の書類で確認できます。保険会社によってはWebサイトで確認できる場合もあります。

2.今後のライフステージを描く

50代以降のライフステージに深く関わるものとして、「教育資金」「住宅資金」「老後資金」「健康リスク」「親の介護」などがあります。

● 教育資金

子どもがいる場合、50代でまだまだ子どもの教育費がかかるケースと、すでに子どもが独立しているケースがあります。50代以降も教育費の負担が大きいケースでは、病気やケガ、死亡による経済的なリスクに備えておく必要があります。

● 住宅資金

持ち家の場合、住宅ローンを完済するまで毎月の支払いが続きますが、完済すればなくなります。老後の住まいとして、子どもが独立したら思い切って自宅を売却し、コンパクトな物件に移り住むことで住宅資金を抑えるという選択肢もあります。

賃貸の場合は物件に住んでいる限り毎月の家賃の支払いが続きますが、状況に合わせて家賃が安い物件に引っ越すという方法もあります。

● 老後資金

老後資金は退職前の50代から意識しておきたいもの。60代以降に収入が減少することを踏まえ、不要な支出を減らすほか、無理のない投資で資産を増やすことも検討しましょう。また、保険料は老後の貯蓄や年金で支払える金額かどうかをシミュレーションしておくと安心です。

● 健康リスク

50代以降はがんなどの病気のリスクが高まるほか、足腰の衰えなどからケガのリスクも高まります。50代以降の女性に多いがんには、子宮体がんや大腸がんなどがあります。まずは健康的な生活習慣で病気やケガの予防に努めるとともに、保険でどのような保障を備えるべきかも検討しましょう。

● 親の介護

親の介護は50代にとって身近なテーマ。介護を理由に離職や転職をして収入が減少するケースは少なくありません。介護離職を防ぐためにも、親が元気なうちから介護について家族で話し合ったり、利用できる制度やサービスを調べたりして備えておくことが大切です。

3.必要な保険を見極める

今後のライフステージを描いたら、家族の状況や貯蓄などに合わせて、必要な保険と不要な保険を見極めましょう。必要な保障を加える、不要な保障を外す、保障金額を減らす、保険会社を変えるなどの工夫をすることで、保険料を軽減できる場合もあります。保険料が負担にならないよう、身の丈に合った保険を選びましょう。

保険の種類と特徴

病気やケガなどのリスクに備える保険は「公的保険」と「民間保険」の2種類に大別されます。ここでは、主な公的保険制度と民間保険をご紹介します。内容を理解して適切な民間保険を選びましょう。
※すべての公的保険制度と民間保険を網羅したものではありません

公的保険は強制加入

国が運営する公的保険は原則として強制加入です。病気やケガなどに備える公的保険には、「公的医療保険」「医療費助成制度」「労災保険」などがあります。

ほかに、老後に備える「老齢年金」、死亡に備える「遺族年金」、介護・認知症に備える「障害年金」「公的介護保険」、障害に備える「障害年金」「自立支援医療」「障害福祉サービス」、失業に備える「雇用保険」などもあります。

民間保険は任意加入

民間保険は任意加入するもので、公的保険を補完する目的があります。

● 医療保険

病気やケガで通院や入院、手術をするときに給付金を受け取れる保険。公的医療保険では適用対象外となる差額ベッド代や先進医療の技術代などを補完できます。

● がん保険

がんに特化した保険。代表的な給付金は「がん診断一時金」「がん治療給付金」「がん入院給付金」「がん手術給付金」の4種類です。

● 死亡保険

主に収入を得ている世帯主が死亡したときに遺族の生活費を保障するための保険です。子どもがいる場合、子どもの成長に合わせて保障を減らしていくことができます。

● 傷害保険

ケガによって生じた通院や入院、手術をするときに給付金を受け取れる保険。対象となるケガは「急激」「偶然」「外来」の3つの要件を満たすものです。「地震によるケガ」など、対象外となるケガもあります。

● 介護保険

介護が必要になったときに公的介護保険を補完し、経済的な負担を軽減できる保険です。公的介護保険で受けられるサービスだけでは経済的に不安がある場合、民間の介護保険でも備えておくと安心です。

● 認知症保険

認知症に特化した保険。認知症と診断されたら保険金や給付金を受け取ることができ、認知症にかかる治療費・介護費・介護のための自宅改修費などに利用できます。

● 個人年金保険

老後に必要な生活資金に対して任意加入できる保険です。公的年金や退職金だけでは老後の生活が不安な場合は、老後資金を準備するひとつの方法として検討してみるとよいでしょう。

(まとめ)
保険はいざというときに自分や家族を守る役割があります。一方で、保障内容が合っていなければミスマッチになるほか、身の丈に合っていなければ月々の保険料が負担になる可能性も。ライフステージに合わせて自分に適した保険を選びましょう。

構成・文/大人のおしゃれ手帖編集部 画像協力/PIXTA
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

この記事の監修者

ファイナンシャルプランナー 大久保美伽

大久保美伽

ファイナンシャルプランニング技能士1級、CFP、トータルライフコンサルタント、DCプランナー2級。大手外資系金融機関勤務に15年務めたのち、2021年にマネレボ株式会社設立。真に中立な立場で資産運用と保険、家計の見直しを行いお金と時間から自由になり自分らしく生きる女性を増やすべく、FPとして独立。「老後に3000万円差がつく投資講座」主宰。

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