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毎日のナゾ現象→何もできずに今日が終わってるのなんで?【もしかして…発達障害!?】

  • 2025.1.9

「食器洗いが苦手で流しに放置していることがある」「さらに山積みの洗濯物など、いくつも『やりっぱなし』」これがいつものこととなると、発達障害の傾向がありそうです。

気づいたら1日終わってた…【ADHD傾向】

ADHDの人は今やるべきことをついついあと回しにしがち。それというのも「山積みの食器を洗わなくちゃ」と思ったときに、心の中で聞こえるセリフがあるからです。それは、「めんどうだなぁ」。毎日くり返し行う活動、誰かに評価されるわけではないことなどに、めんどうくささを感じがちなのが特徴のひとつです。

そして、もうひとつの特徴は、SNSや見たい動画のような、「今の楽しみ」を優先してしまうこと。やらなければならないことより、今やりたいことを選んでしまうのです。これは、脳の特性。欲求をコントロールする側坐核(そくざかく)がうまく働いていないのが原因ともいわれています。

このようなあと回しグセに加えて、忘れっぽいという特徴もあります。やろうと思いつつ、別のことをしている間に、あと回ししたことを忘れてしまうのです。それなのに、気の散りやすさからいろいろなことを手がけてしまうので、洗濯物も中途半端に…。ADHDの人は「ふつうの生活」を維持することに多くのエネルギーを使うのです。

できなかった自分を責めることが、人生において一番のエネルギーロスである。

家事は、毎日同じことのくり返し。コツコツこなすのは、ADHDの人にとって苦手な作業です。仕事をしているのであれば、平日はゆっくり家事をする時間がないと割り切って最低限をこなし、土日に普段できない家事にとり組みましょう。

専業主婦の場合も、時間があるようで、「あれもこれもやらなくちゃ」とあたふたしている間に夕方になり、やるはずのことができず自分を責めてしまうこともあるかもしれません。

でも、考えてみてください。大切なのは、自分自身が、そして家族が、毎日を明るく楽しく生きることです。そのために、家事ができるだけストレスにならないよう、自分に合ったペースや方法を少しずつ確立していきましょう。

できなかった自分を責めることが、人生において、一番のエネルギーのロスです。できたことに注目して「できたじゃん!えらい!」と、自分で自分をほめてあげてください。

教えてくれたのは…司馬理英子先生●司馬クリニック院長。医学博士。岡山大学医学部卒。1983年渡米。アメリカで4人の子どもを育てるなか、ADHDについての研鑽を深める。1997年に帰国し、東京都武蔵野市に発達障害の専門クリニックである司馬クリニックを開院。以来、子どもから大人までの治療を行っている。

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