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キーラ・ナイトレイがシャネルと見せる新たな一面。製作に300時間を要した、メゾンのダークな逸品を纏って

  • 2025.1.9

Netflixのスリラードラマ『ブラック・ダヴ』で政治家の妻という表の顔を持ちながら、秘密組織のスパイとして活動する女性、ヘレン・ウェブを演じるキーラ・ナイトレイは、本作のプレスツアーでも役柄を意識したルックに身を包んでいる。「彼女が演じるキャラクターの特徴を落とし込みました」。そう語るのは、ルック一式を手がけているスタイリストのリース・クラーク。「今回の役はキーラが今まで演じてきたものと全く違うので、そのイメージのギャップをあえて生かすことにしたんです」

クロエCHLOÉ)によるベルベットのブレザーとキュロットや、『ブラック・ダヴ』のロンドンプレミアで着用したシャネルCHANEL)のビニールコートなど、ここ最近はハードなテイストのルックを着こなしているナイトレイ。そんな彼女が今年のゴールデン・グローブ賞で纏ったシャネルのカスタムガウンもまた、いろいろな意味でプレスツアーのルックと同じようなタフさが漂う。メゾンの2024-25年秋冬オートクチュールコレクションに登場したルック36からインスピレーションを得たドレスは、ラッカー仕上げのジャージースカート、チュールのプリーツペプラム、フェザー装飾、23,000個ものクリスタル、ラインストーン、スパンコールが刺繍されたボディスをフィーチャーしたデザイン。製作には実に300時間を要した。

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もとのランウェイルックはクリームとアイボリー系のトーンだが、ナイトレイが着用した1枚はブラック一色。「彼女の役にぴったりだと思ったんです」とクラークは言う。スカートにはもとのデザインよりも頑丈な生地を使用することで、意外性を演出。2つの顔を持つヘレン・ウェブのキャラクターを忠実に表現している。ディテールにもまた細心の注意が払われ、シャネルのシグネチャーであるカメリアは、スカートと同じラッカー仕上げのジャージー素材で、花びらも鋭い。そして18Kホワイトゴールドとダイヤモンドで作られた「リオン ソレール ドゥ シャネル」のイヤリングとリングは、ウェブの「強さと勇敢さ」を象徴する。

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言うまでもなく、ナイトレイとシャネルの関係は長い。2007年にナイトレイは「ココ マドモアゼル」の顔となり、2013年にはジェームズ・ライトンとの結婚式で、シャネルのチュールドレスを着用。「ココ マドモアゼル」はミューズになる何年も前から愛用しており、チュールドレスも結婚する前からレッドカーペットなどで纏ってきた1枚だ。「本物であること」。それこそが彼女とシャネルを長年結びつけているものであり、自身も大切にしていることのひとつだと話すクラーク。「それに、シャネルはエイジレスなブランドです。20歳くらいの頃からシャネルを愛用しているキーラですが、もうすぐ40歳になります。それくらいの月日が経っているのに、服やアクセサリーが変わらず魅力的に映るのは、さすがはシャネルです。彼女のワードローブには、これからもずっと大切にされるピースがたくさんあります」

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長く続いているのは、シャネルとの関係だけではない。ナイトレイはクラークとも20年近くの付き合いになる。「とてもウマが合うんです。長い間一緒にいるので、あまり言葉を交わさなくても通じ合えるんです」とクラークは関係維持の秘訣について答えた。「お互いに絶対の信頼を置いています。息が合わなかったことは、ほとんどありません」

Text: Emily Chan Adaptation: Anzu Kawano

From VOGUE.CO.UK

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