1. トップ
  2. 恋愛
  3. 動画投稿のアレコレ/絶望ライン工 独身獄中記㉟

動画投稿のアレコレ/絶望ライン工 独身獄中記㉟

  • 2025.1.8

こうして貴重なwebスペースを拝借し、連載をさせていただけるようになったのは私の動画投稿がきっかけである。 博識ぶって偉そうに御託を並べても、残念ながら私は随筆家の枠で角川社に呼ばれたわけではない。 Youtuberとかいう令和の渡世人として声をかけられた次第である。 渡世人、とくればなかなか粋だが、故郷の言葉を借りればデレ助である。

そんな訳だから皆の期待に沿うような文章は書けず、本稿も無学であることを悪びれもしない散文になるが、ひとつご勘弁願いてぇ。なァ旦那、この通りだ。 その代わりと言っちゃあなんだが、信州の賭場・遊恥卯舞について、ちょいと語ってみるぜ。 原稿料は2両ずつの約束なんだが、今回は倍貰おうじゃあねえか。 俺にとっちゃ3年越しの意趣返しだ。 お前さんが加わってくれたら鬼に金棒なんだがなァ─!(U○○M担当者・談)

私の動画チャンネルは少し前に登録者50万人を超えた。 驚きの数字である。あまり実感がない。皆様いつもありがとうございます。 上の1行には事実と異なる表現がある。 いつもありがとうなんて思ってないだろうって?そこじゃあないんです あまり実感がない、という部分がフェイクである。 登録者50万人をめちゃくちゃ実感している。毎日実感している。さっきもした。 それは視聴者に声をかけられる事案爆増により実感している。 これは自慢ではなく、事実を述べているだけなのでどうかイライラしないで読んでください。

元々知らない人に声をかけられるのが苦手な自分は、「登録者50万人から普通の生活が送れなくなる」という都市伝説に随分とビクビクしていた。 自己顕示欲を大いに満足させてくれる「有名になる」という快楽に酔いしれることもあるが、基本的には静かな暮らしを面白おかしく続けたい。 知らんオッサンに町で無遠慮に名前を呼ばれることを嬉しいなどと思える感受性はついに獲得できず、今日に至る。 しかしこれも動画投稿者のさだめ。嫌なら辞めちまったらいいのだ。 今のところ辞めないけど。 そんな訳で50万人の方に顔を知られる生活がどんなものか、記録の意味も含め思いつくまま綴ってみる。 繰り返すが自慢ではない。 しかしうちの柴犬は可愛いです。これは自慢である。

まず分かりやすく疎遠だった知人からの「話したいから久々に飲もう」が増えた。 あまりに多いので話の内容を相手との関係値で予測できる特殊能力が備わってしまった。 それは大きく2つに分類できる。 自分もYoutubeやろうと思ってるんだけど、の相談か お前はどうなりたいわけ?の説教の2パターンである。 どちらも自分にとってあまり得るものがない時間を強要される点では同じだが、聞くより話すほうが好きな性分なので説教よりは相談が幾分かマシである。

相談には誰に対しても同じ内容を回答しています。 「まずやってみましょう、それで登録者1000人になったらまた相談して」 これまで何人にこの言葉を言っただろうか。 ところがその後1000人になったと連絡して来てくれた人は今のところゼロ。 皆続かないし、やらない。 実際1000人行く人は相談なんてせずもう始めているし、数本の動画で簡単に到達してしまう。 しぶとく10か月かかった自分からすればそういう人が羨ましいし、とりあえず諦めずに1年は続けてみて欲しいと思う。

説教は自分より年上の、前職で少しばかりお世話になった方にされる事が多い。 俺はお前のためを思って言っているんだ、という論調で延々と説教をされるスキップ不可の強制イベントである。 内容は「調子に乗るな」が6割、「恩を忘れるな」が3割、「俺のほうが稼いでいる」が1割である。 数年ぶりに会って話す内容がマウンティングという、雄を煮詰めた益荒男の権化みてぇなオッサンのご寵愛。 ありがたくって涙が出ちゃう。 本当に自分のことを思ってくださっているならどうか、放っておいてください。 世話になった恩人に幻滅する絶望を味わい、失意のまま帰路に就くのだった。

しかしながら嫌なイベントばかりではない。 惰性で続いてきた動画投稿は、私に多くの幸福な価値をもたらしてきました。 その最たる例が、何といっても女性にモテるということです。 もうモテモテの爆モテってわけ。 ギャルからの連絡で携帯が鳴り止まず、いつも充電はギリギリ。 2秒に1回、0.5Hzの頻度でLINEが来る。これは自慢です。事実とかなり異なるけど。 あっしには関わりのねえこって。

因みに私のチャンネルは週1更新なので周波数だと0.00000165343915Hzになります。 これが言いたかった。 以上です

元記事で読む
の記事をもっとみる