1. トップ
  2. 恋愛
  3. 「べらぼう」初回、現役セクシー女優3人が“裸死体”姿に…AV業界人はどう見た?「裸に意味を語らせる照明が必要」

「べらぼう」初回、現役セクシー女優3人が“裸死体”姿に…AV業界人はどう見た?「裸に意味を語らせる照明が必要」

  • 2025.1.8

攻めたNHK大河「べらぼう」初回

(C)NHK
(C)NHK

5日にスタートした横浜流星(28)主演のNHK大河「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」(NHK総合、日曜20時~)に心をグッとつかまれた視聴者は多かったのではないか。

放送開始10分すぎ、九郎助稲荷(くろすけいなり)として物語の語りを担当する綾瀬はるか(39)が、いきなりモフモフのしっぽ付きの花魁姿で劇中に登場。スマホの地図アプリを見せながら遊郭街・吉原を案内し始め、しかも綾瀬の影はキツネの形をしていて、制作陣の遊びゴコロを垣間見せた。

現役セクシー女優3人の衝撃的なシーン

そして、とりわけ衝撃的で攻めた演出だと話題を呼んでいるのが、裸の死体役で出演した現役セクシー女優3人(吉高寧々、藤かんな、与田りん)のシーンだ。

通算230本以上、AVドラマの台本を手掛けている文筆業の神田つばき氏は、セクシー女優3人の大河ドラマ出演についてこう話す(以下カギカッコ同)。

「私のフォロワーはAV関係者やファンも多いため、放送直後から『おめでとう』ムードで持ち切りでした。投稿の内容を少し深く見ていくと、否定する意見も見受けられましたが、それもまた重要な意見です。

AV業界は日頃ゾーニングされているので、この仕事で食べている出演者やスタッフの存在は多くの人の目には触れることはありません。

ですが、全身の裸体を人前に出す仕事をする人がいること、その演者たちにも人権があること、でもお茶の間で女性の全裸を見たくないという人の権利もあること、着物すらはぎ取られて遺棄された死体が存在したことは事実だから描くべきであること…。今回の大河のワンシーンから、さまざまな議論が続いていけばいいですね。

個人的には『セクシー女優は公共電波に乗るべきでない』と感じる人がいるとしたら、その感覚には『遊女には葬式もなくて当たり前』という江戸時代の差別感覚と通底するものを感じますが、どちらかがどちらかを黙らせるための議論ではなく、いろいろな人の意見があることを知る機会になればいいと考えます」

【こちらもどうぞ】祝・大河主演!横浜流星の魅力は「イケメンなのに演技が巧い」に尽きる

昨年5月『大吉原展』が炎上

昨年5月、東京芸術大学大学美術館で開催された『大吉原展』が炎上した。売買春で成り立っていた吉原について、華やかな文化をアピールするに終始しているとの批判が開催前から寄せられたのだ。

「この一件を踏まえてかどうかは分かりませんが、『べらぼう』は初回で性売買の陰惨な面を描いたという点で『大吉原展』より一歩深く斬り込んでいました。そして、セクシー女優3名が演じた“腰巻一つまではぎ取られた遺体”が象徴的な貢献をしたのではないでしょうか」

だが、一方で残念だったとも振り返る。インティマシーコーディネーターを用意しての撮影は評価できるものの、裸を出す、全裸を撮るということにこだわりすぎて、大切な「意味」が充分に描ききれていなかったのではないかと疑問を呈する。

裸のドラマを撮るには裸に意味を語らせる照明が必要

「テレビ用の照明をドドーンと上から当てた裸体の群れをどのように見たらいいのか、戸惑ったのも事実です。たとえば最初に一人の動かない手先から撮っていくとか、月明かりや夕暮れなどの照明を作って陰影を施すとか、からからと落ち葉が舞ってきて死体を吹き過ぎていくとか、なんらかの演出がないと、このシーンで描かれる本来の意味が薄れてしまいます。

裸のドラマを撮るには、裸に意味を語らせる照明が必要です。このシーンに満ちていたはずの哀しみ、遊女たちの無念、女衒どもの非道、そういったものが、残念ながら映像で語られておらず、もう少し丁寧な撮り方をしていたら、批判も少なかったのではないかな、と悔やまれます」

大河出演セクシー女優3人は「エイトマン」所属

大河に出演した3人のセクシー女優はいずれも「エイトマン」所属だ。藤かんな(35)は阪大大学院の理学部出身で、理系の上場企業の研究職とセクシー女優の二足のわらじを履いていた変わり種。しかし、副業禁止の会社であったために自主退職し、今は4歳から高校3年まで打ち込んでいたバレエのレッスンを続けながら、セクシー女優一本でやっている。

吉高寧々(29)はAI(人工知能)搭載の人型ペットロボットに扮した『セックス機能高精度 AI彼女 吉高寧々』や、大阪芸人になって相方の彼氏を寝取る『実はこの女芸人、相方の彼氏を寝とっています。漫才中にどつかれる度に男をドM化させていく痴女 吉高寧々』など、ちょっとAVの枠を超えた面白い作品にも出演。

与田りん(21)は昨年8月にデビューしたばかりの女優で、デビュー前の職業はトリマー。いわゆるAV新法施行後の新人で、まだ販売作品も少ない中、大河出演という大きな経験をして、ちょっとこれまでの女優とはスケールの違う活動をしてくれるのではないかと期待するファンも少なくない。

「べらぼう」初回の再放送は11日(土)13時5分~。初見あるいはリピート視聴のあなたは、一体何をどう感じるか。

(コクハク編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる