元オランダ代表がインドネシア代表入り間近か！？プレミア通算80試合出場の実力者が帰化と現地メディア報道

Text by 宇田春一(編集部)

インドネシア『ボラ・スポーツ』は6日、元オランダ代表のベルギー1部アントワープMFジャイロ・リーデヴァルトのインドネシア代表入りが近づいていると報じた。

同メディアによると、インドネシアサッカー協会のエリック・トヒル会長がインドネシア代表の強化のため、リーデヴァルトをすぐに帰化させることを確認したという。

今月6日にジャカルタ・ガンビルで行われた記者会見でトヒル会長は「ジャイロ・リーデヴァルトにはインドネシア代表入りを打診している」と明かした。

プレミア通算80試合出場の元オランダ代表

リーデヴァルトはオランダ・ハールレム出身のスリナム・インドネシア系オランダ人。同メディアによると、インドネシアのルーツは北スラウェシのマナド出身の祖母にあるという。

2013年12月にオランダ1部アヤックスでプロデビューを果たすと、2013-14シーズン第18節ローダJC戦で2得点を挙げてオランダ1部の歴代最年少得点記録（17歳104日）を樹立した。

2015年9月にはオランダ代表デビューも果たし、通算3試合に出場。その後プレミアリーグのクリスタル・パレスに入団してプレミアリーグ通算80試合に出場した。以前から同協会はリーデヴァルトの代表入りを打診していたが、交渉に進展は見られていなかった。ただ以前からリーデヴァルト自身がインドネシア代表入りに前向きなようで、今回の打診により代表入りが近づいているようだ。

身長182センチのレフティーはテクニックと身体能力に優れた実力者であり、守備的ミッドフィールダーを中心に左サイドバック、センターバックをこなせるポリバレントな才能を持っている。

国際経験豊富な28歳は既にオランダ代表デビューを果たし、欧州選手権予選3試合に出場している。ただ国際サッカー連盟のルール上ではインドネシア代表入りの条件をリーデヴァルトは満たしており、帰化プロセスが進めば問題なくインドネシア代表入りを果たせるという。

またイングランド3部オクスフォード・ユナイテッドに所属するインドネシア系オランダ人FWオレ・ロメニーの同代表入りも近づいてるとインドネシアの複数メディアが報じており、会見でロメニーの状況を問われたトヒル会長は「神様の意志があれば、状況はさらに良くなるよ」と締めくくった。

インドネシアは現在2026北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選グループCで勝点6と3位に付けており、アジア・プレーオフ圏内に入っている。ただ、最下位の中国と勝点6と同列のため予断を許さない状況だ。

同代表はシン・テヨン監督を解任し、元オランダ代表FWパトリック・クライファート氏の新指揮官就任を進めているという。チームは得点力不足と中盤の層の薄さを課題としており、ロメニーとリーデヴァルトの加入により弱点を補強して最終予選に挑むようだ。

日本代表とは6月10日（時間、会場未定）に日本ホームで対戦する。