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冬にやりがちなNGお世話!「窒息の危険も…!?」室内で注意!赤ちゃんの寒さ対策、正しい方法とは?

  • 2025.1.11

本格的な寒さが到来し、暖房器具の使用も増えるこの季節、子どものやけどに注意が必要です。3児のママで小児科医、高円寺こどもクリニック院長の保田典子先生に「寒い季節、室内でやりがちなNG行動」を教えてもらいました。


こんにちは。小児科医の保田典子です。寒い日が続きますね。クリニックに来る赤ちゃんたちもモコモコしていて、ますますかわいい季節になりました。

気になるのが、「子どもが寒いとかわいそう」と着せ過ぎている印象のある親御さんが多いこと。今回は寒い冬の季節に家の中での適切な寒さ対策と、やりがちNG行動についてご紹介します。

NG1:裏起毛、厚手のモコモコした洋服を着せる

冬は意外にも「あせも」でクリニックを受診する子が多くいます。抱っこしていたり、暖かい室内で厚手の服で動き回ったりすることで、暑くて汗をかく+乾燥なども加わり湿疹が悪化することがあります。

裏起毛の服は温かいですが、起毛部分が刺激になることがあり、汗を吸いにくいことがあります。着せてはダメというわけではありませんが、お子さんによっては肌に合わない場合もあるので、まとめて一気に購入せず一度試してみて、お子さんに合うメーカーのものを使うと良いでしょう。

家の中や商業施設など、室内にほとんどいることが多い日は、モコモコした厚手の服を重ねるとお子さんは暑く感じるかもしれません。子どもはよく動くので、思いのほか汗をかきます。厚着をし過ぎると動きも制限されるので、発達にも良くありません。室温を21度くらいに設定しつつ、あまり厚着させるのは控えましょう。

NG2:室内で靴下を履かせる

室内は室温調整が基本です。寒い季節でも、2歳未満のお子さんや歩きがおぼつかないような子は、裏に滑り止めがついていても靴下はすべる可能性があるので、室内では履かせなくてよいでしょう。

手足が冷たくて心配になるかもしれませんが、寒がっていなければ問題ありません。寝ているときは、首など中枢体温が温かければ大丈夫です。赤ちゃんの手足は、体温が高いときには熱を放出し、反対に低いときには毛細血管を収縮させることによって熱を逃がさない役割を果たしています。

お子さんは動き回って暑くなることも多いので、「手足は体温調節するために出しておく」と覚えていただき、多少手足が冷たくてもあまり気にしなくて大丈夫です。ただこれは、あくまで室内でのお話です。しもやけになるような冷たいところにいるときや冬の外出時は防寒対策として靴下を履かせてあげましょう。

NG3:ミトンを着ける

寒い季節、赤ちゃんの手にミトンを着ける方もいますが、基本的にミトン着用は避けましょう。先ほどもお伝えした通り、子どもの手足は冷たくても大丈夫なのです。赤ちゃんは手足で体温調整することもあり、お子さんは指しゃぶりをしたり、自分の1番近くにある手を認識することで、手と口の発育を促し、ものへの認識力を高め、脳の発育と大きな関係があると言われていますので、着けないほうが良いでしょう。

ミトンは外れやすいので、就寝時に着けっぱなしにすると寝ている間に取れてしまい、窒息の原因になることもあります。

顔のひっかき傷対策でつけたい場合は、夜間など親御さんの目が届かないところでの使用を避けましょう。日中目が届くところで短時間なら問題ありません。

顔のひっかきに関しては、爪を短く切り、角がないようにやすりで整えて対策しましょう。それでもひっかいてしまう場合もありますが、傷はきれいに治るので、きちんと爪対策をした上でのひっかき傷は様子見でもよいのではないでしょうか。

暑がっていたら脱がせてOK!

子どもって、寒いときでもビックリするほど薄着になりたがりますよね。室内で遊びまわっていて子どもが暑がったら、脱がせてしまってOKです。そうでないと汗だくになって、そのあと体が冷えてしまうかもしれません。遊び終わったときに寒そうならしっかり着せてあげてくださいね。

生後3カ月も過ぎると赤ちゃんは暑がりです。親は「寒くないかな?」とつい心配して、厚着させてしまいがちですが、部屋の中では特に薄着を意識してみてください。


監修者・著者:医師 高円寺こどもクリニック院長 保田典子 先生

2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。2021年、高円寺こどもクリニック開院。3児の母。

ベビーカレンダー編集部

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