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母の口癖は「うちは貧乏だから」→ 何もかも諦め続けた私。親になった今、反面教師にしていること

  • 2025.1.7

幼い頃に親から言われた言葉は、意外と大人になっても覚えているものですよね。自分が親になってから、改めて当時のことを振り返る人も多いのではないでしょうか。今回は子育て中の友人が興味深い話を聞かせてくれました。

画像: 母の口癖は「うちは貧乏だから」→ 何もかも諦め続けた私。親になった今、反面教師にしていること

「うちは貧乏だから」が口癖の母

子どものころ、私の母の口癖は「うちは貧乏だから」でした。

「ピアノが習いたいな」「可愛い服が欲しいな」と私が何かをやりたがったり欲しがったりするたびに、母は「うちは貧乏だから、そんなお金ないでしょ!」と素っ気なく言ってきたものです。

やがて、何も期待しなくなり……

幼いころはなかなか納得できませんでしたが、そんなやりとりが何度も繰り返されるうちに、小学校高学年になるころには私は親に何も期待しなくなってしまいました。

友達がおしゃれな服を着ていても、流行りのゲームを持っていても、羨ましいと思う気持ちを心の奥底に押し込め、「うちは貧乏なんだから贅沢は言えない」と自分に言い聞かせるようになったのです。

進路を選ぶ時も、自分が本当にやりたいことは諦め、経済的な負担が少ない道を選びました。

親になってみて分かったこと

その後、私は夫と結婚して自分も母親になりました。

大人の目線で振り返ると、当時の我が家は特に貧乏ではなかったのではないか? と感じます。
父は上場企業の会社員で、家も車もありましたし、決して裕福とは言えなくても、生活に困っていたわけではありません。
むしろ、ほかの家庭と比べても平均的な暮らしだったように思います。

ある日、思い切って母に「どうしてうちは貧乏だって言い続けてたの?」と聞いてみることに。
すると母は、「お金の大切さを分かってほしかったから厳しくしていたのよ」と、なんでもないことのように答えました。

子どもには自由に選択してほしい

もちろん、子どもに正しい金銭感覚を身につけさせるのは大切なことです。
でも、私は母の教育方針の結果、多くの選択肢を諦めざるをえませんでした。

母には母の考えがあったのでしょうが、自分の子どもには絶対に同じ思いをさせたくないと思い、私は家計が辛い時でも決して「うちは貧乏だから」という言葉は使わないようにしています。
子どもには自由に、自分の可能性を広げていってほしいと思うのです。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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