1. トップ
  2. 恋愛
  3. 年に1回の健康診断が怖い。不安を煽るだけで全然幸せになれない

年に1回の健康診断が怖い。不安を煽るだけで全然幸せになれない

  • 2025.1.7

小さいころからずっと病院が苦手だ。ほとんどの人が体調の悪い時に行く場所ってだけでなんとなく関わりたくないし、私だって体調が悪い時に行くことが多いから。それでも、学校を卒業して働き始めると、年に1回だけ健康診断というものがやってくる。

◎ ◎

学生だった時のように学校にお医者さんが来てくれるわけではなく、お仕事の予定などを考慮して自分でお医者さんへの予約をして、病院に足を運ぶ。病院に行くのは足が重いし、1週間くらい前からそわそわして落ち着かない。この年に1回の健康診断が私の怖いものだ。

私にとって病院が嫌いなのはごく普通のことで理由なんかない。健康診断だってちゃんと診断した方がよいこととか、早期に発見することで回復する可能性が高くなることとかは理解できる。それが分かっていても、苦手だし嫌いだ。小さい頃のように文句を言ったり暴れたりすることはないが、血液採取ではあまりの顔色の悪さに体調を心配されるし、無理な体勢で動きを制限されることにも慣れない。

自分では毎日変わらない日々を過ごしているつもりなのに、ちょっと太ったり血液検査の結果が悪かったり、いろいろ面から落第点を付けられるような気がする。なるべく長く健康に過ごすために必要だとしても、ちょっと結果が悪いとか、対策のない経過観察とか、余計に不安をあおるだけで、全然幸せになれない。

◎ ◎

そんな私が、健康診断を好きとはいかなくても協力的になれるきっかけがあった。それは、前期と比べて少しだけ結果が良くなった時に、そのことに気づいて伝えてくれるお医者さんに会ったことだ。

一日に何人もの検診結果を見て、カウンセリングしている先生から見たら私の結果のカウンセリングなんて、ほんの一瞬の出来事だと思っていたし、短い時間でより効果のありそうな内容にするためにも、悪い点や懸念事項など、不安をあおるような内容のカウンセリングになるのだとどこかで納得もしていた。

でも、その年に担当してくれたお医者さんは、まず結果が良くなったことから、会話が始まった。一方的に結果を見て報告されるのでなく、その年で変化したことや日常生活で不安なことなどを聞いたうえで、結果を見て、足りないものや改善点のアドバイスを伝えてくれた。

私が単純なだけかもしれないけど、1週間前からそわそわしていた私にとって、その対応はすごくうれしかったのだ。例年と比べて、結果に大きな変化があったわけではないけれど、その時の経験が、私の健康診断への考え方を少しだけ、変えてくれた。

◎ ◎

今だって、病院や健康診断は怖い。でも、今では少しだけ協力的になれたと思う。そしてその変化で、会社から言われたからしかなく受診するのではなく、自分の体調が今、どんな感じなのか、以前よりずっと、積極的に感じるようになれた。学生の時みたいに、身長や体重が注目事項だったころとは違い、これから個人個人で、病気になったり、治療方法を考えたりする時が来ると思う。もしかしたら、そっちの方がずっと怖いかもしれないけど、そんなときに備えて、自分と向き合う練習をしていきたい。

■AIAIのプロフィール
文系大卒からシステムエンジニアとして奮闘中。いつだって今が最高!

元記事で読む
の記事をもっとみる