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2025年最初の動員ランキングも『はたらく細胞』が席巻!年末公開の『グランメゾン・パリ』の初動成績は?

  • 2025.1.6

2025年の幕開けとなる1月3日から1月5日までの全国映画動員ランキングが発表。公開から3週連続で首位を独走してきた『はたらく細胞』(公開中)が、この年末年始も席巻。見事に4週連続で1位に輝いた。

【写真を見る】「HERO」以来となる木村拓哉主演ドラマの映画化!「日曜劇場」の劇場版の傾向を分析

『グランメゾン・パリ』は2位スタート!イレギュラーな年末公開でも盤石

勢いが止まらない『はたらく細胞』、今週も前週以上の成績を記録! [c]清水茜/講談社 [c]原田重光・初嘉屋一生・清水茜/講談社 [c]2024 映画「はたらく細胞」製作委員会
勢いが止まらない『はたらく細胞』、今週も前週以上の成績を記録! [c]清水茜/講談社 [c]原田重光・初嘉屋一生・清水茜/講談社 [c]2024 映画「はたらく細胞」製作委員会

公開4週目を迎えた『はたらく細胞』の週末3日間の成績は、観客動員46万6000人、興行収入6億4100万円と、公開2週目末を上回る成績をあげた前週と比較して、それぞれ109%と110%の右肩上がりの成績を記録。やはり年末年始の期間は、家族や友人と盛り上がって観られるエンタメ作品が求められる傾向にあるのだろう。累計成績では動員307万人&興収41億円を突破。まだまだこの数字を伸ばしていくことだろう。

さて、今回大きく取り上げたいのは、2位に初登場を果たした『グランメゾン・パリ』(公開中)。木村拓哉が主演を務め、2019年10月期にTBS系列の「日曜劇場」枠で放送されたテレビドラマ「グランメゾン東京」の劇場版となる同作は、12月30日という年末ギリギリの、一般的には映画が公開される曜日ではない月曜日に公開された。

料理の本場フランスで、“三つ星”を獲得するために奮闘する『グランメゾン・パリ』 [c]2024 映画『グランメゾン・パリ』製作委員会
料理の本場フランスで、“三つ星”を獲得するために奮闘する『グランメゾン・パリ』 [c]2024 映画『グランメゾン・パリ』製作委員会

週末3日間の成績から見ていくと、動員が40万9000人で興収が6億1300万円と、1位の『はたらく細胞』に迫る好成績。そして12月30日から1月5日までの公開7日間の累計成績は動員96万人&興収13億9000万円と、はやくも動員100万人の大台突破に王手をかけている。配給の東宝、ソニー・ピクターズ エンタテインメントの発表によれば、興収30億円を見込めるスタートとのこと。

年末年始は“曜日”というものがあまり関係ないとはいえ、過去にもこのようなイレギュラーなタイミングで公開された作品があるか探してみると、ちょうど3年前の2021年12月30日に『99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE』(21)が“木曜公開”されている。今回の『グランメゾン・パリ』と共通しているのは、どちらも「日曜劇場」の映画化作品であることと、公開前日にスペシャル版が放送されていること。年末の競合になりうる大作が一通り公開された後に、スペシャル版から劇場版へとセットで繋げるという戦略なわけだ。

【写真を見る】「HERO」以来となる木村拓哉主演ドラマの映画化!「日曜劇場」の劇場版の傾向を分析 [c]2024 映画『グランメゾン・パリ』製作委員会
【写真を見る】「HERO」以来となる木村拓哉主演ドラマの映画化!「日曜劇場」の劇場版の傾向を分析 [c]2024 映画『グランメゾン・パリ』製作委員会

「日曜劇場」の作品が劇場版化された例は、「サラリーマン金太郎」と「新参者」「ATARU」「S-最後の警官-」、そして「99.9-刑事専門弁護士-」と「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」につづいて今回が7作目。「新参者」の映画2本と「ATARU」の劇場版はいずれも興収15億円超、先述した「99.9」は同30億円超、そして「TOKYO MER」の劇場版はゴールデンウィーク公開が功を奏し興収45億円超え。元々安定した平均視聴率を叩きだす枠であり、映画化も成功しやすい。そこに繁忙期公開が重なると、さらにブーストがかかるイメージだ。

一方、木村の主演作はいわずもがな。直近の『レジェンド&バタフライ』(23)は正月第二弾公開で長尺というハンデがありながらも興収24億7000万円、その前の「マスカレード」シリーズ2作は同46億4000万円と38億1000万円。その人気の高さに一寸の翳りもない。主演ドラマの映画化はこれまで「HERO」シリーズしかないため比較は難しいが、今回の初動の数字を見る限り、充分納得のいく興行成績をあげることは間違いないだろう。

ジェイソン・ステイサムの主演最新作がランクイン!

ここからはランキングに戻ろう。公開5週目を迎えたディズニーの『モアナと伝説の海2』(公開中)は前週からワンランクダウンの3位にランクイン。週末3日間の成績は動員32万5000人、興収4億3100万円と、前週比98%の成績をキープしている。

『モアナ2』は動員300万人を突破!前作超えまであと10億少々 [c]2024 Disney. All Rights Reserved.
『モアナ2』は動員300万人を突破!前作超えまであと10億少々 [c]2024 Disney. All Rights Reserved.

累計成績では動員310万人&興収41億円を突破と、年末年始をまたいだこの1週間で約10億円の上乗せに成功した『モアナ2』。近年のディズニー作品と比較すると、『シュガー・ラッシュ:オンライン』(18)や『ウィッシュ』(23)の興収をすでに上回っており、興収51億6000万円を記録した前作『モアナと伝説の海』(16)にも着実に迫りつつある。

また、4位の『ライオン・キング:ムファサ』(公開中)は累計で動員108万人&興収15億円を突破。続く5位の『劇場版ドクターX』(公開中)は累計で動員201万人&興収41億円を突破するなど、年末の興行を牽引したタイトルは新年に入っても引き続き好調をキープ。

ジェイソン・ステイサムが復讐に燃える“養蜂家”に! [c] 2024 Miramax Distribution Services, LLC. All Rights Reserved.
ジェイソン・ステイサムが復讐に燃える“養蜂家”に! [c] 2024 Miramax Distribution Services, LLC. All Rights Reserved.

2025年に入ってから公開された新作タイトルからは、ジェイソン・ステイサムの主演作『ビーキーパー』(公開中)が7位に初登場。同作は、組織的詐欺集団に全財産を奪われた恩人の復讐のため、かつて所属していた世界最強の秘密組織“ビーキーパー”の力を借りながら事件の黒幕へと迫っていく養蜂家の男を描いたアクション映画だ。

北米での公開からほぼ1年越しの日本上陸となったが、近年では日本でもアクションスターとしての人気が安定してきたステイサム。これで『ワイルド・スピード ICE BREAK』(17)以降の出演作は9作連続(ノンクレジットのカメオ出演だった『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』を除く)で初登場トップ10入りを果たしたことになる。

大作から中規模作品まで、アクション映画ファンから安定した支持を集めるジェイソン・ステイサム [c] 2024 Miramax Distribution Services, LLC. All Rights Reserved.
大作から中規模作品まで、アクション映画ファンから安定した支持を集めるジェイソン・ステイサム [c] 2024 Miramax Distribution Services, LLC. All Rights Reserved.

以下は、1~10位までのランキング(1月3日〜1月5日)

1位『はたらく細胞』

2位『グランメゾン・パリ』

3位『モアナと伝説の海2』

4位『ライオン・キング:ムファサ』

5位『劇場版ドクターX』

6位『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』

7位『ビーキーパー』

8位『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメン VS 悪魔軍団~』

9位『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』

10位『【推しの子】-The Final Act-』

今週末は、赤楚衛二と上白石萌歌がダブル主演を務め、HYの同名楽曲をモチーフにしたラブストーリー『366日』(1月10日公開)、2012年の放送開始以来、日本のみならずアジア各国で大ブームを巻き起こした深夜ドラマを、主演の松重豊自ら監督を務めて映画化した『劇映画 孤独のグルメ』(1月10日公開)などが控えている。

文/久保田 和馬

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