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子どもの『おしゃぶり&指しゃぶり』を卒業させるコツ【リアルママの体験談付き】

  • 2025.1.3

昼間ぐずったときや夜寝付く前、おしゃぶりや指しゃぶりですっと心を落ち着かせる姿に、いつかやめさせなきゃ…と思いつつ、つい黙認してしまうママも多いはず。歯並びへの影響は?無理にやめさせたら可哀想?専門家の先生の意見や、先輩ママたちの卒業方法を聞きました!

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専門家が回答!おしゃぶり&指しゃぶりのメリデメとは?

ママたちの悩み&疑問

・出っ歯になるって本当?
・幼稚園に上がるまでにやめさせたい
・無理にやめさせたらメンタルが心配?

メンタルへの影響は?

指しゃぶりは不安や不足を自己解決する成長の証し。

“いけないこと”の刷り込みをせず、卒業のタイミングを見極めて
指しゃぶりは、眠いのに寝られない、お腹が空いた、などネガティブな状況を子どもが自分の力で何とか変えようとする、自立に向かう大事な行為。胎児にも見られることがあり、口の中に入ったものを吸うという反射が習慣化したものであると考えられます。誰でもいつかは自然に卒業する日が来るので、発達心理学の観点からは無理にやめさせる必要はありません。親として周りの目が気になることもありますが、この子にとっては必要なこと、と見守るのも大事。ただ、やめるという選択肢を提案するのは良いと思います。その際は、「もうすぐ4歳になる○○ちゃんならやめられると思うんだけど、どう?」など、あくまで子どもに主導権を持たせて。時期としては誕生日のほか、入園、進学前などもきっかけになりやすいですが、環境の変化は特に心の落ち着きが必要な時期でもあるので、様子を見ながらその子のやめる時期がきたときに応援する親の姿勢が大切です。

青山学院大学コミュニティ人間科学部教授
菅野幸恵さん

発達心理学を専門とし、乳幼児期の親子関係、地域コミュニティでの子育てを研究。著書に『つながりの子育て―子どもをまんなかにしたコミュニティづくりを、問いなおそう―』(共著、理工図書)。

歯や口への影響は?

骨が柔らかく、歯並びの問題も 自然治癒しやすい4歳頃までがベター。

頻度や力加減によっても変わるので心配な場合は専門の歯科医を受診して
おしゃぶりや指しゃぶりは上の歯に圧力がかかり、上顎が狭まって嚙み合わせが悪くなるなどの影響が考えられています。口が塞ぐことで鼻呼吸に導きウイルスの侵入を防ぐことや、唾液による口内乾燥防止など少なからずメリットもありますが、食べ方・喋り方といった口の機能の完成度を低くする可能性もあるので、医学的には、4歳のお誕生日を目処に癖を直すことが推奨されています。というのも骨が柔らかいその頃までは、口をつぐむなど通常の行為で、歯並びの問題は自然治癒すると言われているから。物事が理解できるようになる3歳を機に声がけを始め、4歳までに、とリミットを定めたうえで、子どもの成長や性格に合った対策を練るのがベストだと考えます。4歳を過ぎても癖が直らず、歯並びが気になる場合は、子どもの歯並びを専門的に診る歯科に相談してみて。口に入れると違和感のある器具(着脱式・接着式)などで医療的に直す方法もあります。

キッズデンタル®代表
坂部潤さん

日本小児歯科学会認定小児歯科専門医、歯学博士(小児歯科学)、元UCLA小児矯正歯科客員研究員。目黒、成城、麻布、代々木上原、麹町で小児歯科専門医院〈キッズデンタル〉を運営。4児の父。

リアルママが実際に使って良かった「お役立ちグッズ」を拝見!

A.ドイツの歯科医師が考えた出っ歯になりにくいおしゃぶり。チュチュ デンティスター2¥968(ジェクス)
B.1歳から使える装着型の指しゃぶり矯正器。ドクターサム¥3,980(ハンギョ)
C.植物由来の苦味成分を配合した子どものための速乾マニキュア。ヌルエールS¥1,280(COCRE)

読者 太田原芽衣さん 4歳の女の子ママ
A.チュチュ デンティスター
生後半年頃から日中も頻繁に指しゃぶりがあり、出っ歯になりそうと心配でした。とはいえ毎月飛行機に乗る環境から耳抜きとしても有用だったので、代わりに出っ歯防止効果のあるおしゃぶりを見つけて購入したところ、気に入ってそのうち自然に指しゃぶりも卒業。その甲斐あってか4歳の今も歯並びは綺麗なままです!

読者 ゆいさん 2歳の男の子ママ
B.ドクターサム
入眠時だけ指しゃぶりの癖があり、1歳から使えるという親指用カバーを購入。最初は違和感があったようですが、そのうち習慣になると嫌がらず装着し、吸っても「楽しい」と感じなくさせる原理で自然と指を口に入れる回数自体が減りました。イギリスでは17年のロングセラーらしく、安全性も保証されているのが◎。

読者 志磨美咲さん 3歳、1歳の女の子ママ
C.ヌルエールS
寝る前に「ママとの秘密ね!」と、私も一緒に塗り合いっこ。ネイルが取れちゃうからチュッチュ我慢しようね!と伝えると、ネイルをした日は指しゃぶりをやめています。口寂しくなって吸う素振りを見せることもありましたが、ネイル塗ろう!に喜んでくれ、幼稚園に入園を機に楽しみながら卒業できました。

D.歯を専門とする出版社から出た絵本。物語の後ろには、歯学の知識や症例なども。「ゆびしゃぶりやめられるかな」¥3,300(デンタルブックセンター シエン社)
E.家族でおしゃぶりを卒業させようと奮闘するフランス発の絵本。「シャルロットのおしゃぶり」¥1,430(光村教育図書)
F.ゆびたこが喋り出す、卒業者続出のロングセラー。「ゆびたこ」¥1,430(株式会社ポプラ社)

読者 原田侑美さん 4歳、2歳の女の子ママ
D.ゆびしゃぶりやめられるかな
4歳を過ぎても癖が続き、自発的にやめられる方法を探して出会いました。巻末の読み方のポイントや歯並びが悪くなってしまった子の症例写真までも親子で読んでいたら、そのときは特に反応がありませんでしたが、本人なりに感じることがあったようで、後日自分から「私もやめてみたい!」と言い出し卒業できました。

読者 矢田咲里さん 4歳の女の子ママ
E.シャルロットのおしゃぶり
主人公シャルロットの年齢と同じ3歳頃から、「〇〇と同じだね」と重ね合わせるように読み聞かせていました。4歳頃から物語同様、枕の下におしゃぶりを隠すようにしたら、それ以降何度か吸ったものの、その都度枕の下にしまう習慣が定着。シャルロットのお話を自分ごと化できたようで、卒業に成功しました!

読者 臼杵祐佳さん 4歳の女の子ママ
F.ゆびたこ
2歳頃一度トライして効果がなかった「ゆびたこ」。諦めて過ごしていた3歳になりたての頃、久しぶりに見つけて読みたい!と再び読み聞かせたところ、その夜からぴたりと指しゃぶりが止んで驚き。妙にリアルな絵とストーリーがその時期の娘にぴったり訴求したようで、タイミングを読むのが大事!と実感しました。

G.手に持つと安心で、心強い代替品。(ライター私物)
H.舐めて、嚙んで、音も出る、口寂しさ解消の歯固めグッズ。(ともに読者私物)

ライター 矢﨑彩 5歳の女の子ママ
G.エイデンアンドアネイのおくるみ
入眠グッズとしておしゃぶりとおくるみが必需品だった娘。よだれかぶれも日常的にあったので、お姉さんへの憧れが芽生え出した3歳半頃、「おしゃぶりかおくるみ、どちらかやめてみる?」という2択を提案したところ、本人自らおしゃぶりをゴミ箱に!選択肢を持たせ、入眠時の精神安定剤を担保したのも正解でした。

読者 村田紗也子さん 1歳の男の子ママ
H.歯固め
自分自身が幼少期の長期の指しゃぶり癖で出っ歯になり歯科矯正が必要だったため、息子にはなるべく指しゃぶりをさせたくなかった私。3カ月頃から歯固めを積極的に持たせ、指を口に入れる癖をつけないように心がけました。口の発達にも刺激は必要と聞いたので、舐めたり咥えたりで間が持つ歯固めは重宝しました。

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撮影/西原秀岳〈TENT〉 取材・文/降籏咲子 編集/引田沙羅 画像提供/PIXTA
*VERY2024年12月号「子どものおしゃぶり&指しゃぶりを卒業させたい!」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。

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