友人A子の話です。
A子は夫と長女・長男の4人家族。A子の夫は東京六大学出身で、地元の短大卒のA子を子どもたちの前でもバカにしてくることがあり、とても嫌な思いをしていました。
逆らわないA子
A子と夫は職場結婚。
A子の家は地元の地主の家で、両親に大切に育てられたA子はよく言えばお嬢様育ち。
社会のことにも疎く、JRの切符も一人で買えないA子に、夫は度々
「お母さんは短大しか出てないから、こんなこともわからないんだな。」
と馬鹿にしてきました。
A子はとてもそれが嫌でしたが、営業職で学歴も勝っている夫に、口で勝てるわけもなく、我慢の日々を送っていました。
我慢の日々
子どもができてからも、夫の発言は変わらず。
一緒にテレビのクイズ番組をみていると、夫が問題を出し、答えられないA子と子どもたちを馬鹿にするのです。
ですが、子どもたちは、同調することなく、逆にA子の味方になってくれる、優しい子どもたちに育っていました。
また、子どもたちは成績優秀で、長女は県立高校、長男は中高一貫の進学校を受験し、合格。
A子も頑張って勉強する子どもたちをサポートし続けました。
数年後の逆襲
その後、長女は夫の出身大学に合格して夫と同窓生に。
その3年後、今度は長男が、T大へ現役合格しました。
「さすがは、俺の息子。お母さんは短大しか出てないからな。」
とお祝いの席でも自分上げ発言を行う夫。
いつものように嫁下げが始まったなと思っていると、
「お父さんと私、同じ大学だけど、お父さんみたいに意地悪な人だと思われたくないわ」
「お父さん、そんなこと言って楽しい? 学歴自慢ばっかりしてるけど、そんなことでマウント取るの恥ずかしくない? 大学を出たらそんなに偉いの?」
と揃って子どもたちが反撃。
夫は黙り込んでしまいました。
その後の夫
それ以来、夫が嫁下げ発言をすることはなくなりました。
A子のために頑張って勉強したわけではないのですが、言い返せないA子の味方になり、かばってくれた子どもたちの成長を、とてもうれしく思いました。
子どもたちよ、よく頑張ったね、そしてありがとう。
【体験者:50代・筆者、回答時期:2024年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。