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「関係をつくる」それがこんなに難しいことだと思い知った恋愛だった

  • 2025.1.3

「ごめん、今日会えないわ」

遠距離恋愛で、4ヶ月ぶりに彼が東京に帰ってきたその日。LINEの画面にそんな文字が表示された。
私は久しぶりに会えるのを楽しみにしていたのに。会う約束をしていた当日の朝にそんなLINEが来て、私はがっかりした、というより、悲しかったし、虚しかった。

「この日を楽しみにしていたのは、私だけだったんだ」

携帯の画面をオフにし、ブラックアウトしたその画面を見つめながら、心の中でそう思った。

◎ ◎

遠距離恋愛で相手の日常が見えないということも、男性は付き合ったらだんだん冷めていってしまうということも、男性は「妥協して付き合う」ことが出来てしまうのも、恋愛初心者の私には怖かった。

「本当に私のことが好き?私は一途なのに」

そんな疑問が浮かんでは、言葉で彼にぶつけたり、自分の中で飲み込んだり、と色んな感情になる恋愛だったな、と思う。

「いい女って、なんだろう?」

仕事を言い訳になかなか会えない彼を、このまま黙って応援できる女性のことなのか?と時折思ったりした。
付き合って年月が経てば経つほど、自分が蔑ろにされてる感じがして、惨めな気持ちになった。

◎ ◎

「男性は付き合ったら冷めるから」と社内のいろいろな先輩に言われていたので、「これが冷めたということか」と黙ってやり過ごしていた。
連絡が遅いのはなぜかと何度聞いても、「仕事で忙しいから」のしごくまっとうな返事で。
私のニーズは、言葉にしたところで、彼には届かないのだと思った。
そんな真面目な返事をするくらいなら、「他の女性と遊んでた」と言われた方が、私は良かった。

「関係をつくる」

それが、こんなに難しいことなのか、と思い知った恋愛だった。

私はもうすぐ30歳だ。
見た目や笑顔は褒められることが多いが、女子校出身の恋愛弱者として、このまま誰とも上手く関係を築けずに、1人で生きていくことになるのか。
内気で、1人でいるのが好きで、でも語学や旅行や料理が好きで、一応愛想が良くて、笑顔でいることが多いこの女子と、一緒に関係を築いていこうとしてくれる男性に出会えると嬉しい。

◎ ◎

「好きになった方が負け」とはよくいうものだ。
男性心理を紹介するSNSで「好きな女性の笑顔のために男性は頑張れる」と書いてあるのをみたことがあるが、過去の恋愛経験上、本当か?と思ってしまう。

数ヶ月ぶりに彼に会えたと思い、お店に先に着いた私は嬉しくて、「久しぶり!」と満面の笑みで手を振るも、「忙しかったんだけど!」と明らかに夜勤で寝ていない彼にお店の前で怒鳴られ、げんなり、1人虚しくなる私。
そんな彼に、「疲れてるでしょ?どうしたの」と仏のように心配する私。
「疲れてはいないよ、眠いだけだよ」と怒鳴っても怒らない私に甘えてくる彼。
そんなやりとりの繰り返しだった。

私は、怒鳴られる度に、「たぶん女性として、見た目は普通より恵まれているはずなのに、なぜこんな彼とこんな関係を続けているんだろう?」と内心思ってしまったし、デートの前は、彼が機嫌がいいかどうか半信半疑でいる。

◎ ◎

もちろん、そんな自分本位な彼とは、一度も体の関係をもてなかった。
その瞬間、私は「やっぱり、私は彼のこと信用していなんだな」と自分の本心に気付いてしまった気がした。

20代ラストイヤー、30代では、良い恋愛をして、未来を創り上げられるような関係性が紡げる人と出会いたい。

■満島のプロフィール
元大手企業の営業職OL。いまは隠居して営業職。旅行好き。

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