【箱根駅伝】「復路はピクニックランで」往路優勝の青学大・原晋監督、総合連覇へ自信　駒大は当日変更で“怪物”佐藤圭汰の投入あるか

第101回東京箱根間往復大学駅伝競走（箱根駅伝）は2日に往路が行われ、青学大が5時間20分1秒で2年連続7度目の往路優勝を果たした。1区から先頭をキープしていた中大を5区で逆転し、そのまま逃げ切った。中大は2位となり、3位に早大が食い込んだ。出雲駅伝と全日本大学駅伝を制し、「3冠」を狙う国学院大は6位と出遅れた。復路は3日の午前8時にスタートする。

■5区の山登りで逆転に成功

総合連覇を狙う青学大は、1区の宇田川瞬矢（3年）が10位と出遅れた。しかし、2区の黒田朝日（3年）が7人抜きの快走を演じ、3位で3区の鶴川正也（4年）へタスキをつないだ。
最初で最後の箱根駅伝となった鶴川は、1区から首位に立つ中大に差を広げられたものの3位をキープ。すると“駅伝男”こと4区の太田蒼生（4年）が区間賞の走りを見せ、2位に浮上。さらに5区では山登りのスペシャリスト若林宏樹（4年）が区間新記録をマークし、ついに中大を逆転。最後は底力を見せつける形で、5区間107.5キロのレースを制した。
青学大に往路優勝を譲ったとはいえ、予選会から勝ち上がってきた中大は大健闘。青学大と1分47秒差の2位に入った。3位は早大。5区で「山の名探偵」こと工藤慎作（2年）の快走で順位を上げた。4位に王座奪還を狙う駒大、5位に創価大と続いた。
また、大学駅伝3冠を狙う国学院大は、首位・青学大に遅れること5分25秒で6位にとどまった。

■往路2位の中大「抗う」

2年連続総合優勝にグッと近づいた青学大・原晋監督は、復路に向けて「まずは山下りの6区から。山下りのスペシャリストである野村昭夢（4年）が後続を30秒以上離して、7、8、9、10区とピクニックランで帰って来たいと思います」と話した。
一方、往路2位の中大・藤原正和監督は「青学大のピクニックランを何とかピクニックにしないように抗っていきたい」と話し、粘り強く戦う姿勢を強調した。
王座奪還へ厳しい状況に追い込まれた駒大は、故障明けの佐藤圭汰（3年）の起用プランが注目される。“怪物”と称されるランナーは往路を回避したが、復路は当日変更で投入されるのか、あるいは出走を見送るのか。藤田敦史監督の采配も見逃せない。
青学大、駒大と並び「3強」と呼ばれてきた国学院大は失速したものの、もともと終盤勝負を公言。復路にも主力ランナーを残しているため、順位アップは期待できる。首位とは想定以上のタイム差が付いてしまったが、出雲と全日本を制したチームとして、このまま終わるわけにはいかないだろう。