新フロアの魅力と信頼のサービスが両立！「セルリアンタワー東急ホテル」【すみずみ宿泊ルポ】

若者の街というイメージだった渋谷にありながら、大人のための社交場として着実にその地位を築いてきた「セルリアンタワー東急ホテル（せるりあんたわーとうきゅうほてる）」。2024年9月に誕生した、エグゼクティブフロアとスタンダードフロアの中間のグレードとなる「セルリアンフロア」を皮切りに、今後数年かけて全フロアを改装する計画とのこと。国内ホテルブランドならではのきめ細やかなおもてなしが安心感を与えるこのホテルでジャパニーズ・ラグジュアリーを体験してみませんか。

高層階から賑やかな街を見渡す渋谷のランドマークに泊まる

再開発が進む渋谷の様子を20年前から見守り続ける渋谷セルリアンタワー 。このビルのメインとなる「セルリアンタワー東急ホテル」は、渋谷ではやや貴重な大人のための上質なくつろぎ空間を提供し続けています。

J R渋谷駅に新しく誕生した新南改札から国道246号沿いへ出て、坂を少し歩くとすぐに見えるエスカレーターでワンフロア上がったところがロビー階です。

吹き抜けのロビーは、外の光をたっぷりと取り込んだ開放的なムード。視界いっぱいに広がる枯山水の庭園「閑坐庭」（かんざてい）が渋谷の喧騒を忘れさせてくれます。ロビー中央には見事な草月流の生け花があり、和の情緒と四季の移ろいを華やかに表現しています。

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ロビーにある「ペストリーショップ」は、ケーキはもちろんホテルメイドのパンの種類も豊富です！ パンだけの購入ももちろんOKなので気軽に訪れてみましょう。

この大きなカウンターがレセプションです。チェックインはこちらで行いますが、チェックイン前に荷物を預けておきたい人は、カウンターの左手にポーターのデスクがあるので、そちらでお願いできます。

今回、宿泊するお部屋は2024年9月に誕生したセルリアンフロア のコーナーツイン（1泊朝食付1室11万2585円～※宿泊税別）です。セルリアンフロアは、エグゼクティブフロアとスタンダードフロアの中間にあたるグレード。スタンダードフロアと比べて客室の充実度以外に、特別なサービスがあります。

それがこの「セルリアンラウンジ」。ロビー階にある、セルリアンフロア とエグゼクティブフロアのゲスト専用ラウンジです。10～20時の間は何度でも、ルームキーで自由に出入りすることができます。

セルリアンラウンジの中は、畳敷きの縁台や小上がり、障子などを取り入れた和風のデザイン。帯や扇子、和の小物などで日本の歳時記を表現したディスプレイも素敵です。ハイグレードな客室ゲスト専用の特別感はありながら、かしこまりすぎずくつろいだ雰囲気で過ごせます。

上層階にあるエグゼクティブラウンジは、年齢制限（13歳以上）がありますが、こちらのセルリアンラウンジはお子様の利用も可能です。

コーヒーや日本茶、ジュースなどのドリンクとせんべいや和菓子などのお菓子はセルフサービスになっています。お菓子は季節の和菓子を取り揃えているそう。

ドリンクやお菓子は客室に持ち帰ってもOK。ホテルの到着時や、外出してホテルに戻った時など、気軽に何度でも利用してみましょう。

旅の記念にぴったりのポストカードと塗り絵タイプのトラベルダイアリーもフリーなんです。2024年11月に誕生したセルリアンタワー東急ホテルオリジナルキャラクターのSUKAI（すかい）とSHIBUMA（しぶま）がかわいい！

今回のセルリアンフロアとセルリアンラウンジの新設にあわせて、新しく誕生したサービスがもうひとつあります。こちらもロビー階に設けられた「ホスピタリティルーム」です。

ここは、ホテルのチェックイン前やチェックアウト後にすべての宿泊ゲストが利用できるスペース。お化粧したり、服を着替えたりするためのパウダールームを兼ねた更衣室があり、朝や夜の移動前に身支度を整えたり、荷物を整理したりできる便利な場所です。

利用の際は、ポーターのデスクで利用したい旨を伝えてください。

ジャパニーズ・ラグジュアリーなセルリアンフロアの客室

「セルリアンタワー東急ホテル」は客室がすべて19階以上にあり、ミドルグレードとなるセルリアンフロア は28～31階に位置しています。

今回宿泊の客室は「コーナー・ツイン」です。広さは49.2㎡あり、セミダブルサイズのベッドが2台、窓際にソファとテーブルセットがあってもまだ余裕で人がすれ違えるほどのゆとりがあります。

客室デザインのテーマは「和モダン」。壁面の装飾やカーペット、クッションの柄などにこだわり、手のこんだぜいたくさを感じられます。

窓際のソファとテーブルセットの一角だけでもリビングとして成立するほどのゆったり感。コーナーのお部屋なので、30階前後の客室からは、近くのビルはほとんど眼下に眺められ、はるかかなたまで広がる関東平野の雄大な景色が楽しめます。

写真左側の窓からは、天気がよければ富士山が見えますよ！

フロアのグレードによりベッドのメーカーが異なり、セルリアンフロアはシモンズベッドを採用しています。

ベッドにあらかじめ用意された枕はフェザー＆ポリエステルですが、クローゼットに低反発のもの、希望すればソバ殻のものなども用意されているので、好みにあわせて選ぶことができます。

ヘッドボード側は色の違う木材をモザイクのように組み合わせた寄木の装飾で、デザイン性は高いけれども主張しすぎず、独特の和テイストを演出しています。サイドの紫黒色の壁は、細い筋が渋谷の通りを表していて、俯瞰した渋谷の街をイメージしているそうです。

そしてこの豪華なビューバスに心ときめきます！ 渋谷の街を見渡す出窓がバスルームにあるとは、なかなかほかにはない造りです。壁や床に敷き詰められた大理石、ワイドサイズのバスタブ、天井まである大きな鏡の洗面台など、どの部分をとってもハイグレード。

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シャンプー、トリートメント、ボディソープなどのアメニティは「L’OCCITANE」のシトラスヴァーベナシリーズ。レモンのようなさわやかな香りは優雅すぎないややカジュアルな使用感で、セルリアンフロア のコンセプトにぴったり。

窓際にバスタブがあるため、シャワールームとトイレは洗面台を挟んだ反対側にあります。クリアなガラス戸がシャワールーム、スモークガラスの方がトイレです。

アメニティ類は歯ブラシやカミソリ、ヘアブラシ、シャワーキャップといったベーシックなもの以外に、ボディタオル、オリジナルのバスソルト、フェイスケアのセットが揃っています。

バスソルトはヒマラヤ塩に桜の香りをつけたものと、フランスの天然塩に海藻成分を配合したものの2種類で、バスタイムが楽しみになります！

東急ホテルズでは、対象となるベーシックなアメニティを使わなかった際、チェックアウトの時にGREEN COINをフロントまで持っていくと、木を植える緑化活動の基金に寄付する活動を行っているそうです。

タオルは今治タオルを採用していて、種類は大判のバスタオルと大きめのフェイスタオル、ハンドタオルの3種類です。バスタオルとフェイスタオルが1人につき2枚ずつ用意されているので、使うたびに新しいタオルを使えるのがありがたいです。

バスローブも今治タオルです。今治タオル特有のなめらかで柔らかな肌触りが、お風呂上がりの肌を優しく包んでくれます。

コットン100%のパジャマも用意されています。ホテルカラーの「シルバー」とホテル名にもなっている「セルリアンブルー」をパイピングやロゴの刺繍にあしらって、自分のパジャマがわかりやすいようになっています。

ミニバーも充実しています。「ネスプレッソ」とスリランカの紅茶ブランド「ディルマ」の紅茶が2種類、ホテルオリジナルの緑茶が揃っています。そのほか、セルリアンフロアの客室は冷蔵庫に用意されているコーラと冷たい緑茶、ビールも無料です。

ミネラルウォーターはサステナブルに配慮した紙パックの日本のミネラルウォーター「HAVARY’S」。パッケージもおしゃれです。

飲み物に合わせて使い分けられるように、コーヒーカップとエスプレッソカップ、グラス2種類、ワイングラスが取り揃えられているのも、客室で過ごす時間をワンランクアップさせてくれる要素のひとつです。

収納スペースは入り口のドア近くに扉2枚分あり、ハンガーが多めに用意されているのでたくさんの洋服をかけて収納できます。この収納の反対側に、スーツケースを広げる台もあります。

セルリアンフロアの客室サービスとして、就寝に備えたベッドの用意をしてくれるターンダウンサービスがあります。ベッドの上にパジャマ、脇にフットマットとスリッパを用意。さらに枕元にも、「VALRHONA」のチョコレートと「ディルマ」ハーブティー2種類、「L’OCCITANE」のピローミストが並べられます。

サービスを希望する場合はチェックインの際に17～20時の間で準備時間を指定しましょう。

大人な渋谷の夜を楽しむ2つのバー

すしや鉄板焼など11の多彩なレストラン＆カフェ＆バーがあり、料理にも定評のあるセルリアンタワー東急ホテル。そのなかでも今回おすすめしたいのが、個性的な2つのバーです。

まずは2階に位置するシガーバー「R261 CIGAR & ROCK」（16～24時、23時LO。月・火曜、祝日は～23時、22時LO。日曜定休）。ホテルから一歩外に出た外周エントランスの一角にあり、渋い鉄製のドアに赤く光るロゴサインが目印です。横にある細い窓から少し中が見えるので、比較的入りやすくなっています。

店内は、お酒の瓶やレコード、スピーカーなどを壁一面に並べた趣味人っぽい感じと、赤いライト＆ビロードのチェアの妖艶なムードが入り交じり、渋谷らしさを感じる大人のための遊び場の雰囲気を作り上げています。

店名にもあるように、このバーはお酒と一緒にシガーとロックを楽しむのがコンセプト。ターンテーブルから60～80年代の洋楽のロックが流れ、まるで映画のワンシーンのような世界観に。チーフバーテンダーの荻原さんが音楽も選びます。

シガーはドミニカ産のものが常時20種類ほど揃っています。興味があるけれど、これまで触れる機会がなかったという人は、ぜひここでシガーを味わってみてください。カットや着火から、味わい方まで教えてくれます。シガーの豊潤な香りやうま味は体験してみないと分かりませんよ！

おすすめは、ネグローニをショートスタイルに仕上げた荻原さん特製のカクテル「シグローナ」2400円～と、シガーは「ダビドフ」2500円～です。ジンの苦味をアクセント程度に留めて、ローズヒップを漬け込んだカンパリやシェリー、季節のフルーツで仕上げたスイートなカクテルと、シガーの甘い香りがとてもよく合います。この写真のシガーで1時間ぐらい楽しめるものだそうですよ。チャージなしなのも、利用しやすいです。

もうひとつは、地上150mのビル最上階40階にあるタワーズバー「ベロビスト（16～24時、料理は23時LO、ドリンクは23時30分LO。月・火曜は17時～、土曜は13時30分～。日曜・祝日は13時30分～23時、22時LO）です。

スペイン語で「美しい眺望」を意味する店名の通り、カウンターや窓際のテーブル席から眺める夜景とともに、カクテルやジャパニーズウイスキーをはじめとする世界のお酒が楽しめます。

バーは横に長い造りになっていて、窓に面した席が多く設けられているのが特徴。ビル群が連なる新宿方面をメインに、東京タワーが見える席まであります。

八王子のジンと赤紫蘇を組み合わせ、ネオン街の路地裏にひっそりと軒を連ねる下町をイメージした「TOKYO」2400円などのマンスリーカクテルを楽しみに訪れる方も多いそう。季節感をカクテルで味わうのも、四季のある日本ならではのバーの楽しみ方なのでしょうね。

日中は、代々木公園の緑と大都会の街並みが織りなす壮大な眺めとともに、シェフおすすめセイボリーやプチフールとドリンクを味わえるアフタヌーンティー（土・日曜、祝日の13時30分、14時、14時30分の3回。1名8000円。2時間30分制。前日18時までに要予約）も楽しめます。

女性バーテンダーが考案したノンアルコールのコーヒーベースのカクテル「ラテ・グラディエンテ」は、時間が経つごとに層が交わり、味の変化が楽しめるカフェドリンク。ぜひオーダーしてみてくださいね。

優雅な朝を迎えるならルームサービスの朝食が最高！

快適な睡眠で気分よく目覚めた朝。この大都会の景色を眺めながら迎える朝は格別です。

レストランで食べる洋食ブッフェや和朝食も魅力的ですが、「セルリアンタワー東急ホテル」ではルームサービス（7～11時）も選べるので、今回はお部屋での朝食をご紹介します！

ルームサービスでは「アメリカンブレックファスト」「ホワイトオムレツのブレックファスト」「和朝食」からセレクトできます。卵の白身だけで作るホワイトオムレツのブレックファストも気になりましたが、今回はアメリカンブレックファストにしました。

事前に4種類のジュース、卵料理の種類、ハムやソーセージなどのサイドメニュー、トーストかモーニングブレッドのパン、サラダかヨーグルト、コーンフレークのチョイスメニュー、コーヒーまたは紅茶からアイテムを選んでおきます。

指定した時間にドアのノックが聞こえて、お部屋に朝食が運ばれてきました。ルームサービスのいいところは、身支度が整っていなくても、朝ごはんが食べられるところです。寝起きでちょっとぼんやりしているところへ、できたての朝食が運ばれてくるなんて最高！ ホテルのスタッフの方は慣れているので、部屋着の状態でお部屋へ入ってもらって、まったく問題ありません。

こちらがルームサービスのアメリカンブレックファストです。今、厨房から運ばれてきたばかりの熱々の料理、よく冷えた飲み物が目の前に勢揃いして食べる前からおいしさが伝わってきます。

卵料理はプレーンオムレツをセレクト。周りはフワフワ、なかは半熟に焼き上がったさすがのクオリティです。そのほか、目玉焼、スクランブルエッグ、ゆで卵から選べます。

チョイスメニューはサラダを。スープボウルぐらいの器にたっぷりと入っているのが嬉しいです。野菜のパリッとした歯ごたえのよさに、さすがのホテルクオリティを感じます。ドレッシングは酸味の利いたフレンチドレッシングです。

パンはモーニングブレッドを選択。ブリオッシュとクロワッサンが2つです。毎朝、ベーカリーシェフが焼き上げているというホテルブレッドは、もうまさに今オーブンから出てきたばかりかのようなあたたかさで、ふっくら香ばしさがたまりません。

アメリカンブレックファストにはたっぷりのフルーツがついてきます。いろんな種類の新鮮なフルーツが朝から食べられるなんて幸せ。たっぷりビタミンも摂れて、大満足の朝になりました。

ホテルから徒歩で行ける、おすすめ観光スポット3選

渋谷駅前の再開発で誕生した商業ビルはマスト！ 歩き疲れてもすぐにホテルに戻ってひとやすみできる距離感がありがたいです。JRや地下鉄、東急線などたくさんの路線が通っている渋谷駅からは原宿、表参道、恵比寿、代官山へひと駅、歩いて20～25分程度とお散歩圏内。

【ホテルから徒歩10分】渋谷スクランブルスクエア

「混ざり合い、生み出され、世界へ」をコンセプトとした、渋谷駅直結・直上のランドマーク大規模複合施設。地下2階～14階は多彩なショップやレストランなどの商業施設、15階に共創施設「SHIBUYA QWS[シブヤキューズ]」、17～45階にはオフィス、14階、45・46階、屋上には屋外と屋内から眺望を楽しめる展望施設「SHIBUYA SKY [シブヤスカイ] 」もあります。

【ホテルから徒歩10分】渋谷ヒカリエ

JR渋谷駅東口すぐにある地上34階、地下4階建ての高層複合施設。約2000席を有するミュージカル劇場「東急シアターオーブ」、アーチスチックなクリエイティブスペースやイベントホール、貸会議室なども完備。6～11階にあるカフェやレストランでは、季節を感じる多彩なジャンルのメニューが楽しめます。

【ホテルから徒歩3分】コスモプラネタリウム渋谷

渋谷駅から徒歩5分。美しい星空や宇宙、地球に関する臨場感にあふれた映像と、解説員によるその日の星空解説を楽しむことができます。

リアルなおすすめタイムスケジュール

ホテルを有効に活用しながら過ごすおすすめのタイムスケジュールはこちら。2日目の朝はとにかくゆっくりと過ごして、午後はめいっぱい遊び、夜の移動前に「ホスピタリティルーム」で身支度を整えましょう。

【1日目】
11:00 ホテルに到着。ポーターデスクで荷物を預けて、渋谷駅前の商業ビルでランチ＆ショッピング
15:00 ホテルに戻りチェックイン。セルリアンラウンジでお茶してからお部屋に移動
16:00 東京メトロ銀座線で銀座へ。そのままディナーへ
21:00 ホテルに戻ってバータイム
22:30 夜景を眺めながらバスタイム。お風呂上がりにはハーブティーやお酒を飲みながら夜の時間を楽しむ

【2日目】
7:30 起床してのんびりしていると8時にお願いしていたルームサービスの朝食が届く
9:00 ゆっくりと朝食を味わった後、朝のバスタイム＆身支度
10:00 コスモプラネタリウム渋谷で星空を満喫
12:00 チェックアウトして、荷物をホテルに預けておく
午後 原宿～表参道～青山でランチ＆お買い物三昧
夜 ホテルに戻って、ホスピタリティルームで荷物をまとめて帰り支度の後、帰路へ

現在進行形で大人の街として変化しつつある渋谷で、すでにその品格を確立しトップクラスの安心感とクオリティを提供する「セルリアンタワー東急ホテル」。セルリアンフロアの誕生で、少し身近になったワンランク上のホテル滞在が、東京で過ごす時間をより満足度の高いものにしてくれます。

■セルリアンタワー東急ホテル（せるりあんたわーとうきゅうほてる）
住所：東京都渋谷区桜丘町26-1
TEL：03-3476-3000
チェックイン/アウト：15時/12時
料金：スタンダードフロア・ダブル1泊朝食付1室7万6710円～（宿泊税別）
アクセス：JR渋谷駅から徒歩5分

Text：山下あつこ（アトリエshiRo）
photo： 笹野忠和/セルリアンタワー東急ホテル/アトリエshiRo

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