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気づけば笑顔になってるはず!?『デッドプール&ウルヴァリン』『エブエブ』など楽しく観られる洋画7本で初笑い!

  • 2025.1.1

慌ただしい年末を経て迎えた新年。年始くらい、しんどかったことや悲しかったことなんか忘れて、ゆっくり楽しいことだけ考えたい人も多いはず。そこで本稿では、ここ3年ほどに公開された洋画作品のなかから、腹の底から笑えたり、「そんなわけあるか!」とツッコみながら楽しく観られる作品を7本セレクト。映画で初笑いしたい人はぜひチェックしてほしい!

【写真を見る】本編早々から展開する、思いもよらないモノを使った戦闘シーンに圧倒される(『デッドプール&ウルヴァリン』)

とにかくめちゃくちゃ!散々笑ってちょっと感動する映画

【写真を見る】本編早々から展開する、思いもよらないモノを使った戦闘シーンに圧倒される(『デッドプール&ウルヴァリン』) [c]Everett Collection/AFLO
【写真を見る】本編早々から展開する、思いもよらないモノを使った戦闘シーンに圧倒される(『デッドプール&ウルヴァリン』) [c]Everett Collection/AFLO

まず紹介したいのは、2024年夏に公開されるや、R指定映画として歴代最高のオープニングを叩きだした『デッドプール&ウルヴァリン』(24)。元「20世紀FOX」所属のお騒がせヒーロー、デッドプール(ライアン・レイノルズ)が、ディズニー傘下にお引っ越し。「X-MEN」シリーズの人気者ウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)をムリヤリ相棒にして、世界を破滅から救おうと大奮闘する。

デッドプールことウェイドの同僚ピーター(ロブ・ディレイニー)も強烈な存在感を発揮(『デッドプール&ウルヴァリン』) [c]Everett Collection/AFLO
デッドプールことウェイドの同僚ピーター(ロブ・ディレイニー)も強烈な存在感を発揮(『デッドプール&ウルヴァリン』) [c]Everett Collection/AFLO

デッドプールといえば観客にも語りかけるプチ迷惑なおしゃべりキャラで人気だが、マーベルの社長の方針をリアルにバラしたり、1990~2000年代にFOXが製作した映画のヒーローたちをゲストに迎えたりとやりたい放題。おなじみのメタ的な演出は、ファンをアツくさせるものはもちろん、キャストの私生活にも切り込むなどいっそう磨きがかかっていた。ほかにも、”なんでもアリ”なデッドプールならではの他社作品イジり、ウルヴァリンの”あるもの”を使った倫理ガン無視の戦闘、”ディズニーコード”をかいくぐる(?)攻めたセリフの数々には、大笑いしながら圧倒されるばかりだ。

普通の主婦が、様々な宇宙に存在する自分の力を借りながら世界滅亡の危機に立ち向かう『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』 [c]Everett Collection/AFLO
普通の主婦が、様々な宇宙に存在する自分の力を借りながら世界滅亡の危機に立ち向かう『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』 [c]Everett Collection/AFLO

第95回アカデミー賞で7部門に輝いた『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(22)、通称「エブエブ」は、ままならない生活に疲れた主婦がマルチバースすべてを救う存在になるという、アカデミー賞には珍しいSFアクションコメディ。頼りない夫ウェイモンド(キー・ホイ・クァン)、万年反抗期の娘ジョイ(ステファニー・スー)、ちょいボケ気味の父親ゴンゴン(ジェームズ・ホン)、経営難のコインランドリーを抱えてしっちゃかめっちゃかなエヴリン(ミシェル・ヨー)の前に、夫にソックリだけどちょっとカッコいい男が現れて、「別の宇宙から来ました、全宇宙を救えるのはキミだけだ!」と言いだして…。

別宇宙ではマルチバース全体に危機をもたらすジョブ・トゥパキとして暗躍するジョイ(『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』) [c]Everett Collection/AFLO
別宇宙ではマルチバース全体に危機をもたらすジョブ・トゥパキとして暗躍するジョイ(『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』) [c]Everett Collection/AFLO

主人公は主婦だけれど、アクションを得意とするミシェル・ヨーが主演なのでとにかく身体が動く!動く!そして、次から次へと装いを変えて登場するヴィランが繰りだすとんでもない武器の数々、「なんでそうなった!?」とツッコまざるを得ないハチャメチャなバトルシーン、突如面持ちが変わって襲いかかってくる税務署職員(ジェイミー・リー・カーティス)の妙なおどろおどろしさに目を奪われ、そして最後には思いがけずほろりとさせられる。まさに”カオス”という言葉が似合う一作に仕上がっている。

パワー系の設定に圧倒!もう笑うしかない映画

荷物を見つけて東京から京都までゆっくり移動するだけのはずだった男が、乱闘に巻き込まれる羽目になる『ブレット・トレイン』 [c]Everett Collection/AFLO
荷物を見つけて東京から京都までゆっくり移動するだけのはずだった男が、乱闘に巻き込まれる羽目になる『ブレット・トレイン』 [c]Everett Collection/AFLO

伊坂幸太郎の人気小説を、ハリウッドがブラッド・ピット主演で映画化した『ブレット・トレイン』(22)。運に見放され、なにをやってもうまくいかないと嘆く殺し屋レディバグが仕事で乗り込んだ東京発、京都行きの新幹線に、バラエティ豊かな殺し屋たちが乗り合わせ、予想外のバトルロイヤルが展開する。

腕のいい殺し屋2人組、レモンとタンジェリンの軽快な会話劇も楽しい(『ブレット・トレイン』) [c]Everett Collection/AFLO
腕のいい殺し屋2人組、レモンとタンジェリンの軽快な会話劇も楽しい(『ブレット・トレイン』) [c]Everett Collection/AFLO

子どもからゆるキャラのぬいぐるみまで、個性強すぎの面々が新幹線の車内で繰り広げる大乱戦。コントロールを失った新幹線から放りだされたブラピ演じるレディバグが勢いで客車に舞い戻ったり(ツイてるじゃん!)、同じく車外に置いていかれた殺し屋タンジェリン(アーロン・テイラー=ジョンソン)が、脚力と根性で走りだす新幹線にしがみついたり、天井知らずのありえないアクションが怒涛のごとく押し寄せツッコむ隙さえ与えない。また、舞台設定は日本ではあるが、ホームにコインロッカーがあったり、車内がずいぶん暗かったりと、あとからジワジワ効いてくる違和感にもまた笑わされる。

名前からしてインパクト大の『コカイン・ベア』(23)は、森の中で出会ったクマさんがラリってた…という衝撃的な設定。麻薬密輸業者が飛行機から大量のコカインを山の中に投下。すると、野生のクマがエサだと勘違いして食べてしまった!麻薬を回収しようとする犯罪組織、森を守るレンジャー、学校をサボった子どもたちとそれを追いかけてきたお母さん、誰も彼もがラリったクマに襲われるパニックコメディだ。

ハイになり凶暴化したクマから人間たちが逃げ惑う姿を映した超トンデモ設定の作品だが、驚くべきはこれがなんと実話をベースにしているということ。クマと遭遇したら逃げるべきか、逃げないべきか。現実世界での答えは「クマの種類によって違う」だそうだが、はたして、ガンギマリのクマの場合はいったい?

笑っていいのかわからないけど、なんか笑っちゃう映画

『ブレット・トレイン』のデヴィッド・リーチ監督がメガホンをとった『フォールガイ』(24)で主人公となるのは、スタントマンとして活躍していたが大ケガをきっかけに一線を退いていたコルト(ライアン・ゴズリング)。久しぶりに復帰し、元カノが監督を務める大作映画のロケ先を訪れたが、うっかり陰謀に巻き込まれてしまう。

二転三転するストーリーもさることながら、スタントマンが題材なだけに身体を張りまくった驚愕のスタントがてんこ盛り。なかでも注目なのは「キャノンロール」と呼ばれる、車内に設置したキャノン砲を発射し、その勢いを使って車を横転させる超危険なカースタント。『007 カジノ・ロワイヤル』(06)での7回転を上回る、史上最高の8.5回転で見事ギネス入り!もはや「回りすぎでしょ!」と笑ってツッコむしかないダイナミックな神業を味わうことができる。『バービー』(23)のイケメンスター、ライアン・ゴズリングの身体能力が高すぎるコミカルな芝居もドリフ級で見ものだ。

自分をスーパーヒーローだと思い込んでしまった記憶喪失の男の奮闘を描いた『バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー』(22)も抱腹絶倒。売れない俳優セドリック(フィリップ・ラショー)に千載一遇の大チャンスが訪れる。なんとスーパーヒーロー映画「バッドマン」の主演に抜擢されたのだ!劣悪な環境ながらもチャンスを逃すまいと必死で仕事に臨むセドリックだったが、事故を起こして記憶喪失になってしまう。

自分の名前もわからないが、着ているのはヒーローのコスチューム、腕には通信用モニターと(撮影用小道具の)秘密兵器が装備されており…、それを見たセドリックはすっかり自分をヒーローだと信じ込む。ピンチの女性を助けたり、強盗と間違われて警察に追われたり、セドリックだけが一生懸命ヒーロー活動に励んでいて、そんな姿がおかしくも愛おしい。どこかで聞いたことのあるような「バッドマン」という作品名、どこかで見たことがあるような衣装。ハリウッド産ヒーロー映画のパロディが詰め込まれたフランス発のドタバタ珍騒動に仕上がっている。

『ザ・スイッチ』(20)では、ひょんなことから中身が入れ替わってしまった女子高生と殺人鬼の姿が映しだされる。チアガールだけど地味系女子のミリー(キャスリン・ニュートン)が凶悪な殺人鬼に襲われた。ところが謎の呪いでミリーと連続殺人鬼ブッチャー(ヴィンス・ヴォーン)の身体が入れ替わってしまった!24時間以内に解呪しなければ元の身体には戻れない…。そう知ったミリーは慌てて元に戻る作戦を考えるが、ブッチャーはミリーの身体のまま次の殺戮を企てており…!?

女子高生の身体を利用して大量殺人を目論む殺人鬼と、オッサンの身体で学校を救わないといけなくなったミリー。しかも片思いの男子まで巻き込まれてもう大変。公開当時50歳だったヴィンス・ヴォーンの演技力により、オッサン姿のミリーがどんどんかわいく見えてくる。もちろん、中身はオッサンの殺人鬼を演じるニュートンの怪演も必見!

年始は映画で楽しく過ごしてみては?

今回紹介した作品は、ハイスピードで物語が展開するノンストップアクションから、あまりのバカバカしさに笑わずにいられないギャグ映画、虚実が入り交じるメタなユーモアに満ちた感動系まで、多種多様な笑いを提供してくれる作品たち。これらの映画を観て、年始を楽しく笑顔で過ごしてみてはいかがだろうか?

文/サンクレイオ翼

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