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子どもの【おしゃぶり&指しゃぶり】いつやめさせる?専門家がママの悩みに回答

  • 2024.12.31

昼間ぐずったときや夜寝付く前、おしゃぶりや指しゃぶりですっと心を落ち着かせる姿に、いつかやめさせなきゃ…と思いつつ、つい黙認してしまうママも多いはず。そこで今回は専門家の先生に意見を伺いました

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専門家の先生に聞きました “おしゃぶり&指しゃぶり” いつまでにやめさせたらいいですか?

ママたちの悩み&疑問

・出っ歯になるって本当?
・幼稚園に上がるまでにやめさせたい
・無理にやめさせたらメンタルが心配?

メンタルへの影響は?

指しゃぶりは不安や不足を自己解決する成長の証し。

“いけないこと”の刷り込みをせず、卒業のタイミングを見極めて
指しゃぶりは、眠いのに寝られない、お腹が空いた、などネガティブな状況を子どもが自分の力で何とか変えようとする、自立に向かう大事な行為。胎児にも見られることがあり、口の中に入ったものを吸うという反射が習慣化したものであると考えられます。誰でもいつかは自然に卒業する日が来るので、発達心理学の観点からは無理にやめさせる必要はありません。親として周りの目が気になることもありますが、この子にとっては必要なこと、と見守るのも大事。ただ、やめるという選択肢を提案するのは良いと思います。その際は、「もうすぐ4歳になる○○ちゃんならやめられると思うんだけど、どう?」など、あくまで子どもに主導権を持たせて。時期としては誕生日のほか、入園、進学前などもきっかけになりやすいですが、環境の変化は特に心の落ち着きが必要な時期でもあるので、様子を見ながらその子のやめる時期がきたときに応援する親の姿勢が大切です。

青山学院大学コミュニティ人間科学部教授
菅野幸恵さん

発達心理学を専門とし、乳幼児期の親子関係、地域コミュニティでの子育てを研究。著書に『つながりの子育て―子どもをまんなかにしたコミュニティづくりを、問いなおそう―』(共著、理工図書)。

歯や口への影響は?

骨が柔らかく、歯並びの問題も 自然治癒しやすい4歳頃までがベター。

頻度や力加減によっても変わるので心配な場合は専門の歯科医を受診して
おしゃぶりや指しゃぶりは上の歯に圧力がかかり、上顎が狭まって嚙み合わせが悪くなるなどの影響が考えられています。口が塞ぐことで鼻呼吸に導きウイルスの侵入を防ぐことや、唾液による口内乾燥防止など少なからずメリットもありますが、食べ方・喋り方といった口の機能の完成度を低くする可能性もあるので、医学的には、4歳のお誕生日を目処に癖を直すことが推奨されています。というのも骨が柔らかいその頃までは、口をつぐむなど通常の行為で、歯並びの問題は自然治癒すると言われているから。物事が理解できるようになる3歳を機に声がけを始め、4歳までに、とリミットを定めたうえで、子どもの成長や性格に合った対策を練るのがベストだと考えます。4歳を過ぎても癖が直らず、歯並びが気になる場合は、子どもの歯並びを専門的に診る歯科に相談してみて。口に入れると違和感のある器具(着脱式・接着式)などで医療的に直す方法もあります。

キッズデンタル®代表
坂部潤さん

日本小児歯科学会認定小児歯科専門医、歯学博士(小児歯科学)、元UCLA小児矯正歯科客員研究員。目黒、成城、麻布、代々木上原、麹町で小児歯科専門医院〈キッズデンタル〉を運営。4児の父。

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撮影/西原秀岳〈TENT〉 取材・文/降籏咲子 編集/引田沙羅 画像提供/PIXTA
*VERY2024年12月号「子どものおしゃぶり&指しゃぶりを卒業させたい!」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。

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