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耳かき専門店で働く漫画家志望の心に響いた、全盲の男性を絶望の淵から救った“出会い”の話【漫画家インタビュー】

  • 2024.12.31

耳かき専門店での勤務経験を基にしたオリジナル漫画をSNSで発信する森民つかさ(@uouououoza1)さん。自己否定という“沼”に浸かってしまっている漫画家志望の主人公が耳かき専門店で働き始め、さまざまな想いを抱える客たちとの出会いを通じ、強すぎる自己否定感と向き合っていく姿を温かいタッチで描く。耳かき専門店の知られざる裏側とは。著者の森民さんに、第6話についてお話をうかがった。

漫画家活動もアルバイトも何もかもうまくいかず、自己否定の“沼”に浸かってしまった生活を送る主人公。働き始めた耳かき専門店で、さまざまな人々との出会いを通じ、自己否定感と少しずつ向き合っていく。今回担当する客は目の不自由な男性。彼が障がいと向き合うきっかけとなったものとは?

センシティブな会話では「否定的な言葉だけは言わない」と意識

――人生が前向きになる大切な“出会い”のエピソードは心に刺さりました。森民さんにとっての印象的な“出会い”があれば教えてください。

今思えば、当時指名が全然取れなかったとき、めちゃくちゃ絶望していたのですが、そんな中でも私を指名し続けてくれた方にはとても救われました。その方は父親と同世代で、私と同じ年齢の娘さんがいる方でした。すごく優しく温かく接してくれて、私自身すごく癒やされました。第二の娘みたいにかわいがってくれました。

――身の上話をされる方も多いと思いますが、コミュニケーションではどのような配慮を?

どういうジャンルの話であっても絶対、否定的な言葉だけは言わないようにしようと意識していました。「自分は敵ではないよ」ということが相手に伝わるようにコミュニケーションを取るようにしていました。なかでも心を許して深い話をしてくれる方には、その気持ちを無下にしないように、丁寧にリアクションをとるようにしていました。

――描くエピソード選びの基準は何かありますか?

日常であまり出会わないタイプの人やエピソードを選ぶようにしています。普通に暮らしていると接点のない職業の方などもいらっしゃるので、そういう方のお話を積極的に採用して漫画を描いています。

やる気はあれど、自己否定感で苦労する自分との向き合い方を実体験ベースに描いた『耳かき専門店で働いて自己否定“沼”から抜け出す話』。森民さんの耳かき専門店での奮闘ぶりと発見の日々をご覧いただきたい。

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