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蟹座の空模様-石井ゆかりの星占い「2025年の年報」

  • 2024.12.31

2025年蟹座の空模様

2025年前半は、2024年後半からの「救済・過去との邂逅・問題解決」の時間の中にあります。過去を振り返り、未完成のものを完成させたり、反省すべきところを反省したりできる時です。長い間痛み続けた傷を癒やす人もいれば、誰かを救うために奔走する人もいるでしょう。この時期は、損得勘定がまったく機能しません。利害を超えたところで、多くの人間関係が結ばれ、心の繋がりが生まれます。

年の前半、自力ではどうにもならない問題が解決に向かいます。「他力」に恵まれる一方、自分の無力に悩む人もいるでしょう。でも、世の中の「力」は、実にさまざまな形で巡っているものです。血液のように、ぐるぐる回ることで意味や価値が生まれます。自分の力で誰かに良いことをしてあげられる時期があれば、当然、誰かの力を受け取って、自分の問題を解決できる時期もあるのです。受け取る体験をしなければ、与えることの意義も、よくわかりません。2025年の前半は比較的「してもらうこと」「受け取るもの」が多い時間と言えますが、そこできちんと「世話になる」ことが、今後の自分の力となります。

また、年の前半は「勝負」の時間でもあります。上記のように、過去を振り返る一方で、未来のために熱いチャレンジができる時間です。2024年の秋に一勝負終えているはずですが、年明けから4月半ばにかけて、再度、闘いに挑むことになります。この「勝負」は、誰かとぶつかり合うようなことかもしれませんし、あるいは、自分の中にある臆病さや怠惰さと闘うようなことかもしれません。または、何らかのハードルを超えて新しいことを試みる、といった動きなのかもしれません。いずれにせよ、そこには緊張、プレッシャー、いい意味でのストレスがあります。自分で自分に負荷をかけ、自分を鍛えていくような試みができる時です。

2025年6月、木星は貴方の星座、蟹座に入ります。ここから2026年半ばまで、「約12年に1度の、人生の一大ターニングポイント」となっています。転職、退職、独立、昇進、引っ越し、家族構成の変化、結婚や出産、人生を変えるような出会い、暮らし方の激変など、人生の大きなイベントが重なって起こりやすい時期と言えます。木星は古くから「吉星」「幸運の星」とされており、一般にはこの木星が「自分の星座」に巡ってくる時期を「幸運期」と呼ぶようです。ただ、私はかねて、木星がくる時期を「耕耘期」と呼んでいます。なぜかといえば、木星がもたらす「幸運」は、この1年だけ限定の棚からぼた餅! といったけちくさいものではないと思うからです。実際、木星が巡ってくる1年は、それまで続いていたことが次々に終わって更地のようになった、という人も多いのです。ですがそこには、ここから12年をかけて育てて行ける幸運の種が蒔かれていて、早晩、芽が出ます。木星がくる1年は、木星のサイクルが一巡りし、新たなスタートを切るタイミングです。ゆえに、続いていたことが一区切りついたとしても、心配ありません。

2025年から、蟹座の人々の社会的な立場がぐっと重みを増します。平たく言って「偉くなる」時です。社会的立場やキャリアを扱う場所に理想の星・海王星と責任の星・土星が入るのです。名誉、権威、管理責任など、社会的に「背負うもの」が増えていきます。社長、会長、首長、リーダー、トップなど「上」に憧れる人はたくさんいますが、実際にその立場に立ってみると、喜びよりも苦労が多いものだろうと思います。子どもの頃は「大人になれば何でも自由にできる、あれこれ禁止されず、叱られなくてすむ、早く大人になりたい」と思いますが、大人になってみると「子どもの頃はラクだったなあ、大人は苦労が多いなあ」と思ったりします。2025年、蟹座の人々はそういう意味で、「上にあがる」「大人になる」ステップを踏みます。そこには大きな喜びや達成感がある一方で、他者に対する責任を引き受けるという「重み」もあるだろうと思います。

さらに、天王星が7月、移動を開始します。2018年からこれまで「友情、夢」の場所にいた天王星は、貴方に限りない自由を補償してくれていましたが、同時に、「集団からの分離」をもたらしていたかもしれません。何となく孤立したような気持ちになったり、社会の中心から遠ざかった気がしたりしていた人もいるでしょう。2025年からは、そうした「集団からの分離、孤立」の感覚が徐々に、ゆるみます。社会的な集団に迎え入れられるシーン、仲間の輪に入っていくシーンがあるはずです。

[時期について]

1月から4月半ばは、熱い闘いの時間。2024年9月から11月頭に挑戦したことがあるなら、ここで「再挑戦」「さらにその先」に踏み込める。新展開。自分との闘いに勝てる時。自分から新しいことを始められる。

1月から2月頭は、楽しい旅と学びの時。遠出する機会が増える。ずっと悩んでいたことが解決に向かう気配も。勉強や研究、取材、発信活動など知的活動全般にあたたかな追い風が吹く。この流れは3月末から4月に再度、到来する。

2月から6月頭まで、明るい忙しさに包まれる。素敵なチャンスがどんどん巡ってくる。また、「昔取った杵柄」のようなパフォーマンスを披露する機会もありそう。過去に活動した場に戻る人、過去にやり残したことに再び挑戦する人も。

4月半ばから6月半ばまで、経済活動が熱く活性化する。2024年11月から年明けに大きなお金を動かした人、大きく稼いだ人は、「その先」に進むことになる。もう一回り大きな経済活動にチャレンジできそう。大きな買い物をする人も。

6月10日、木星が貴方の星座に巡ってくる。ここから約1年、「約12年に1度の、人生の一大ターニングポイント」へ。12年のサイクルのスタートラインに立ち、大きめの選択を重ねていける。成長の時間。

6月半ばから8月頭は、フットワークで勝負できる時。外出する機会が増える。コミュニケーションも熱く盛り上がる。勉強に集中できる。短期決戦での資格取得などもやりやすい時。

7月、第三者には見えないところで大きめの変化が起こりそう。「自分の世界」を作るための準備や試み。古いものを一気に処分する人も。

8月から9月は、居場所がバタバタしそう。引っ越しや家族構成の変化など、生活環境が一変する。暮らしの土台が大きく変わる時。

9月から11月頭は、とても楽しくなる。好きなことに没頭できる。集中力が増す。才能を活かす機会に恵まれる。とてもアクティブで、クリエイティブ。愛にも熱い追い風が吹く。

10月半ばから11月頭は、ほっこり落ち着けるあたたかな季節。家の中に愛が流れ込む。普段の生活がとても美しく、楽しくなる。

11月から12月半ばは、非常に忙しい時期。あちこちから出動要請があり、駆け回ることになるかも。新しい役割を担う人、転職する人も。暮らし方を変えられる。良くない習慣を断ち切れる。

12月半ばから年明けは、人間関係に熱がこもる。個性的な人や情熱的な人から刺激を受けて、生き方が少し変わる。タフな交渉に臨んで、大勝利する人も。

[愛について]

約12年に一度の「一大ターニングポイント」なので、特別な出会いを得たり、結婚したりする人が多いはずです。長いモラトリアムにあった人も、ここでキッチリ決断する、という展開になりやすいのです。また、住み替えのタイミングなどが契機となって、大事な約束を交わす人もいるでしょう。「自分が変わる」時なので、イメージチェンジのようなことがきっかけで、愛が芽生える可能性もあります。「これまでどおり」にこだわらないこと、やりかたを変えてみることが大切です。

パートナーがいる人は、サポートをお願いする場面が増えるかもしれません。貴方自身が変革期に入るので、非常に忙しくなるからです。中には、自分のことでいっぱいいっぱいになってしまい、パートナーへのケアがおろそかになる人も。自分に何が起こっているか、どんな状況なのかを、意識的に相手と共有することが重要です。特に1月から4月半ばは、貴方自身がカッカした状態になります。自然、ケンカにもなりやすいので、こちらも意識して、いらだちをむやみにぶつけないようにしたいところです。

貴方自身の成長期なので、年の後半は相手が妙に幼く見えたり、あるいは、今まで理解できなかった相手の行動が、理解できるようになったりするかもしれません。貴方自身の変化を契機として、不毛な衝突のパターンが解消されていく可能性も。

1月から2月頭、3月末から5月頭は、爽やかな愛の追い風が吹く時期です。旅先や学びの場での出会いがありそうです。さらに、「再訪」「再会」が真剣な関係への転機となる気配も。さらに7月末から8月、11月、クリスマスから年明けも、うれしいことの多い時期です。

[おわりに]

ここ数年、サウナが流行しています。「ととのう」という表現がかなり、一般的になったように思います。あの高温の空間に入り、じっと汗を流している人々は、ともすると厳しい修行に耐えているかのように見えます。実際、サウナの中ではかなり「ガマン」します。そのあと、水風呂をあびたりビールを飲んだりしてガマンを解放し、カタルシス的な快感を楽しむ、ということなのだろうと思います。

スポーツ観戦の喜びとか、ゲームの楽しみなども、ある種の制限や抑圧、緊張、ストレスをぐっと蓄積したところで、最後にぽんと「うれしい結果」が出るところに、大きな快楽が生まれるのでしょう。簡単すぎるパズルを解いても「退屈」に思えます。難しい問題を唸りながら見事に解いてはじめて、「やったあ!」という達成感、満足感が湧きあがります。もし、何のストレスもガマンもなかったら、喜びや快感も生じないのです。

2025年の蟹座の人々は、さまざまなチャレンジをします。ゆえにプレッシャーもあれば、ストレスもあるだろうと思います。そうしたタフな経験が、最終的に大きな喜びをもたらします。プレッシャーやストレスを生じさせる活動は、外から押しつけられるものではなく、あくまで貴方自身が選び取るものです。自らチャレンジし、自ら頑張って、苦労して、耐えて、その先に爆発的な幸福感がやってきます。好き好んでサウナに行く人のように、好き好んでチャレンジするのです。

多分、2025年に何の挑戦もしない蟹座の人もいるはずです。チャレンジを選択しない、という自由はちゃんとあります。その場合、おそらく年の前半は何かとゴタゴタしそうですが、半ば以降は穏やかに、円満に過ごせるでしょう。木星が巡ってくる年は「転機」なのですが、何も選ばなかったとしても「大過ない」のです。幸福な時間、平和な時間は、リアルタイムではしばしば「何もなかった時間」と認識されます。未来に何か問題が起こった時に初めて、木星の季節を振り返り、「あの頃はこんな悩みもなくて、幸せだったなあ」と感じられます。「幸運の星」には、そんな一面もあるようです。

 

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