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ぎゅうぎゅう詰めの満員電車に乗って妊婦健診へ…すると、乗り合わせた女子高生が驚きの言動を!?

  • 2024.12.31

妊娠当時は大きなおなかを抱えて、今まで感じなかった日常の「過ごしにくさ」を感じました。階段の上り下り、靴ひもがうまく結べない、立っていることがつらい……。そんなとき、妊婦健診に向かう電車である女の子のやさしさに触れました。今回はそのときのことについてお話しします。

妊婦健診へ向かっていたある日

長男妊娠時、私の通っていた産婦人科は自宅から少し離れたところにありました。電車だと片道20分近くかかります。電車内が人でぎゅうぎゅうになることはないのですが、私が乗降車する間はだいたい電車の座席は埋まっている状態。おなかが大きくなると往復で40分近く立っているのがつらかったので、妊娠8カ月ごろからは夫の車で妊婦健診に通っていました。

ただ、ちょうどその日は夫に仕事の予定が入ってしまい、私は妊婦健診へ電車で行くことに。駅に電車が到着し、電車のドアが開く前「どうか席が空いていますように」と祈っていました。

座席はすべて埋まっていた

車内に足を踏み入れ辺りを見回すと、座席はすべて埋まっていました。座っている人の前に立っている人も半分ほどいます。「仕方がないか」と優先席前に移動することに。3人がけの優先席には、お年寄りの方2人とヘッドホンで音楽を聞いている若い男性がすでに座っていました。

私自身も、気分が悪いわけでも立っているのが苦痛なほどおなかが重いわけでもなかったので、そのまま優先席の前に立ち、席が空くのを待っていました。

女子高生の行動に心があたたかくなった

電車が動き出してすぐ、「あの」という声が聞こえました。すぐ隣には高校の制服を着た女の子が。「あの、よかったら座ってください」と女の子は少し離れた席を指さしました。指さされた席には女の子のかばんらしきものが置かれてありました。

「ありがとうございます」とお礼を言い、その指さされた席に向かいました。女の子はさっと自分のかばんを取って、「どうぞ」と言うと、席とは少し離れたドアの近くに立ちました。

離れた場所から声をかけるのは、とても勇気がいる行動だったと思います。私には、少し照れくさそうに立つその女の子の背中が、とてもあたたかく輝いて見えました。

電車に乗ると、私はそのときの女の子の背中を思い出します。すると、とても心にやさしい気持ちが湧き上がってきます。そのときおなかにいた子も、今はもう3歳に。いつかこの子も大きくなったら誰かに手をさしのべられるようになってほしいなと思います。そしてそのためにも、私自身が困っている人には声をかけるようにしないと……と思う今日このごろです。

著者:菅谷里奈/女性・主婦。1女、2男の母。現在第4子目妊娠中。ベビーマッサージインストラクター、ベビーヨガインストラクター、ベビーシッターの資格所得。子育て経験を活かしながら、妊娠や出産、子育てに関する記事を中心に執筆中。

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています


監修者・著者:助産師 松田玲子

医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。

ベビーカレンダー編集部

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