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「障害児のママは神様に選ばれた」周囲の優しくも、残酷な言葉が受け入れらない女性の葛藤「どうしてこんなに生きづらいんだろう」

  • 2024.12.30

インスタグラムで「障害児の親に捧げる創作漫画」を描かれている千尋あささん(@chihiro_asa_)。知的障害を伴う自閉症のお子さんを育てているママですが、自身の経験を交えながら描かれた漫画『障害児のママは神様に選ばれたと言われて』が「とても考えさせられる」「涙涙で読みました」と反響を呼びました。

『障害児のママは神様に選ばれたと言われて』第1話

子育てをしていくと、さまざまな人といろいろな会話をすることがあります。その言葉の数々に、ときに救われたり、複雑な気持ちを抱えたり…そんなことを繰り返しながら子育ては続いていくのではないでしょうか。

今回のお話は、自閉スペクトラム症・中度知的障害のお子さんをもつお母さん・あやこさんのお話。4歳のお子さんとともに発達支援センターに向かう途中、バス停で偶然出会ったご婦人から、優しくも残酷な言葉を投げかけられます。

ご婦人が話しかけても、うまく会話のキャッチボールができない娘。そんな様子を見て、あやこさんは娘が発達障害であることを話します。するとご婦人から、お決まりのパターン、「神様が育てるられるママを選んだのよ」と返されてしまうのでした。もちろん相手に悪気がないのはわかっています。ででも、あやこさんにとってはどうしても受け入れられない言葉なのです。

不機嫌になり、泣き叫ぶわが子を抱えながら発達支援センターへのバスに乗るものの、周囲の空気に、娘と一緒に途中下車したあやこさん。「大丈夫」「子どもはみんなママが大好きなんだから」、そんな当たり前の言葉が当たり前ではないあやこさんにとっては苦しいのです。

発達支援センターに着いても、気になるのはまわりとの“差”。同じ障害を持つ家庭と「一緒」と言われても、まわりとわが子の違いにまずます胸が苦しくなってしまうのでした。

「『神様に選ばれた』のような言葉は言われて救われた人も複雑な気持ちを持った人もどちらもいると思います。正解がないからこそ「自分ならどうだろう?」なんて考えながら読み進めてもらえたらうれしいです」(千尋さん)

※この作品は、実体験を踏まえて描かれた創作漫画です。タイトルの『障害児のママは神様に選ばれたと言われて』は、千尋あささんが子育てを通してよく耳にしてきた言葉です。よかれと思って投げかけられた言葉で言い表せない気持ちになってしまった当事者の葛藤が作品の主題であり、決してこの言葉の是非を問う作品ではありません。

作/千尋あさ 文/可児純奈

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