1. トップ
  2. おでかけ
  3. 撫で蛇様が鎮座する「葛西神社」で招福開運の御利益にあずかりたい!

撫で蛇様が鎮座する「葛西神社」で招福開運の御利益にあずかりたい!

  • 2024.12.31

東京・葛飾区にある「葛西神社(かさいじんじゃ)」は、平安時代末期の元暦2年(1185)、現在の葛飾区・江戸川区の全域とその周辺地域の総鎮守として創建された歴史ある神社です。経津主神(ふつぬしのかみ)、日本武尊(やまとたけるのみこと)、徳川家康命(とくがわいえやすのみこと)が祀られ、諸願成就、商売繁盛、立身出世などの御利益にあずかることができます。さらに、招福開運の御利益がある撫で蛇様をはじめ、実は個性豊かな神様が多数まつられている、知る人ぞ知るパワースポットでもあるのです。

歴史を感じる静かな境内で、心穏やかに参拝を

嘉永7年(1854)に建てられた石造りの正面鳥居。境内には葛飾区の天然記念物に指定されているイチョウが3株ある
嘉永7年(1854)に建てられた石造りの正面鳥居。境内には葛飾区の天然記念物に指定されているイチョウが3株ある

JR常磐線、京成線の金町駅から徒歩10分ほど、江戸川の河川敷近くに鎮座する「葛西神社」。表参道に着くと、歴史を感じる石造りの正面鳥居とイチョウの大木の見事な景観が現れます。

葛西神社の創建は古く、源平合戦が行われていた平安末期にさかのぼります。領主の葛西清重が、上葛西~下葛西を合わせた三十三郷の総鎮守として、下総国(現在の千葉県)香取神宮の分霊を祭ったのがはじまり。創建830年超となる現在も、地元住民をはじめ、隣接する千葉県や埼玉県からの参拝者も多い神社です。

高さ約9メートルmの大鳥居と、写真左は神楽殿
高さ約9mの大鳥居と、写真左は神楽殿
手水舎で心身を清めたら、本殿のへ行く前に、まずは境内の「祓戸神社」で穢れを祓おう
手水舎で心身を清めたら、本殿へ参る前に、まずは境内奥の「祓戸神社」で穢れを祓おう
立派な狛犬が迎える本殿
立派な狛犬が迎える本殿

葛西神社には、御祭神の一つである徳川家康公の御朱印(=正式文章)をはじめ、豊臣秀吉の家臣だった浅野長吉が残した古文書など、歴史ある貴重な文献が敷地内の宝物殿に数多く残されています。

さらに、葛西神社の歴史を語るうえではずせないのが、地域に根づく郷土芸能の一つ「葛西囃子(かさいばやし)」。お祭りでよく耳にする笛や太鼓などの軽快なリズムの祭り囃子、実は葛西神社が発祥の地なのです。

「葛西囃子」は東京都無形文化財にも指定されている
「葛西囃子」は東京都指定無形民俗文化財にも登録されている

江戸時代、神主らが地域の若者たちに和歌に合わせて琵琶や太鼓、笛の演奏を教え、御神霊をお慰めしたのが起源といわれています。いわば日本最初のバンドが結成されたともいえるこの地には、お忍びで訪れる芸能・音楽関係者も多いのだとか!

撫で蛇様の表情で、自分の深層心理が分かる!?

撫で蛇様が鎮座する「厳島神社」。「金町弁天社」の愛称で呼よばれている
撫で蛇様が鎮座する「厳島神社」。「金町弁天社」の愛称でよばれている

いくつもの神様をまつる「葛西神社」。なかでもここを訪れるほとんどの人が並ぶのを覚悟でお参りするのが、境内の正面鳥居をくぐってすぐ右側にある、「厳島神社」です。

「厳島神社」は広島の宮島にありますが、その昔、壇ノ浦の戦いに敗れた平家の人々がこの地に移り住んだ際、大切に持っていた同神社の祭神・市杵嶋姫神(いちきしまひめのかみ)=弁天様の木彫りの神様を祀ったことがはじまりといわれています。

「厳島神社」の奥にある岩室に市杵島姫神が祭られていて、その周囲には白蛇が!
「厳島神社」の奥にある岩室に市杵島姫神がまつられていて、その周囲には白蛇が!

「厳島神社」の朱塗りの鳥居をくぐり奥へ進むと見えてくるのが、多くの参拝者がお目当ての、白く、つるりとした御姿で鎮座する白蛇の「撫で蛇様」。白蛇の精は、弁天様のお使いとして、人々の願いを聴き届けるといわれています。

るるぶ&more.編集部

出世・金運・芸能・良縁などを司る撫で蛇様は、撫でたときの表情がどう見えるかによって、そのときの自分自身が抱える気持ちを映し、深層心理が読み取れるのだとか!

るるぶ&more.編集部

やさしい顔、怖い顔、かっこいい顔、かわいい顔、困った顔、楽しそうな顔。6つのカテゴリーごとに、内面の気持ちを反映した心がけが案内板に書かれています。さあ、あなたはどう見えるでしょうか……!?

るるぶ&more.編集部

一番奥にある岩室に、弁天様が祭られています。ここにも小さな白蛇様たちが置かれていますが、こちらはふれられないのでくれぐれもご注意を。

るるぶ&more.編集部

昔から、十二支の巳の日に弁天様に参詣すると神徳があると信じられていることから、弁天様の縁日に訪れる人も多いそう。また、初詣や酉の市など、主な年中行事の際は行列もできるので、時間にゆとりをもって、穏やかな気持ちで参拝しましょう。

境内には個性豊かな神様がずらり

学問の神・菅原道真公のお使いである「撫で牛」
学問の神・菅原道真公のお使いである「撫で牛」

境内には、このほかにも御利益にあずかれるお社や石像があちらこちらに。聞けば、12もの摂末社があるのだとか。祓戸神社、本殿へと参拝したら、その後に巡る順番に決まりはないので、気になるスポットを自由に回ってみましょう。

手で触れることで力をいただけるといわれる「力石」
手でふれることで力をいただけるといわれる「力石」
稲や食物の神とされる倉稲魂命をまつる「稲荷社」
稲や食物の神とされる倉稲魂命をまつる「稲荷社」
信濃の諏訪大社の大神である建御名方神を祭る「諏訪社」
信濃の諏訪大社の大神である建御名方神を祭る「諏訪社」
富士山を模して自然石で造られた「富士社」
富士山を模して自然石で造られた「富士社」

お社のひとつひとつに、由緒と御利益が書かれた案内板があるので、初めて訪れる人も安心です。

持ち帰って飾りたい! 縁起物の織絵馬や置き物

(写真左から)「弁財天様の置物」、「撫蛇願いごと守」各600円
(写真左から)「弁財天様の置物」、「撫蛇願いごと守」各600円

「葛西神社」を訪れたなら、参拝記念の縁起物にもぜひ注目を。

「金町弁財天 織絵馬」1200円
「金町弁財天 織絵馬」1200円

かわいらしい手のひらサイズの弁財天様や白蛇様の置物、珍しい織絵馬などは、本殿横にある「参集殿」で出合えます。

るるぶ&more.編集部
「七福神みくじ」200円
「七福神みくじ」200円

運だめしのおみくじは、10種類の色から選べる「七福神みくじ」を。中にはおみくじ用紙と共に、七福神いずれかの小さな金のお守りが入っています。財布などに入れて開運を願いましょう。

「金運御守」800円
「金運御守」800円

お守りは、「金運御守」「学業成就御守」など定番品から、「美守」や「健脚御守」、「シール守」といった珍しいものまで、さまざまな種類が揃っています。訪れたときの気分にぴったりのものが見つかるはず。

「●●白蛇御朱印」●●●円(←★ご確認あり)
「撫で蛇御朱印」500円

御朱印は、通常の御朱印(直書き)と季節ごとに変わる限定御朱印があり、どちらも縁起物やお守りなどと同じく、「参集殿」の窓口でいただけます。さらに、近々白蛇様をモチーフにした切り絵の御朱印も登場予定だとか。こちらも要チェックです。

都心の喧騒から離れた、歴史と情緒を感じられる「葛西神社」は、初詣や酉の市以外でも、四季折々の景観を楽しみに訪れるのもおすすめ。境内に祀られたたくさんの神様とそれぞれの御利益をにあずかり、心穏やかな気持ちになってみてはいかがでしょうか。

■葛西神社(かさいじんじゃ)
住所:東京都葛飾区東金町6-10-5
TEL:03-3607-4560
窓口受付時間:9~17時
定休日:無休


Text:木下美和
Photo:yoko

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

元記事で読む
の記事をもっとみる