1. トップ
  2. おでかけ
  3. 青森の自然と歴史が育んだ現代アート「Made in 青森−自然と歴史の交差点」東京で開催

青森の自然と歴史が育んだ現代アート「Made in 青森−自然と歴史の交差点」東京で開催

  • 2024.12.30

[caption id="attachment_1272225" align="aligncenter" width="600"]

デザイン:NOMA INC.[/caption] anonymous art projectは、青森県に縁のある現代アーティストたちの作品を紹介する展覧会「Made in 青森―自然と歴史の交差点」を、東京・表参道のOMOTESANDO CROSSING PARKにて1月24日(金)〜2月24日(月・祝)に開催する。

自然と歴史が織りなす独自の文化を持つ青森

「anonymous art project」は、若手アーティストたちの活動支援や美術館学芸員の海外調査・研究派遣事業など、日本の現代アートの振興に寄与する活動を行っている。

「Made in 青森―自然と歴史の交差点」では、青森県出身や在住、青森で制作を行うアーティストの作品を通じて、本州最北端の地が持つ自然の豊かさと歴史の奥深さが、現代アートにどのように息づいているかを紹介する。

雄大な自然と長い歴史が織りなす独自の文化を持つ青森には、日本最古の土器が発見された三内丸山遺跡をはじめとする縄文遺跡群があり、太古から続く人々の営みが息づいている。北海道やロシアといった、日本各地や世界と繋がる文化的な交差点としての役割も果たしてきた。

アートを通じて新たな青森の魅力を発信

青森の厳しい冬の風景や豊かな自然は、アーティストにとって創作のインスピレーションを与える源となっている。21世紀に入ってから、県内に現代アートの発信拠点が次々と誕生し、「青森5館」として知られる美術館群がアートを通じた新たな地域の魅力を発信している。

「Made in 青森―自然と歴史の交差点」は、こうした青森の独自の文化的背景を体現するアーティストたちの作品を一堂に集め、東京の中心地である表参道で展開する試みだ。

2024年から弘前れんが倉庫美術館館長を務めるキュレーターの木村絵理子氏は、横浜トリエンナーレの企画統括を担当するなど、多数の展覧会企画を手がけている。

青森に縁のある作家が作品を出品

[caption id="attachment_1272224" align="aligncenter" width="600"]

photo by Kenji Takahashi/Ryoichi Kawajiri/ Nobuyoshi Ochi/Koichi Tanoue[/caption] 岩根愛氏は、無形文化や自然伝承を紐解いて、写真や映像作品を手がけている写真家。2018年に移民を通じたハワイと福島の関わりを追った『KIPUKA』(青幻舎)で、第44回木村伊兵衛写真賞、第44回伊奈信男賞などを受賞している。

工藤麻紀子氏は、五所川原市に生まれ、神奈川を拠点に活動。作品は、アイルランドのアルスター国立博物館や、アメリカのフォートワース近代美術館、ロサンゼルス現代美術館、UCバークレー美術館などに収蔵されている。

小林エリカ氏は、目に見えない物、時間や歴史、家族や場所の痕跡から着想を得た作品を生み出す。「りんご前線—Hirosaki Encounters」(弘前れんが倉庫美術館、2022年)などに出品。小説・マンガ作品も手がけ、第78回毎日出版文化賞受賞を受賞している。

写真家・⽥附勝氏は、東北の地を足繁く訪ね、自然への畏敬とともにある営みを撮り続けた作品集『東北』(2011年)で、第37回木村伊兵衛写真賞を受賞している。

奈良美智氏は、日本を代表する画家・彫刻家。2012/2023年に青森県立美術館、2002/2005/2006年に出身地の弘前市・吉井酒造煉瓦倉庫(現れんが倉庫美術館)で、大規模な個展を開催。2024年からヨーロッパでの大規模個展が開催されている。

陶芸家・桝本佳⼦氏は、2013年イギリスのヴィクトリア&アルバート博物館レジデンスプログラムアーティスト。2021年「ギフト、ギフト、」(八戸市美術館開館記念展)などや、現在「POKEMON×KOGEI」(麻布台ヒルズギャラリー)に出品している。

画家・三村紗瑛⼦氏は、おいらせ町に在住。2019年「第73回 二紀展」損保ジャパン日本興亜美術財団賞を受賞。「八戸アーティストファイル2025」に参加予定。

野辺地町生まれの広島市在住のアーティスト・吉田真也氏は、文化的、歴史的な変遷を経て形成されていく土地固有の営みに着目し、個人と土地との間で谺する複数の記憶を呼び覚ますような作品を制作している。

L PACK.は、小田桐奨氏と中嶋哲矢氏によるユニット。アートやデザイン、建築、民藝などを横断しながら、最小限の道具と現地の素材を組み合わせた「コーヒーのある風景」をきっかけに、まちの要素の一部となることを目指している。

「Made in 青森―自然と歴史の交差点」を訪れて、青森が生んだアートを体験してみては。

青森5館URL:https://aomorigokan.com Made in 青森―自然と歴史の交差点URL:https://anonymous-collection.jp/mia2025

■OMOTESANDO CROSSING PARK 住所:東京都港区南青山5-1-1

(山本えり)

元記事で読む
の記事をもっとみる