美香にとっての〝モデル〟のお仕事「テレビ・YouTubeには出ない」その理由とは？│モデル美香ロングインタビュー

歳を重ねるにつれて増す、大人の可愛らしさに羨望のまなざし♡その秘密は、ポジティブに楽しみながらアップデートされる、美香さんの〝いま〟にあります。今回は『andGIRL』創刊編集長の和田知左子氏とのロングインタビューの一部をお届け。

モデル30年目にして、東京に出てきたときの気持ちのまままだ夢の途中って感じなの

ドレス¥275,000／ヘンネ ピアス¥72,600、リング ¥385,000／ともにカラットアー（イセタンサローネ東京）

和田「モデルの仕事がほんとに好きなんだね」

美香「好きですね、モデル。私、やっぱりベースがモデルだからいいんじゃないかなと思って。例えば美香の特集じゃなくて、普通のファッションページにも出てるでしょう、『美香の』ってつかなくても。そういうの、すっごく大切にしてる。たぶんモデルの仕事は、純粋に、本当に好きなんだと。

ずっとテレビも出てこなかった。テレビに出ないと、やっぱり大きなCMとか取れないから、出たほうがいいってさんざん言われたの、この何十年。事務所から、『もうお願いだから、1回でいいから』って。若いとき、【美人百花】で毎号表紙やらせていただいていた頃ね、番組MCのお話もらったりして、『お願いだから受けて』って時代もあったの。

でもテレビには出ない、YouTubeもやらない。だって私、そこには本気になれなかったから。やっぱり、本気でできるかどうかなんだよね。有名になりたいとかって思いで、モデル30年やってきたんじゃない。モデルになりたかった。だから、いまだに夢の途中みたいな感じで、真剣に向き合い続けてる。いまだ東京に出てきたときと同じテンションのまま、まだ夢の途中って感じなの。

雑誌のモデルって、いま雑誌が減っているのもあるし、モデルっていうよりも、タレントさんだったり女優さんだったり、アイドルの子が表紙をやることが多かったりとかするの中で、こういうふうにチャンスをもらえてる、場をもらえてるありがたみをすごく感じています。もう最高に幸せなモデル人生だと思って、ありがとうって何回も言ってるよ。

私、自分のブランドもやってないの。モデルってコスメとかお洋服のブランドをやることが多いけれど、私はできない。絶対ブランドをやるべきってまわりに力説されてきたけど、それでもやっぱりやらなかった。私、もう本当に好きに忠実っていうか。自分が本当に好き、本気でやれるって思えないものと性格的に向き合えないんだと思う。だから私、これからもモデルで生きていきます。それで来年あたりブランド立ち上げていたらごめんなさい（笑）。人生、先のことはわからないから」

撮影／遠藤優貴 スタイリング／井関かおり ヘアメメイク／北一騎（Permanent） モデル／美香 取材・文／雀乃メリー ※andGIRL PLUS Vol.1より