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【緊迫の宮廷騒動記】王朝を揺るがす大事件が描かれた時代劇「厳選この4本」

  • 2024.12.30

韓国時代劇で特にスリリングなのが、王位をめぐる権力闘争や王族たちの対立構造だ。特に、複雑な人間関係をベースに王宮の騒動を取り上げれば、ドラマが確実に面白くなる。そんな作品を4本厳選してみよう。

●『赤い袖先』

『赤い袖先』
画像=MBC

制作/MBC、2021~2022年

話数/全17話

配信/U-NEXT

出演者(演じた役名)/ジュノ(イ・サン)、イ・セヨン(ソン・ドギム)、イ・ドクファ(英祖)、カン・フン(ホン・ドンノ)、チャン・ヒジン(王妃キム氏)、パク・ジヨン(チョ氏)

〔高評価ポイント〕名君イ・サンと宮女ソン・ドギムの「禁じられた究極愛」を描いた宮廷ロマンス。朝鮮王朝時代後期の王権に関わる権力争いもしっかり捉えていた。また、宮女たちの生々しい日々を取りいれた重層的な構成になっており、史上最高レベルの時代劇だと高く評価できる。

演技の面では、ジュノ(2PM)が世子から国王に成長していくイ・サンを繊細に表現していた。特に、英祖(ヨンジョ)に叱責される場面では迫真の演技を披露した。さらに、ソン・ドギムに扮したイ・セヨンは、抑圧された宮女を「自立的な女性」として演じ、ヒロインを大いに輝かせていた。

●『王になった男』

『王になった男』
画像=tvN

制作/tvN、2019年

配信/U-NEXT

出演者(演じた役名)/ヨ・ジング(ハソン/イ・ホン)、イ・セヨン(ユ・ソウン)、キム・サンギョン(イ・ギュ)、クォン・ヘヒョ(シン・チス)

〔高評価ポイント〕主演のヨ・ジングは国王と道化師ハソンの二役に挑んだ。彼はあたかも別人がそれぞれの役に扮したかのように演じ分けており、その点が見事だった。物語は国王イ・ホンが精神的に追い詰められていたところから始まる。側近のイ・ギュは、町でイ・ホンにそっくりな道化師ハソンを見つけ、彼を国王の影武者にさせた。

ハソンは一度逃げ出してしまうのだが、世の中を変えたいと思い直し、錯乱していた国王の身代わりになることを決意する。こうして、本物の王座に就いたハソンの動向がとても興味深かった。彼は、庶民の幸せのために従来と違う政治を行おうと奮闘していく。その展開がとても見応えがあって珠玉の本格時代劇になっていた。

●『ポッサム~愛と運命を盗んだ男~』

『ポッサム~愛と運命を盗んだ男~』
画像=MBN

制作/MBN 、2021年

配信/U-NEXT

出演者(演じた役名)/チョン・イル(バウ)、クォン・ユリ(ファイン翁主)、シン・ヒョンス(イ・デヨプ)、キム・テウ(光海君)、イ・ジェヨン(イ・イチョム)

〔高評価ポイント〕物語の設定が奇抜でとても面白い。主人公のバウは、「ポッサム」という「寡婦を誘拐する仕事」をしている。当時、女性は再婚が原則的にできなかったが、愛しあう男女を救う道があった。

それがバウの仕事であり、寡婦を布で包んで(包むことをポッサムと言う)誘拐して再婚を実現させるのであった。しかし、バウは人違いでファイン王女を誘拐してしまった。彼女は重臣の息子と結婚していたのだが、夫を早く失くしていた。この人違いが大騒動を生んでしまう。

最初はケンカばかりしていたバウとファイン王女だが、和解したあとはラブロマンスに発展していく。その中で、ファイン王女を演じるクォン・ユリの演技がとても良かった。高貴な身分を美しく演じていて、時代劇のヒロインとして素敵な存在感を持っている。

●『シュルプ』

『シュルプ』
画像=tvN

制作/tvN、全16話、2022年

配信/Netflix

出演者(演じた役名)/キム・ヘス(ファリョン王妃)、ムン・サンミン(ソンナム大君)、ユ・ソンホ(ケソン大君)、キム・ヘスク(大妃)、チェ・ウォニョン(国王)

〔高評価ポイント〕主役のキム・ヘスが演じるファリョン王妃は、自分が産んだ王子たちを立派な人間にするために尽力するが、苦しい局面に陥ることが多かった。最愛の世子は病に倒れ、あとの4人の大君たちは頼りなかった。

逆に、側室が産んだ王子が国王の後継者になろうと虎視眈々と狙っていた。しかも、対立していた大妃が本当に恐ろしい存在だった。

実際、このドラマではファリョン王妃と大妃の行き詰まる争いが重厚な緊張感を生んでいて、名場面のたびにドキドキする。こうした中で、大女優キム・ヘスの一世一代の名演技が見られるのが『シュルプ』の一番の見どころだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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