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サウサンプトン内定の日章学園高FW高岡伶颯が3G2Aと大暴れ!「20(得点)が普通」と未知の大迫勇也超えへ

  • 2024.12.30
サウサンプトン内定の日章学園高FW高岡伶颯が3G2Aと大暴れ!「20(得点)が普通」と未知の大迫勇也超えへ
サウサンプトン内定の日章学園高FW高岡伶颯が3G2Aと大暴れ!「20(得点)が普通」と未知の大迫勇也超えへ

Text by ライター

[第103回全国高校サッカー選手権大会1回戦、日章学園高(宮崎県代表)6-1西目高(秋田県代表)、29日、千葉・フクダ電子アリーナ]

高校サッカー選手権1回戦が29日に関東圏各地で行われ、日章学園高が西目高に6-1で勝利し、2回戦へ進出した。

この試合で日章学園高主将FW高岡伶颯(れんと、3年‐三股町立三股中出身、プレミアリーグ・サウサンプトンFC内定)は前半のうちにハットトリックを記録したほか、後半にはこの日2度目のアシストで大勝に導いた。3得点2アシストと爆発した赤黒の背番号14は、目標としている選手権1大会20得点に向けて、上々のスタートを切った。

1大会最多得点記録更新を掲げる

選手権の宮崎県予選では3試合6得点を記録し、今大会の注目選手としてフクアリに乗り込んできた高岡。第87回大会で鹿児島城西高(鹿児島県代表)の元日本代表FW大迫勇也(J1ヴィッセル神戸)が記録した選手権の1大会における最多記録10得点を、大幅に塗り替える「20ゴールを取る」と宣言した。

「目標はなんぼでも言える。50(得点)とも言えます。でも大迫勇也選手が10点を取っているので、倍の選手であることを証明したいと思っています」と目標を高らかに掲げた。

背番号14はスタジアムへ入場する前の整列から両軍の選手の中でも最も大きな声を出して、チームを鼓舞。センターフォワードとして先発出場すると、試合開始のホイッスルと同時にトップギアで相手ゴールに襲いかかった。

サウサンプトン内定の日章学園高FW高岡伶颯が3G2Aと大暴れ!「20(得点)が普通」と未知の大迫勇也超えへ
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日本代表DF菅原由勢(ゆきなり)が在籍している名門サウサンプトンに加入内定しているが、油断や慢心はない。チームは2年連続で初戦敗退と同大会は苦戦しており、高岡はチームの勝利に飢えている。2019年大会以来の同校初戦突破に向けて、キャプテンは相手ボールになれば懸命にプレスをかけるなど労を惜しまない献身性を見せた。

「チームとして、昨年と一昨年は立ち上がりが課題だった。とても悔しかったんですけど、だからこそ準備してきた量は人一倍違う。(選手権は)もう最後なので、いろいろと思う気持ちはありますが、緊張はないですし、楽しんでやりました」と、この日のためにかけてきた熱量は会場中に伝わるほどだった。

いまだ選手権ではノーゴールだった高岡だが、待望の自身大会初得点は前半10分に訪れた。

サウサンプトン内定の日章学園高FW高岡伶颯が3G2Aと大暴れ!「20(得点)が普通」と未知の大迫勇也超えへ
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右サイドから挙げられたクロスボールのこぼれ球にいち早く反応すると、混戦の中で右足ボレーシュート。ボールは勢いよくネットに突き刺さり、日章学園高が先制点を挙げた。

20得点は当たり前のレベル

高岡の先制弾に沸いたフクアリだったが、「まだまだ満足していない」とエースはその後も得点を狙い続けた。

前半17分には左サイドからのクロスボールをボックス内でトラップすると、落ち着いて左足で流し込み2得点目を記録。日章学園高は勢いそのまま3得点、4得点と相手を突き放した。

前半37分には失点を許すも、直後の同43分にエースが直接フリーキックからヘディングでハットトリックに成功。前半だけで5-1と圧巻の強さを見せた赤黒のイレブンは後半のダメ押しの1得点を高岡がアシストし、6-1の圧勝で初戦を突破した。

期待通りの活躍を見せたエースストライカーは「何得点取れたからというよりも、1得点を取れたことがすごくうれしい」と自身の選手権初得点を嚙みしめた。それでも「自分のやってきたことを考えれば、まだまだ得点を取れると思う」と無得点に終わった後半を反省した。

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「数字だけを見ればハットトリックという、いい形で終わりましたが、4、5、6得点いけたと思うので、そこがまだ成長していない部分です。自分がやってきたことは間違っていなかったと思いました。6得点以上取れる選手だと思うので、次の試合ではもっと見せていきたいです」とゴール量産態勢に入っている。

ハットトリック後も、シュートを外すたびに本気で悔しがる姿が印象的だった。隙あらば足を振り抜き、両チーム最多となる9本ものシュートを打ったが、自身のパフォーマンスには納得していない。

サウサンプトン内定の日章学園高FW高岡伶颯が3G2Aと大暴れ!「20(得点)が普通」と未知の大迫勇也超えへ
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20得点へ到達するためには、1月13日に国立競技場で行われる決勝戦までの間に残り5戦で1試合あたり3得点以上を奪う必要がある。それでも半端ない男を越えると宣言した背番号14は不可能を可能にする。

「20得点はいろいろな人から『大きい(目標)』と言われますが、自分としては20(得点)が普通。いろいろな声がある中で、自分とチーム、そして保護者やスタッフを信じて、得点を取りたいです」と周囲の声をはねのけていく。

大舞台で自身の価値を証明した17歳は、試合後にファンからのサインに応じるなど、すでにスターの風格だ。

サウサンプトン内定の日章学園高FW高岡伶颯が3G2Aと大暴れ!「20(得点)が普通」と未知の大迫勇也超えへ
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「いろいろ人が家で(試合を)観ていますし、子どもたちもここに来ている。(選手権は)その人たちに夢を与える場所ですし、自分も夢を与えてもらった。高校サッカー選手権は最後の大会ですし、日本一を取って終わりたいです」

日章学園高は2回戦で栃木県代表の矢板中央高と対戦する。堅守速攻を武器に選手権の常連として名をはせてきた名門に対しても、臆する様子は一切見られない。

「(得点を)取れるだけ取りたい。(矢板中央高とは)赤同士だけど、日章の赤の方が強いと思いますし、勝ちます。矢板の壁というか、すごく粘り強い守備ですが、自分はそこをぶっちぎりたい」と東西の赤黒対決を制する。

「もっと注目してほしい。プレッシャーがほしい」と報道陣に呼びかけた。優勝と得点王の2冠に向けて最高のスタートを切った日本の期待を背負うエースが、『半端ない』を超える活躍を見せる。

(取材・文・撮影 浅野凜太郎)

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