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旅をして偏食が治ったハナシ

  • 2024.12.29

「可愛い子には旅をさせよ」

このことわざは真理だと、旅先で何度か感じたことがあります。

子は親が思っている以上に、親が知らないところで成長したり、学びを深めたり、心境が大きく変わっていたりします。

そしてまさに親から離れてする旅は、成長の機会の連続です。

今回はずっと偏食だった私が、旅をして「食わず嫌い」と「好き嫌い」両方を克服した体験談をご紹介します。

お子さんの好き嫌いや食わず嫌いでお悩みのお母さん、お父さんご安心ください。「食わず嫌い」も「好き嫌い」もきっかけがあれば治ります。

当時、両親を困らせていた私が全国の子どもたちを代表して(?)謝罪を込めてお伝えできれば幸いです。

偏食のきっかけはアレルギー。食わず嫌いを繰り返し、好きなものだけ食べて生活していた幼少期

私は幼少期、小麦アレルギーで食べられないものがいくつか存在しました。

ただそのせいで「食べてはいけない」と「好き嫌い」が混在し「食べたくないものは食べなくてよい」と拡大解釈してしまう結果に。

野菜はまずいから要らない。サラダなんかもってのほか。

納豆やチーズは匂いがダメだから食べない。

コーヒーは苦いから好きじゃない。

牛乳は変な味がするから飲みたくない。

学校の給食は嫌いなものが出ると誰かにあげてしまうし、お弁当であれば食べずに残す……と私の食べ物の好き嫌いは親を大変困らせました。

「いつかは食べれるようになるはず」そう信じて両親はいつからか諦め、“朝ごはんは菓子パン、お昼のお弁当は好きなもの、夜ごはんは私だけ別メニュー”そんな特別待遇をしてくれるように。

わたし自身甘やかされたことにより、「いつかは来ない。一生このままでも好きなものを食べて生活する!」と思っていました。

しかし、その「いつか」は突然やってきました。

そしてその「いつか」は旅先での出来事だったのです。

「食べ物」ありきで旅を楽しみたい。そう思ったからまずはサラダを食べてみた

沖縄へ行った高校時代の修学旅行。学校が手配した夜ごはんはバイキング。にもかかわらず、私には食べれるものがほとんどありませんでした。

ゴーヤチャンプルー、クーブイリチー、イラギムン……どれも見たことない料理名。見るからに私の嫌いな食材が含まれており、その日は白米を少し食べてさんぴん茶を飲み食事を終えました。

2日目もほとんど白米だけ。

少し不満が募った2日目の夜「せっかく沖縄に来て、修学旅行は楽しいのに……食事を楽しめないのは辛いことなんだな。旅行って食べ物ありき楽しむものなんだな」と人生17年目にして初めて「食」に対する心変わりが起き始めました。

「まだ“マシ”な食べ物はどれだろう」(今思うと不遜な態度で)バイキングの列を探り始めました。

気になったのはドレッシングのコーナー。ドレッシングをかければ苦手な野菜も食べられる気がして、人生で初めてドレッシングを手に取り、サラダが浸るくらいまでかけました。

photo by Adobe Stock

その時、私は人生で初めて嫌いなものを自分の意志で食べました。

予想外にも「ドレッシングのみずみずしさとシャキシャキとした触感は悪くないな」と感じたことを覚えています。

旅行から帰ったとき、両親はサラダを食べれるようになった私を見て大喜び。

すぐに近くのスーパーでドレッシングを全種類買い漁り、サラダを食卓に出すたびに種類を選ばせてくれたり、サラダを食べる姿に感動し褒め称え写真を撮影し祖父母に報告していたくらい感動してくれた姿を見て「心配かけていたんだな。大学生からは一人暮らしでより心配も募るだろうし……よし、変わろう」とやっと思えたのです。

おいしいチーズに出会い、チーズ嫌いを克服したフランスでの生活

フランスでの留学中、ホームステイという環境があったおかげで私は匂いを嫌っていたチーズと、コーヒーを数をこなして克服することができました。

日本では毎朝、ギリギリに起きて急いで支度をして登校をしていたため、朝に家族団欒の時間はありませんでした。

フランスのホームステイ先では朝も夜も家族団欒の時間があり、話す時間があったため自然とコーヒーを楽しむホストファミリーと席をともにする時間がありました。

ホストファミリーと過ごす時間が多かったからか、ホストファミリーが好きなものは一緒に食べる習慣もできました。

チーズ愛好家のホストファミリーに私はチーズが好きではないことを伝えると「フランスには2000種類以上のチーズがあると言われているの。レナはもしかすると日本で好きなチーズに出会えていなかっただけかもしれないわ。今日は一緒に探しに行きましょう!フランスに来たのも何かの縁ねきっと見つかるわ!」と私のためにお出かけの時間を作ってくれたのです!

ファミリーの笑顔をみてチーズが嫌いだったことも吹き飛んでしまったくらいです。

さすが2000種類以上もチーズがある国、フランス。ホストファミリーが一緒にチーズを探してくれたおかげで「これなら食べれる」と思ったチーズと出会うことができました。 そのなかでおすすめの3選を紹介します。

Délice des Crémiers(デリス・デ・クレミエ)

photo by Adobe Stock

クリーミーでフルーツやクラッカーとも相性がいいチーズ

コットンのようにふわふわした白カビが特徴で熟成が進むとよりクリーミーになっていきます。辛口の赤ワイン、白ワイン両方と相性が良く、クリーミィさの口直しにコーヒーや紅茶にもあうのでおやつ感覚で楽しめます。

Comte(コンテ)熟成するほどに甘みが増すハードチーズ

ホームステイ先では四角いブロック状に切ったコンテを串にさしてフルーツと一緒に食べました。

そのまま食べずにクロックムッシュのようなホットサンドイッチにも使える点で一番食卓に並びやすく愛着がわきました。

CAPRICE des DIEUX(カプリス・デ・デュー)

とにかくマイルドで口当たりがよいチーズです。

生誕約70周年ほどの年季が入ったチーズで、日本にも50年前から輸入されています。しかし、ミルクの質が違うため、日本のカプリス・デ・デューより甘味と風味が強いという特徴があります。

「可愛い子こそ旅をさせて成長させよ」

旅での出会いは食生活すら変えてしまいます。

食べ物でお困りのお子さまがいらっしゃるご家庭は、お子さまに旅をオススメしてみませんか?

苦手なものの発祥地に行くと日本より種類が多く常識が覆ることもあります。ぜひお気に入りの国や場所を見つけてみてくださいね♪

Bon voyage!

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