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元宝塚歌劇団・雪組トップスター【彩風咲奈】退団後、初インタビュー。卒業を決意したとき、千秋楽を語る。コンサートにかける想いも!

  • 2024.12.29

今回のゲストは元宝塚歌劇団・雪組トップスターの彩風咲奈さん。長身で華やかな容姿、スタイリッシュなダンスで入団後早くから注目される存在に。ストイックに丁寧に経験を積み重ね、舞台にも人に対しても真摯に、責任を背負って向き合ってこられた彩風さんが放つオーラはものすごいものでした。今回の記事では、退団にまつわる想いを丁寧に答えてくださっています。記事の最後には未公開カットもたくさん掲載いたしますのでどうぞお楽しみください!

これから旅行もしたいです。韓国へ観劇と焼き肉を楽しみに行きたい!

雪組 トップスター 彩風咲奈
美夢ひまり(以下 美夢)

本日はお越しいただきありがとうございます!


彩風咲奈さん(以下 彩風さん)

よろしくお願いします!


美夢

宝塚をご卒業されて、少しゆっくりできていますか?


彩風さん

はい。ゆっくりしています。今まで忙しくて会えなかった人に会ったり、家の片づけをしたり、今までよりも長く犬の散歩に行ったりして過ごしています。


美夢

旅行などにも行かれましたか?


彩風さん

旅行はまだ行けていなくて……でも行きたいですね。


美夢

どこに行きましょう?


彩風さん

韓国ですね。観劇と食を楽しみに行きたいです。焼き肉が大好きなんで、絶対に食べたいです(笑)


『ベルサイユのばら』で卒業できるというめぐり合わせに感謝しかないです

雪組 トップスター 彩風咲奈
美夢

千秋楽の日を振り返るといかがですか?


彩風さん

夢みたいでした。私は本当に宝塚が大好きなので、その宝塚人生最後の日、自分の情緒がどうなってしまうのか心配だったのですが……毎日とても幸せで、退団公演中、多分一度も泣かなかったんじゃないかな。


美夢

愛と幸せが溢れていたんですね。


彩風さん

『ベルサイユのばら』という作品がきっかけで宝塚を目指した私が、この作品で卒業できるというめぐり合わせにも感謝しかないですし、ファンの皆さま、スタッフの方々、雪組のみんな、すべてに感謝しています。


美夢

作品はもちろんなのですが、フィナーレナンバー、さよならショーもとても素晴らしかったです。


彩風さん

フィナーレナンバーの16分間出ずっぱりというのは、なかなかの挑戦でしたが、先生方の愛を感じましたね。サヨナラショーは自分がやってきたことだけで構成するのではなく、憧れだった『薔薇のタンゴ』や『オマージュ』を踊らせていただけて、最後の最後まで本当に幸せでした。


美夢

これぞ宝塚! という構成でしたね。


彩風さん

一言でいうと楽しかったですね。


美夢

私は『ベルサイユのばら2001』が初舞台で、そのとき上級生の方々が踊られた『薔薇のタンゴ』と『オマージュ』はものすごく心に残っているのですが、咲ちゃん(※編集部注:彩風さんの愛称)が踊るその2曲を拝見して、当時を思い出すと言いますか、そのときに味わった感動とか、気持ちが高揚する感覚が蘇りました。


彩風さん

ありがとうございます。『オマージュ』は壮一帆さんがトップのときに踊らせていただいているのですが、やはりすごく印象に残っているダンスナンバーで、宝塚人生の最後は羽山紀代美先生の黒燕尾の振り付けを踊りたいと思い、再び挑戦させていただきました。


トップスターに就任させていただいたときに「次に自分がやらなければいけない仕事は卒業することだ」と感じました

雪組 トップスター 彩風咲奈
美夢

愛してやまない宝塚を卒業するタイミングはどのように決めたのでしょうか。


彩風さん

そうですね。私は自分の芸に対して「まだまだ」と思い続けてやってまいりましたが、トップスターに就任させていただいたときに「次に自分がやらなければいけない仕事は卒業することだ」と感じました。私がトップに就任させていただいてからの3年間はコロナ禍になったり本当にいろいろなことがあったのですが、『ODYSSEY』という作品がコロナの影響で全日程中止になったんですよね。


美夢

お辛かったですよね。


彩風さん

公演が全日程中止になるということを初めて経験して、本当に悲しかったです。そのときに観たかったお客様の想いや、作品をつくってきた先生方と出演者の想い、その次の公演で退団することが決まっていた生徒の想い、たくさんの想いがありました。


美夢

公演中止のニュースを見る度に胸が締め付けられる思いでした。


彩風さん

『ODYSSEY』はその年の夏にメンバーを変えて公演をさせていただいたのですが、まだまだコロナの影響はすごくて東西の宝塚大劇場は中止、他の公演もストップしている中、『ODYSSEY』だけが公演をやり遂げることができたんです。『ODYSSEY』を再演させることは自分に課した責任でしたので、千秋楽を迎えたときに「やりきった」と感じ、それがきっかけになったかなと思います。


振り付けの先生方もたくさん入ってくださって。今一つお伝えできることは……しっかり踊ります!(笑)

雪組 トップスター 彩風咲奈
美夢

先日1st Concert『no man’s land』の情報が公開されましたが、今できる範囲でお話を伺っても良いでしょうか。


彩風さん

まだ打ち合わせの段階なのですが、まず演出は荻田浩一先生にお願いしました。宝塚でご一緒させていただいたのは、研2の頃までなのですが、先生の作品には2作出演させていただきました。今回のコンサートではこれまでの自分から新しい世界に踏み出す自分、その過程を表現したく、少しでも自分のことを知ってくださっている先生にお願いしたいと思いました。


美夢

タイトルにはどのような想いが込められているのでしょうか?


彩風さん

『no man’s land』には無人地帯、中間地帯、はっきりしていない領域といった意味があります。先生が考えてくださったのですが、宝塚の男役だった自分から新しい自分に変化していく今の状況にぴったりだなととても気に入っています。


美夢

素敵なタイトルです。


彩風さん

宝塚時代の私を好きでいてくださった方、これからの私を楽しみにしてくださっている方、皆さまに楽しんでいただけるような内容になると思います。振り付けの先生方もたくさん入ってくださって、今一つお伝えできることは……しっかり踊ります!(笑)


美夢

それは楽しみですね!


彩風さん

こんなに豪華な先生方がついてくださって、とても光栄です。


美夢

そしてゲストの方もとても豪華ですよね。


彩風さん

はい! 宝塚では素敵な出会いがたくさんありましたが、このお二人との出会い、存在をなくして自分の宝塚人生は語れません。大阪は水夏希さん、東京は望海風斗さんにスペシャルゲストでご出演いただきます。


美夢

ファンの皆さまも絶対見たいところですよね。


彩風さん

水さんには男役のすべてを教えていただき、もはや人生の師と言える存在です。自分のターニングポイントとなった2番手時代にご一緒させていただいた望海さんは、今でも尊敬してやまない存在。このお二人とまた一緒に舞台に立てるというのは、本当に楽しみです。


美夢

トークゲストの方々もこれまた豪華で……。


彩風さん

そうなんですよ。いろいろな時代の話ができる方が来てくださいます。彩凪さん(彩凪翔さん)は下級生時代からいろいろなところでご一緒させていただいた方ですし、同期の美海(舞羽美海さん)と愛(愛月ひかるさん)はそれぞれ千秋楽のお花渡しに来てくれましたし。


美夢

盛りだくさんですね!


彩風さん

今しか出せない表現ができればと思います。楽しみにしていただけたらうれしいです!


美夢

それはもう多くの方が楽しみにしていらっしゃると思います! 貴重なお話をたくさんしていただいておりますが、今回はここまで! 2024年最後に咲ちゃんのインタビューをお届けできて、VOCEとしても幸せでございます。


彩風さん

皆さま、良いお年をお迎えください! また新年にお会いしましょう~!


  • 第2回目の記事は「あーさの雪組への想い。そして衝撃の〇〇オタク発覚」(2025年1月5日公開予定)
  • 第3回目の記事は「愛用スキンケアと美肌の秘密」(2025年1月12日公開予定)
  • 第4回目の記事は「愛用メイクコスメとこだわりは?」(2025年1月19日公開予定)
  • 第5回目の記事は「意外な!プライベートに迫る!」(2025年1月26日公開予定)

【彩風咲奈さん・プロフィール】

彩風 咲奈(Sakina Ayakaze)
愛媛県出身。2007年宝塚歌劇団入団。星組公演『さくら/シークレット・ハンター』で初舞台、その後雪組に配属。早くから注目を集め2008年の阪急阪神初詣ポスターモデルに起用される。10年『ソルフェリーノの夜明け』で新人公演初主演、その後5度にわたって新人公演主演を務める。バウホール、東上公演の主演も多く務め、21年雪組トップスターに就任。雪組から11年ぶりに誕生した生え抜きのトップスターとなった。在団中の主な出演作は、『るろうに剣心』(斎藤一役)、『ファントム』(ジェラルド・キャリエール役)、『CITY HUNTER』(冴羽獠役)、『蒼穹の昴』(梁文秀役)など。24年『ベルサイユのばら』で宝塚歌劇団を退団。2025年5月、彩風咲奈1st Concert『no man’s land』が決定している。

撮影/大坪尚人 ヘアメイク/金澤美保(MAKEUPBOX) 取材・文/美夢ひまり

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