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【冬の香りと音楽】焚き火のぬくもりを感じさせる香水って?癒しの時間に寄り添うアルバムとセットでお届けする4選

  • 2024.12.28

キャラクターや、ファッション、好みに合わせて選ぶことが多いフレグランス。香水好きの方は季節や、そのシーズンに合わせた音楽と香りを組み合わせて楽しんでみては? 今回、yoi編集部から冬の季節にふさわしい香水と一緒に聴きたい音楽を提案します。焚き火のぬくもりを感じさせる香りや、寒空の下で春に思いを馳せたくなる香りと名盤をセレクトしました。

「FREDERIC MALLE(フレデリック マル)」の『SYNTHETIC NATURE(シンセティック ネイチャー)』

フレグランス、香水、フレデリックマル、シンフォニックネイチャー
オードパルファム SYNTHETIC NATURE 50ml ¥29040/ブルーベル ジャパン

爽快感のあるバジルや凛とした香り立ちをトップに据えた「フレデリックマル」の『シンセティック ネイチャー』。インスピレーションの源は自然でありながら、その香りはハイクオリティな合成香料を緻密に組み合わせ、化学的知見を持って唯一無二のノートを表現した一本。

調香師のアンヌ・フリッポがイメージしたのは、香水につけられた名前の通りのジャングルではありません。夢の世界で出合うような青々とした緑の豊かさや温もり、ナチュラルかつ現実を超越した幻想的な世界をテーマに構成しました。まだ見ぬ春の訪れに思いを馳せながら冬を過ごすのにふさわしい香りです。

一緒に聞きたいアルバム:Ólafur Arnalds「some kind of peace」

幻想的な『SYNTHETIC NATURE(シンセティック ネイチャー)』の香りには、アイスランド出身の作曲家、演奏家であるÓlafur Arnaldsの代表作「some kind peace」を。同郷のシガーロスや、坂本龍一のヨーロッパ・ツアーのサポートだけでなく映画の劇伴を務めるなど活躍の場を広げているアーティストの一人です。

彼が2020年に発表したこのアルバムは内省的なサウンドで語られており、彼自身の音楽の旅路を辿っているような一枚。元々彼の音楽のルーツである電子音楽やロックというジャンルと、モダンなクラシック要素を組み合わせた今作には、イギリスのミュージシャンBonobo、アイスランドのシンガーでマルチ・インストゥルメンタリストのJFDR、ドイツのシンガーソングライターJosinなど錚々たるメンバーも参加。

ひとたびその音に耳を傾けたら、まるで耳だけで旅をしているような心地に浸れるアルバムです。

「Perfumer H(パフューマーエイチ)」のオードパルファン『SMOKE(スモーク)』

PERFUMER H、SMOKE
Perfumer H オードパルファン SMOKE 50ml ¥28000/PERFUMER H JAPAN

2024年の秋に日本本格上陸を果たした「Perfumer H」。香水の街・グラースでキャリアを積んだイギリス人調香師リン・ハリスが手がけています。洗練されたマチュアな世界観や、唯一無二のスタイルを大切にする人々から注目を集め続けています。

今回はブランドの表現の軸となっているオードパルファンから『SMOKE』をセレクトしました。トップノートはみずみずしいエジプト産のゼラニウムや、スパイシーなコリアンダー。コアで香るのは華やかなカモミールやローズです。ベースには深みのある白樺やシダーウッドなど深い森の奥を思わせる木々の存在が感じられる一本。まるで薪を燃やした後の空気の香りは、湿った土や野生のハーブ、スパイスと融合したような世界を堪能できるよう。

一緒に聞きたいアルバム:André 3000「New Blue Sun」

2024年秋、ブルーノート東京の公演も話題となったAndré 3000によるソロ・デビューアルバム『New Blue Sun』。90年代〜2000年代を象徴するラップ・デュオ「アウトキャスト」のメンバーとしていた頃からさらに進化を遂げ、“ヒップホップとニューエイジミュージックの融合”という言葉がふさわしい仕上がりになった一枚。

ヒップホップといっても、今回はラップは完全に封印。アウトキャスト時代から研究していたという管楽器、なかでもエレクトロ・フルートをメイン楽器として自らが演奏するインストルメンタルアルバムになっています。多種多様な音を生み出す楽器を用いて、自然界の音を思わせるどこか幻想的でスピリチュアルなムードを醸し出す曲がラインナップ。『SMOKE』の神秘的な香りと一緒に楽しむのがふさわしい作品です。

「Parle Moi de Parfum(パルル モア ドゥ パルファム)」の『Comète Paradis(コメット パラディ)』

数々の人気フレグランスを手がけてきた世界的な調香師、ミシェル・アルメラック。彼とその家族によってパリで設立された気鋭のメゾンフレグランスが「Parle Moi de Parfum(パルル モア ドゥ パルファム)」。ブランド名が表すのは、「香りの魅力について語り合いましょう」という意味で、ブランド名には香水に対する熱い思いが込められています。

今回選んだのは、待望の新作フレグランス『Comète Paradis(コメット パラディ)』。
キーとなるのはサンダルウッドです。そこにアクセントとして添えられたのが、官能的なトンカビーンと甘やかなココアパウダー。豊かでドラマティックな香りが心地いい夢の世界に誘われて。

一緒に聞きたいアルバム:toe「NOW I SEE THE LIGHT」

2025年に結成25周年を迎える日本のポストロックインストゥルメンタルバンド「toe」。9年ぶりとなる4枚目のフルレングスアルバムとしてリリースしたのがこの『NOW I SEE THE LIGHT』。

軽やかながらどこか寂しげなギターの旋律が印象的な曲から、エモーショナルで浮遊感のあるギターのグルーヴィな音が印象的な曲、そしてゲストミュージシャンである、シンガーソングライターの児玉奈央の歌声が神秘的な音世界を構築する曲まで奥行きのある構成となっている。さまざまな音を自由自在に操り、聴く人を陶酔させるようなドラマティックなアルバムである今作こそ、凛としつつも甘やかな一面も持つ『Comète Paradis(コメット パラディ)』にぴったり。

「D'ORSAY(ドルセー)」の『最高の自分 M.A.』

1830年にフランスでアルフレッド・ドルセー伯爵が創設したフレグランスメゾン「D'ORSAY(ドルセー)」。
2015年にリブランディングを果たし、創業当時から続く香りのクリエイションはそのままに、モダンにアップデート。2020年には日本上陸も果たしますます注目が集まっています。

今回選んだのは、「最高の自分 M.A.」。調香師、アン=ソフィ・ビハーゲルがテーマにしたのは、電撃的な愛です。ベースにあるのはクリーンながらも温かみのあるアイリスやバイオレットなどの花々。コアに感じるシダーウッドの格調高い香りには、アルデヒドを添えてパウダリーな仕上がりに。冬の朝、温かな毛布に包まれて過ごす日にはもってこいです。“ボディフレグランス”という名前の通り、髪から体まで全身に使えますよ。

一緒に聞きたいアルバム:Goat Girl「Below The Waste」

サウスロンドン出身、近年のUKロックを盛り上げる立役者でもあるGoat Girlの4枚目のアルバム「Below The Waste」。長期間にわたってさまざまなシチュエーションで収録された音源をコラージュして構築された今作。アイルランドや、blurのデーモンのスタジオで録音された音だけでなく、木管楽器や友人知人の合唱音源など多様な“音”を組み合わせて作り上げています。

1stアルバム、2ndアルバムに漂っていた緊張感はやわらぎ、円熟味を増した彼女たちの魅力も存分に反映。フォーク、インディーロック、エレクトロニックなどのジャンルに当てはまらない新しいロックを提案しています。『最高の自分 M.A.』のようにロマンティックな中に凛とした強さ兼ね備えた香りは、どこかひりつきつつも、なめらかな彼女たちの歌声がマッチする。

問い合わせ先
・PERFUMER H JAPAN 03-3505-4430
・ブルーベル・ジャパン 0120-005-130
・ドルセー青山本店 03-6804-6017


撮影/保科 良介

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