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インフルエンザ、コロナに注意!間違えやすい感染症対策Q&A

  • 2024.12.28

冬の感染症対策について専門医に聞く企画の最終回では、わかっているようでうっかり間違えがちな感染症対策をクイズ形式で紹介します。あなたはいくつ正解できますか?

教えてくれた人:矢野邦夫(やの・くにお)さん

教えてくれた人:矢野邦夫(やの・くにお)さん

1955(昭和30)年、愛知県生まれ。医学博士。感染症専門医。浜松市感染症対策調整監、浜松医療センター感染症管理特別顧問。81年名古屋大学医学部卒業。名古屋大学病院や、米国フレッドハッチンソンがん研究所での勤務を経て、浜松医科大学臨床教授、三重県立看護大学客員教授を歴任。近著は『ねころんで読めるウィズコロナ時代の感染対策』(メディカ出版刊)。

Q.手を石けんで洗った後、手指の消毒は?

A.毎回した方がいい
B.しなくてもいい

正解はB:基本はどちらか片方で十分。消毒しすぎは手肌を傷めます

前回、基本の感染症対策で紹介したように、しっかり手洗いをすればほとんどのウイルスを除去することができます。その上さらにアルコール消毒をすると、手肌の油分や水分が奪われ過ぎて、手指のガサつきにもつながります。特に冬は乾燥しやすくダメージも顕著に。手洗いと消毒はどちらか一方でOKです。

Q.手を石けんで洗った後、手指の消毒は?

Q.手指を消毒するエタノールの濃度は?

A.高い方が殺菌効果も高い
B.高過ぎても低過ぎてもよくない

正解はB:殺菌効果が最も高まるのは濃度70~80%程度です

手指消毒用アルコールの主成分はエタノールです。エタノール濃度が70~80%のものが一番殺菌効果が高いといわれ、濃度が高過ぎても効果が低下します。一方、消毒液が不足している時期に出回った商品には濃度が低いものもあるので、成分表示やメーカーのHP等で確認を。

Q.重ね着けする「二重マスク」は、感染対策には?

A.かなり効果的
B.ほとんど効果はない

正解は A:顔にマスクを密着させウイルスの遮断効果がアップ!

二重マスクの効果は、「顔にマスクをフィットさせ、すき間をなくす」ことにあります。米国疾病予防管理センター(CDC)の実験では、不織布マスクの上から布マスクを着けることで、自分の感染リスクも感染させるリスクも大幅に低下できるという結果が。ぜひ取り入れてください。

Q.ウォーキング中に人とすれ違うとき、マスクは?

A.外していても問題ない
B.すれ違うときだけでも着ける

正解はA:一瞬すれ違うだけなら感染の心配はいりません

Q.ウォーキング中に人とすれ違うとき、マスクは?

飛沫感染は、1m以内の距離で、ある程度の時間マスクなしで会話することなどで起こります。一瞬すれ違うだけなら感染の心配はいりません。ただし、もし立ち話をするなら、屋外であってもマスクをし、適切な距離を取りましょう。

Q.感染症で自宅療養しているときは?

A.極力じっとして安静にする
B.無理のない範囲で体を動かす

正解はB:血栓症予防のためにも、下肢を中心に軽く動かしましょう

Q.感染症で自宅療養しているときは?

感染症だからと動かずにいると、全身の血行が悪化し、かえって回復が遅くなることも。特に新型コロナに感染すると血管内で血液が固まりやすくなり、いわゆる「エコノミークラス症候群」の発症リスクも高いといわれています。かかとの曲げ伸ばしなど、下肢を中心にできる範囲で動かしましょう。

3回にわたり紹介してきた、冬の感染症予防対策。年末年始は人と会う機会も増えるので、ぜひ意識して取り入れて、今年の冬も元気に乗り切りましょう!

取材・文=新井理紗(編集部) イラストレーション=高橋マサエ

※この記事は、雑誌「ハルメク」2023年1月号を再編集しています

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