旅先ではついつい浮かれてしまいがち。好奇心から、普段より思い切った行動をしてしまいがちではありますが、思わぬ事件に巻き込まれることも――!? 今回は、筆者が体験した海外旅行のトラブルについてお話します。
旅先で、人生初Uber
約8年前のLA国際空港にて、私は人生初のUber配車に挑戦していました。
LA一人旅行にあたって、現地に住む友人から教えてもらっていたUber。
当時の日本人からすると物珍しい代物でしたが、LAの人はみんな使っているとのこと。
イエローキャブが目の前にずらりと並んでいるというのに、好奇心の強い私は、早速Uberを使ってみたくなり、ドライバーを呼んでみたわけです。
ドライバーさんだと思って……
慣れないながらもアプリの配車ボタンを押し、ここで待てばいいんだなと理解はしたものの、「こんなに広い場所で、人もたくさんいて、一体どうやってドライバーさんと巡り合えるんだろう……」と不思議に思っていました。
すると、「Uber?」と、屈強な男性が声をかけてきたではありませんか。
どうしてわかったんだろうと驚きながら、「私の呼んだドライバーさんですか?」と聞くと、男は笑顔で、そうだと答えました。
今思えば、詐欺師の嗅覚というのは鋭いもので、日本人女性の私など、格好の獲物に見えたことでしょう。空港の清掃員と親しげに話す姿にも安心感を覚え、彼を信用してしまった私は、旅先で頭が浮かれていたのかもしれません。
車内には「Uber」の張り紙があったのですが、後から友人に聞いたところによると、これは偽物の小細工で、彼らの常套手段だそうです。
泣く泣く7万円も払うはめに
車中では、色々な話をしたりして、割と楽しい雰囲気だったのですが、降車時に法外な料金を請求されることに。
20分ほどしか走っていないのにも関わらず、その額、日本円にして約7万円ほどです! (あまりにも悔しかったので、いまだに忘れることができません)
そこで初めて、このUberは偽物だと気づいた私。
さっきまで、君のステイするエリアは治安が悪いから、長期滞在をするなら違う場所を検討したら? とまで言ってくれていたのに……。
治安が悪いのはどっちだよ! と彼に対して怒りをぶつけました。
彼は宥めるような口調ではありましたが、お金を払わないのなら、君をどこかに連れて行っちゃうよ、と私の脚に触れてきました。
アメリカの地で、力では到底かなわなそうな犯罪者と密室にいることは、あまりにも危険だと観念し、私は結局請求された金額を渡してしまいました。
海外では、細心の注意を
元々、海外にはよく一人で行っていて、自分は旅慣れしているとタカをくくっていたのですが、この件で完全にその傲慢さを打ち砕かれました。
それまでも、クラブで知り合った人たちの家で、複数人で飲み明かすなど、今考えると背筋が凍るような冒険を重ねていました。単に運が良かっただけなのに、自分だけは大丈夫だと過信していたんですね。
旅の恥は掻き捨て、とは言いますが、命あっての物種です。この一件以降、私は旅先での軽率な行動は控えるようになりました。
この痛すぎる失敗のおかげで、Uberの正しい使い方だけはマスターし、LA滞在中に大活用できたことだけが救いです。
【体験者:30代・女性経営者、回答時期:2024年11月】
※窃盗・詐欺は犯罪行為です
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:大城サラ
イベント・集客・運営コンサル、ライター事業のフリーランスとして活動後、事業会社を設立。現在も会社経営者兼ライターとして活動中。事業を起こし、経営に取り組む経験から女性リーダーの悩みに寄り添ったり、恋愛や結婚に悩める多くの女性の相談に乗ってきたため、読者が前向きになれるような記事を届けることがモットー。