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稲垣吾郎のベートーヴェンがハマり役! 舞台『No.9 ー不滅の旋律ー』公演100回達成! 囲み取材レポ「同じメンバーで続けていきたい」

  • 2024.12.27

稲垣吾郎さん主演舞台『No.9 ―不滅の旋律―』の東京公演が、12月21日に開幕。劇団☆新感線の中島かずきさんが脚本、白井晃さんが演出、三宅純さんが音楽監督を務め、音楽家ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの苦悩の人生と創作への情熱、深層に迫った今作。2015年の初演、2018年、2020年の上演に続き、4年ぶり4度目の再公演。12月24日、100公演を記念して行われた稲垣さん、剛力彩芽さん、演出の白井晃さんが登壇した囲み取材の様子をレポート!


『No.9 -不滅の旋律-』100回公演記念取材レポ

【稲垣さんのベートーヴェン、剛力さんのマリアについて】

ベートーヴェンの火種みたいなものが常に自分の中にある(稲垣)

——今日(12月24日)公演100回を迎えます。
稲垣吾郎「初日入れて今日で3日目になるんですけど、今日100回目を迎えるということで、スイッチが入ってきてますし。あ、今入っていても遅いのか(笑)。本当に毎日幸せですね。たくさんのお客さん来ていただけるので、幸せをかみしめながら、大切に演じていければと思っています」 ——ベートーヴェンを演じながら、自分で深みが加わったということは感じていますか?
稲垣「だといいんですけどね。『No.9』は3年、4年ぶりぐらいの舞台になるんですけど、やっぱりベートーヴェンスイッチのリモコンがオフになっていても、主電源が切れてない感じで、ベートーヴェンの火種みたいなものが、常に自分の中にあるんです。そういう感覚で、今回また蘇ってきている感じです。深みというのは、本当に出てきているといいんですけれど、それはみなさんに見ていただいて、決めていただこうと思います」 ——自分のリモコンは、お客様がいてこそスイッチが入りますか?
稲垣「そうですね。すぐスイッチオンオフにするタイプなんですけど(笑)、主電源は挿したままだと思います。本当に楽しく毎日やっています」

「吾郎さんのベートヴェンは、いい意味で変わっていないけど、年齢とともに深みを感じる」(剛力)

——剛力さんは3回目の出演となりますね。
剛力彩芽「やっぱりマリアとしてここに、ベートーヴェンの隣にいさせてもらえることは本当に嬉しいことです。そして、みんなが大好きな「第九」という音楽とともに、みなさんと一緒にいられることは嬉しいことだと感じています」 ——吾郎さんのベートーヴェンの変化は感じていますか?
稲垣「それはお互いにですよね」
剛力「いい意味で、ベートーヴェンなんですよね。ずっと変わっていないといったら変わっていない。出会った頃からベートーヴェンっていうか。本当にベートーヴェンそのものなんですけど、でも、やっぱり年を重ねてベートーヴェンのストーリーの中で、どんどん年齢が上がっていっているので、そういう深みがあると思います。私も年齢が上がってきているのもあると思うんですけど、ベートーヴェンへの愛情というか、彼に対して対応することができる感じがします」

「剛力さんのマリアからは深い愛、母性を感じる」(稲垣)

稲垣「この作品ってベートーヴェンが28歳くらい、20代後半くらいから、最後は初演の『No.9』を作ってからの話なんですけど、50代という長い時間を演じるので、剛力さんのマリアの変化もすごく感じます。その深い愛、母性を感じてます」
剛力「ありがとうございます!」
稲垣「それはもう全然。初演の頃から目覚ましい成長で、素晴らしいですし、頼もしい。
剛力「頼もしいですか(笑)。嬉しいです」
稲垣「お母さんみたい(笑)。嬉しいです(笑)」 ——白井さんから見て、お二人の変化というのは、どういうところがありましたか。
白井晃「今回4回目で、吾郎さんのベートヴェンは、深みと、それから、重みといいますか。そして、落ち着きも感じますし、とても重厚さが増しているな、というのが実感です。剛力さんのマリアは、永遠にマリアで、マリアそのものという感じで、変わらずマリアです。でも、大人になってきたマリアというか。長年やってこられた信頼も感じますし、そういった意味での落ち着きをすごく感じています」

「初日からもう一度新しく「No.9」と一度向かい合おうと思ってやってきた」(白井)

——初演から今回4回目ということで、何か変わったところとか、見て欲しいところなどありますか?
稲垣「具体的には、深みとか、重みというのも重ねていることもありますが、実際に音楽とかセリフとかも」
白井「そうですね。少し見直してみたりして」
稲垣「ピアノソナタも、増やしてみたり、曲も増えたり。4回目ともなると、前回、前々回などの成功体験みたいなものを、なぞる形だったら、良くないなと。そうするとマンネリしてしまいますし、お客様も何度か見てくださっている方もいらっしゃるので、まったく新しいものを一から。キャストもスタッフも新しく参加された方がいらっしゃるので、また一からすべて壊して作るという、その感覚できています」
白井「稽古の初日に思ったことは、もう一度新しく「No.9」と一度向かい合おうと思ってやってきました」

【4度目の公演、役との関わり方は?】

「自分とは真逆のベートーヴェンを舞台の上で演じられて楽しい」「稲垣)

——稲垣さんにとっては、本当にこれが代表作となりましたね。
「本当に僕にとっても大切な作品です。ベートヴェンは、僕とまったく真逆な人間なので、もう一つの人格として、僕が持っているというのも、すごい面白いんですよね。不思議な感じがします。もしかしたら、ベートヴェンみたいな人格に自分もなったかもしれないですし。今まで違う環境で生きてきたら。そういう資質があるのかなと思ったり(笑)」 ——以前は、ヒステリック吾郎の部分が似ているとおっしゃってましたが。
稲垣「(笑)確かに。そういうところは、隠してはいますけど(笑)、出るところはあると思います。ベートヴェンの天才のところは、少し似ればいいのにって思ったり」 ——どこが真逆ですか?
稲垣「ベートーヴェンはいつも感情をむき出しにして、本当に情熱的に生きた人ですよね。僕はどっちかというと、少しポーカーフェイス気味というか、隠すタイプなので、こういう人には憧れがありますね。だから普段できないことを舞台の上でできるので気持ちいいです」
白井「舞台の上で一生分怒ったっておっしゃってましたよね」
稲垣「本当に(笑)」  

——剛力さんは30代になって、今年はプロレスラーの役とか、いろんな役を経て、今回また違う部分があるのではないですか。
剛力「一番最初に参加させていただいた時が25歳だったので、ちょうど子どもと大人の境目で、自分自身もどっちに行ったらいいか、悩んでいた時期でもあったので、30代に入って、すごく30代が楽しくて、20代の時よりも、素直に感情を表現できている気がしていて。それをまた、同じ役でどういうふうに表現の仕方が変わるのだろうって。もちろん、見に来てくださるお客様にも、また違うマリアを見てもらいたいなって考えながら。ベートヴェンと向き合った時の、素直な気持ちというものを、3回目になって出しやすくなったと思います」

【『No.9-不滅の旋律-』これまでとこれから】

「過去4公演で10万人以上が観劇してくれた」(稲垣)

—―改めて、100回公演ということで、初演当時を思い出して、この数はどうですか?
「嬉しいですね。本当に感謝の気持ちで、いっぱいです。途中コロナの時はお客様を減らしたり、制限があったんですけど、計算してみたら、10万人以上のお客様がこの舞台を観てくださって。10万人以上と考えると、すごいですよね。それほどの方に、来ていただいて。この舞台は特に、お客さんと一体というか、お客さんも一緒になって、ベートヴェンの世界、音楽を一緒に奏でているので。そんな感じがするので、僕らもいつも舞台に感動をしています。それに、ベートヴェンの音楽の力もあって、何度やっても、何回やっても、「第九」が流れる瞬間に、僕らもぞわっと来ますし、本当に音楽の力ってすごいなと思います」 ——この先何回くらいまで続けたいですか?
稲垣「やれる限り、ずっと続けていきたいですよね。もちろん、このメンバーで。それはずっと、僕の中でも思いがありますし。 —―通過点ということですね。
稲垣「そうですね。通過点として。やれる自信もありますし」

【2024年を振り返る。今年の一文字は?】

ファンミや舞台と充実した一年でした(稲垣)

——年末になりましたので、みなさん、今年を振り返って、どんな一年でしたか?
稲垣「今年は充実の一年だったかな。新しい地図として、草彅剛さんと、香取慎吾さんと一緒に活動している中では、ファンの方と一緒になって、盛り上がることができる、とても幸せなファンミーティングがあって、全国回ったりしましたし。個人、俳優としては、映像の仕事もそうですし、最後に『No.9』、この舞台で締めくくることができて本当に幸せな一年だったと思います」 ——それを踏まえて、漢字一文字で。
稲垣「なんでしょう。漢字については、感じるの「感」ですかね。感謝の「感」もそうですし」 ——剛力さんはいかがですか?
剛力「今年は、舞台で始まって舞台で終わりました。たくさんの舞台に立てていただいたり、あとは、何よりもプロレスラーをやらせていただいて(Netflixシリーズ「極悪女王」)。撮影自体は、2年前くらいからやらせてもらっていたんですけど、みなさんに新しい一面を見ていただけたのかなと。でも、またこうしてマリアとして、舞台に戻れるという。それで、新しいものをみなさまにまた届け続けられる喜びだったり、感謝の気持ちでいっぱいです。でも、まだまだ自分自身、やったことのない役がたくさんあるんだなって、改めて実感しましたし、挑戦したいことをどんどん増やしていこうって感じました」
稲垣「素晴らしかったです、本当にね。僕らみんなドラマを観ていたので、もうびっくり。でも、この舞台では全然マリアになっています」 ——漢字一文字でいうと?
稲垣「また、ステップアップして、飛んだんじゃない」
剛力「いただきました!(笑)。「飛」ぶって言う字ですね」 ——最後に稲垣さん、みなさんにメッセージをお願いします。
稲垣「舞台『No.9』ですが、千秋楽まで、このカンパニー一丸となって、見に来てくださるお客様に深い感動を届けてくれるように頑張っていきますので、劇場でご覧になってください。劇場でお待ちしております」

取材・文=杉嶋未来

【あらすじ、公演日程など】

[STORY]1800年、刻々と変化する政治情勢の影響を受けつつも、「音楽の都」として栄えるオーストリア、ウィーン。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(稲垣吾郎さん)は、豊かな音楽の才能に恵まれながらも、複雑で偏屈な性格のため、行く先々で騒ぎを起こしていた。さらに以前から不調だった聴覚の障害が深刻さを増し、身 体のうちに溢れる音楽と不幸な現実の間で、その心は荒んでいる。
だが、彼の才能を深く理解するピアノ職人のナネッテ(南沢奈央)とヨハン(岡田義徳)のシュトライヒャー夫妻、ナネットの妹で後にベートーヴェンの秘書となるマリア(剛力彩芽)、 ふたり の弟ニコラウス(中尾暢樹)とカスパール(崎山つばさ)らとの交流が、徐々に彼の内面を変えていく。
病に身をすり減らしながら頭の中に鳴り響く音楽をひたすら楽譜に書き留めるベートーヴェン。全身全霊をかけて取り組んだ「交響曲第 9 番」が、初演を迎えたその時、彼の心の内に響いたものは 。 出演:稲垣吾郎、剛力彩芽、片桐 仁、南沢奈央、崎山つばさ、中尾暢樹、岡田義徳、深水元基、松田佳央理、小川ゲン、宮部大駿、正垣湊都・村山董絃(Wキャスト)、奥貫 薫、羽場裕一、長谷川初範
〈ピアニスト〉 末永 匡 梅田智也
演出:白井 晃
脚本:中島かずき(劇団☆新感線)
音楽:三宅 純

【東京公演】
2024年12月21日(土)~12月31日(火)
東京国際フォーラム ホールC
チケット料金(全席指定・税込)S席1万3500円、A席1万円
主催:TBS/キョードー東京/イープラス
後援:TOKYO FM/TBS ラジオ 【久留米公演】
2025年1月11日(土)、1月12日(日)
久留米シティプラザ
チケット料金(全席指定・税込)S席1万3500円、A席1万円、B席8000円
取材:RKB 毎日放送
共催:久留米シティプラザ(久留米市) 【大阪公演】
2025年1月18日(土)~1月20日(月)
オリックス劇場
チケット料金(全席指定・税込)S席1万3500円、A席1万円
主催 :「No.9」大阪公演製作委員会 【浜松公演】
2025年2月1日(月)~2月2日(日)
アクトシティ浜松 大ホール
チケット料金(全席指定・税込)S席1万3500円、A席1万円
主催:(公財)浜松市文化振興財団/テレビ静岡/K MIX
共催:中日新聞東海本社
特別協賛:セキスイハイム東海

『No.9-不滅の旋律-』公式サイト

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