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佐野勇斗が語る橋本環奈“結”とのプロポーズシーン「あの空気感は忘れられない」<おむすび>

  • 2024.12.27
連続テレビ小説「おむすび」で四ツ木翔也を演じる佐野勇斗 (C)NHK
連続テレビ小説「おむすび」で四ツ木翔也を演じる佐野勇斗 (C)NHK

【写真】佐野勇斗“翔也”と橋本環奈“結”

橋本環奈が主演を務める連続テレビ小説「おむすび」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)。同作は、“どんな困難も明るくたくましく乗り越える”をモットーとする平成時代の“ギャル”な主人公・米田結(橋本)が、人々の健康を支える栄養士を目指し、現代が抱える問題を食の知識と持ち前のコミュニケーション力で解決しながら、目には見えないけれど大切な“幸せ”や“縁”を次々と結んでいく“平成青春グラフィティー”。

「おむすび」の物語も第13週の放送を終え、結の新たな人生が始まろうとしている。WEBザテレビジョンでは、結の恋人であり、夢への挫折に苦しんだ四ツ木翔也を演じる佐野勇斗にインタビューを実施。作品・役柄への思い、今後の見どころを語ってもらった。

見ている方のクエスチョンをなくしたい

――“朝ドラ”初出演。高校球児の役どころで髪を短くされた際の反響などありましたか?

生まれてからここまで髪の毛を短くしたことがなかったんです。地元の友達からも僕と言えば少し長い髪の毛、というイメージがあったので、僕自身も髪を短く切ることには勇気がいりました。ずっと夢だった“朝ドラ”出演だったので決意したんですが、周りからも「意外と似合ってるね」「モンチッチに似てるね」という二つの声を頂いて。

――ご自身で見た時のお気持ちはいかがでしたか?

今回、全部ではないんですが髪の毛を自分でそったんですよ。少し絶望しながらそったんですが(笑)、意外と悪くないな、という印象でした。

――他にも役作りで準備したことはありますか?

栃木弁を練習しましたね。ことば指導の猪瀬(光博)さんに付いていただいて、何度も方言練習の時間を設けていただきました。僕は愛知県出身なんですが、やはり方言というものがある地域で育っているので、見ている方の「ん?」という少しの違和感やクエスチョンを付けたくないという思いがありました。なので本当に毎日ずっと音声を聞いて練習をしましたね。

(翔也は)ほぼ自分なんじゃないかと思います(笑)

――演じる四ツ木翔也とご自身の似ている部分を教えてください。

いろいろな役をやらせていただく中で、自分と似ているところをよく探すんです。その方がリアルになりますし。でも、翔也は本当に似ているところが多くて、もうほぼほぼ自分なんじゃないかと思うくらい(笑)。考えていることや日記を書くことも同じですね。

――違うところはありますか?

違うところを探すのが難しいくらいなんですが、一つあるとすれば、僕だったらあんなに長い期間、結のことを“米田結”とは呼ばないです(笑)。もっと序盤に呼び方を決める時間を作りますね。

――似ている部分が多いという翔也を演じるに当たり、気を付けたことはありますか?

高校生から大人までを演じなければいけないので、年齢を演じ分けるということは意識しました。そこは初めての経験だったんですが、高校生の時は声色を少し高めにしたり、しゃべるスピードだったり、表情や落ち着きのなさなどを意識して表現したり。結との出会いのシーンも、どこかかっこつけちゃう節があって…僕の中では「となりのトトロ」のカンタをイメージしていました。そこから年齢の変化とともに少しずつ大人っぽく見せたいなと思っていたので、ヘアメークさんや衣装さん、皆さんの力もお借りして演じさせていただいています。

――これまでの撮影で印象に残っているシーンを教えてください。

翔也が甲子園に行けなくて、いつもの海で結と会った時に、「人生は思い通りに行かない。失敗しても最終的に夢にたどり着ければそれでいい」というせりふがあって。“何回失敗してもやり直せばいいんだよ”というのが、僕の中ですごく印象に残っているんです。僕も一つの夢、目標があるので、翔也としてせりふを口にしながら自分自身をも励まされましたし心に残っています。

「おむすび」より (C)NHK
「おむすび」より (C)NHK
「おむすび」より (C)NHK
「おむすび」より (C)NHK

リアルな生きざまが描かれていることが魅力

――高校野球を頑張ってきて、社会人野球に進み、そして挫折してしまうという流れについて佐野さんはどう思われましたか?

すごくリアルでいいなと思いました。ドラマや映画などでは、頑張ってもがいて目標達成できて…というものが多いのかなというイメージなんですが、そこをそう描かないというところがリアルですよね。誰しもが努力しても夢がかなうわけではなく、保証されているものではない。でも、翔也の成長は努力したことによってあるものなので、その生きざまが描かれていることはこの作品の一つの魅力だなと感じています。

――佐野さんご自身も、翔也と同じように目標などを日記に書いていると伺いました。どのようなきっかけで始められたのでしょうか?

僕は節目で自分の人生設計をするんですが、22歳くらいの時にその人生設計を振り返って“全然自分の思う結果が出ていない”って絶望した時期があったんです。自分の自信を打ち砕かれて、もっと頑張らなきゃ駄目だなって。そんな時に、人生で一番頑張った時期はいつだろうって思い返したんですよ。僕は大学受験をしたんですが、その時に周りにも驚かれるくらい頑張って勉強したなと。あの時にやっていたことをやれば頑張れるんじゃないか、という思考になり、たどり着いたのが日記でした。当時、毎日日記を書いて、やるべきことをリスト化して…とやっていたので、それをまた始めようと。

――日記を始めたことで夢や目標への思いは強まりましたか?

誰しも“頑張ろう”“こうしよう”と思っても、しばらくするとその気持ちが弱まってしまったり忘れてしまったりした経験はあると思うんです。そこを対策したいなと思い、文字で書いて残し毎日それを見ることで自分の心にもくぎを刺すような感覚ですね。一つの目標である“ドームツアーを出来る人の行動だったか”ということは毎晩絶対に振り返っています。

「メンバーのために身を削って頑張りたい」と思えた

――この作品では“つながり”を大切にしているかと思います。佐野さんがつながりや縁を感じる人はいらっしゃいますか?

やっぱりM!LK(自身が所属するグループ)のメンバーはすごくつながりを感じますね。11月24日に10周年を迎えたんですが、普段はあまり真面目な堅苦しい話をしないメンバーたちがライブのMCの時に自分の思いを語ってくれたんです。心にぐっと来るものがありましたし、もちろん心が折れそうな時もありますが、「メンバーのために身を削って頑張りたいな」と思えた瞬間だったので、すごくいいチームで活動させてもらえて幸せだなと思います。

――作品の中で栄養のこと、食事についてもたくさん出てきますが、ドラマを通して食事に対して考えが変わったことなどがあれば教えてください。

僕は食に疎く、毎日同じものでもいいくらいなんです。一人暮らしなので栄養も気にしていなくて…。でも本当に食事って大事なんだなと学ばせていただいたので、野菜を食べてます!あとは少し筋トレもしているので、タンパク質も意識するようになりました。

――今、お気に入りの食べ物はありますか?

ラーメンです(笑)。みそラーメンが好きです。

「おむすび」より (C)NHK
「おむすび」より (C)NHK

「おむすび」は大きな自信につながる作品になりました

――座長・橋本環奈さんの魅力を教えてください。

環奈とは2回目の共演なんですが、初めに共演した作品のチームがすごく仲が良かったんです。つながりがある中での再共演でしたが、“朝ドラ”の座長という中でも、本当にありのままで何も取り繕わないんです。人に対しても、作品に対しても、愛がある人だと思います。大変な撮影スケジュールでも、元気じゃなかった時を見たことがないですし、せりふも絶対に入れてきますし。一番先頭に立っている彼女が、一番強く明るく、ありがちな言葉ですがまさに太陽のような存在で現場にいてくれるので「おむすび」のキャスト・スタッフ一同みんなが救われていると思います。

――佐野さんの目標の一つだった“朝ドラ”出演。撮影はまだ続くと思いますが、佐野さんにとってどのような作品になりそうでしょうか。

4月から撮影をしてきましたが、最初は“朝ドラ”に出ている実感があまりなくて。でも撮影をして、本番オッケーだった後にチェックをする映像を見られる時があるんですが、放送時にもあるような“連続テレビ小説「おむすび」”というテロップが付いた映像を見た時に鳥肌が立ったのを覚えてます。「うわ、俺“朝ドラ”出てる…」って実感が湧きましたね。

人生において夢をかなえることは誰しもが出来るわけじゃない。それでもその努力をしなければかなう可能性はゼロになってしまう。目標に向かって頑張ったことで一つの目標をつかみ取れたことは本当に大きな自信になりましたね。これから先、後輩にもその気持ちを伝えていけたらなと思わせてもらえた作品になりました。

――大きな山場でもあった13週について、さらに今後の見どころを教えてください。

13週は見どころしかなかったと思います。翔也の人生の中でも一つの大きな転換期で、大きな夢を諦めざるを得ない状況、そして結と人生を歩む決断をすることになります。特に結とのプロポーズのシーンは印象に残っていますね。本当は(福岡・)糸島で撮影をする予定だったんですが、僕が雨男過ぎて(笑)、根本(ノンジ)さんが改めて台本を書いてくれてセットで撮ることになったんですよ。

環奈はすごく器用な俳優さんなので、本番前もあっけらかんとしているのにいざ本番が始まるとぐっと集中してお芝居をするタイプなんです。でもそのシーンだけは、どこかにサッと消えて一人で集中しているタイミングがあって。僕が環奈と出会って初めて見る姿でしたね。その後の翔也と結のお芝居が本当に良くて、あの時のあの空気感は忘れられないものになりました。

今後、翔也の仕事は注目してほしいです。翔也が野球を諦め、星河電器で頑張っているんですが、その後もいろいろと思うことがある中で仕事がどうなっていくのか見ていただきたいです。また翔也と結の家族が2人なのかどうなのかも(笑)、楽しみにしていただければと思います!

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