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こんなはずじゃなかった。マッチングアプリで結婚した失敗談2選

  • 2024.12.27

結婚したい!と思ったとき、相手の見つけ方は時代によって移り変わっています。
どんな出会いであっても、幸せな結婚生活を送るために大切なことがあるのです。
良い相手を見つけるために重要なこととは?
行政書士であり、ファイナンシャルプランナーの露木幸彦さんにお伺いしました。

婚活なんて・・・は過去の話、今は堂々マッチングアプリで婚活する時代

リクルートブライダル総研の婚活実態調査(2023年9月)によると婚活サービスを通じて結婚した人の割合は全体の15%に達しています。
また三菱UFJリサーチ&コンサルティングが20代~40代の男女4015人におこなった「マッチングアプリの利用状況に関するアンケート結果(2021年12月23日)」によると、マッチングアプリを利用する理由として上から
・多くの人と出会えるから(55%)
・希望の条件で相手を探せるから(48%)
・普段の生活で接点のない人と出会えるから(42%)

を挙げています。
日常生活をただ送っているだけではなかなか出会えない人と知り合えるのが婚活の魅力。
今はアプリなどを駆使して、多くの方が婚活をおこなっている時代なのです。

短期間で相手を決めてしまいがち?婚活トラブルも・・・

しかし、人と人が交わる場合、どんな関係性でも何かしらのトラブルが発生する可能性があります。
同調査ではマッチングアプリ利用時に起こったトラブルとして
・年齢、年収、職業、居住地等のプロフィールを詐称された(11%)
・交際(恋人の有無)や婚姻の状況(未婚、既婚)を詐称された(10%)
・お金を貸すように求められた(4%)

などが報告されています。
マッチングアプリの場合、登録の際に戸籍謄本や身分証明書、収入証明書などの確認がないところも多く、出会った方のプロフィールが虚偽である可能性もあります。
具体的なトラブルの事例を紹介します。

実録婚活トラブルNO1:36歳男性の場合

1)マッチングアプリでの出会い・・・清楚でキレイな妻
まず一人目の相談者は宮代亮さん(仮名。36歳。会社員。年収600万円)。
亮さんが妻と知り合ったのはマッチングアプリ。
結婚願望が強い亮さんは交際するだけでなく、結婚することを視野に入れていました。
そんなとき、知り合ったのが妻です。妻の職業はピアノの先生。
具体的には生徒の家に出向き、指導する出張型のレッスンをおこなっています。
レッスン料は現金で受け取っていたそうです。
亮さんは「最初のうち、清楚で上品、育ちの良さを感じました」と振り返ります。

2)隠されていた妻の金銭感覚・・・実は自己破産も経験していた?!
交際当時の妻の年収ですが、アプリ上では200万円となっていました。
亮さんが妻のことを信じるに足りると思ったのは、「カードはついつい使いすぎちゃう。現金払いが一番よ」との妻の言葉でした。
まともな金銭感覚を持っている、この人は信用できると思ってしまったのです。
しかし、後で分かったことですが、妻は3年前に自己破産しておりブラックリストも載っていました。そのため、「カードは使わない」のではなく、そもそもカードを持つことができなかったのです。
過去のカードは全て利用停止、新規のカードも発行不可の状態。そんなことは露ほども思わず、亮さんは二人で住むための部屋を用意し、同棲を始め、そして入籍したのです。

3)狂い始める結婚生活・・・残高不足、そして督促状??
亮さんの手取りは毎月26万円。毎月5万円ほど口座に余らせていたのに、同棲5ヵ月目にカード会社から「残高不足」の通知が届いたのです。最初は「おかしいなぁ」と思いつつ、妻のことを信じていたので、口座の詳細を調べたりしませんでした。

このとき、何がおこっていたのでしょうか?
亮さんは「妻に頼まれて家族カードを作りました。これは失敗でした」と繰り返します。
普通のカードは亮さんの承諾がなければ決済することができません。
しかし、家族カードの場合、妻は亮さんの承諾がなくても決済することが可能です。
しかも、亮さんが作ったカードにはクレジット機能だけでなく、キャッシングやカードローン・・・つまり、借金をする機能まで付与されていました。
つまり、妻の使い放題だったのです。
そして結婚2年目。亮さんの携帯に見知らぬ番号から着信がありおそるおそる電話をとってみると、それはカード会社のオペレーターでした。
電話の相手は「何度も督促状を送ったはずですが・・・」と話すのですが、亮さんは身に覚えがありませんでした。なぜなら、郵送で届いた督促の葉書はその都度、妻が捨てていたからです。さらにオペレーターは「カードの使い方が異常ですよ。管理は大丈夫ですか?」と尋ねます。亮さんは「とにかく確認します」としか答えようがありませんでした。
亮さんは帰宅し、妻を問い詰めると、あっさりと自白。
「エステの回数券、クルージング旅行、実家の車の買い替え。いろいろ使わせてもらったわ」
と悪びれもせず答えました。
その時点のカード利用額の合計は、なんと378万円。口座の残高だけでは到底足りず、カードローンを利用する形となっていました。
しかも妻自身は全く返済していないので、ローンは雪だるま式に膨らんでいる状態でした。

4)離婚、そして手元に残ったものとは・・・
ようやく事実を知った亮さん。妻との同居は終了、離婚の話し合いが始まりました。
亮さんとしては離婚をする際、本当は妻に使い込んだ分を請求したかったのですが、妻の年収で返済するのは無理。結局、亮さんが全額、背負うしかありませんでした。
長年の願望だった「結婚生活」も叶わず、亮さんの元に残ったのは400万円近い借金と、「なんで自分がこんな目に遭わないといけないんだ」という絶望感だけでした。

実録婚活トラブルNO2:39歳女性の場合

1)街コンで出会った年下の夫・・・妊娠が発覚し、結婚へ
次の相談者は関谷美鈴さん(仮名。39歳、会社員。年収500万円)。
美鈴さんが夫と知り合ったのはいわゆる街コンです。
美鈴さんが参加しようと思ったのは運営者が民間の企業ではなく、自治体が主催したものでした。「市がやっているイベントなら大丈夫だと思って」と彼女は言います。
夫(31歳)は美鈴さんより年下、しかも年収(450万円)も低いと感じたのですが、それでも付き合い始めたのは夫の職業が公務員だったから。安定志向の美鈴さんはそこに惹かれたのです。そんななか、美鈴さんの妊娠をきっかけに同居を開始。
そして入籍を果たしました。こうして美鈴さんは幸せな時間を味わっていたのです。
しかし、その幸せも一時的なものでした。

2)入籍後に発覚!夫はギャンブル好き?!さらに・・・
結婚し、子宝にも恵まれ、幸せだったはずの美鈴さんでしたが、しばらくすると夫が家を空ける機会が増えました。夫は美鈴さんに無断で家を出て、夜中まで帰ってこない日が続きました。
美鈴さんが悪阻で苦しんでいても、お構いなし。美鈴さんにも不満溜まります。
夫はどこに行っていたのでしょうか?実は、行先はパチンコ店。
夜な夜なギャンブルを楽しんでいたのです。帰宅しても美鈴さんを気使う様子もありませんでした。そんななか、また別のトラブルが発生します。

夫が美鈴さんのお金を勝手に使ったことが分かりったのです。
金額は50万円、美鈴さんが少しずつ貯めていたお金でした。
夫婦とはいえ妻の貯金を無断で使いこむなんて一大事。
美鈴さんは激怒します。

3)逆切れし、更にお腹の子の父であることまで疑う夫・・・どうする?!
詰め寄る美鈴さんに、夫は「俺の勝手だろ?!お腹をさするのはやめてくれ・・・本当に俺の子どもなのか!」と逆切れする始末。
美鈴さんは今まで我慢に我慢を続けてきましたが、ついに堪忍袋の緒が切れたのです。
「もういい加減にして!」と激怒。その勢いのまま、身重の体で家を出て、実家に戻ることにしました。そして妊娠中にもかかわらず、離婚が成立。

離婚から1週間後、美鈴さんは子どもを諦める決意をしました。
罪のない赤ちゃんの命を奪ってしまったという罪悪感やお腹の子を失ってしまったという喪失感からは、美鈴さんは立ち直れずいまだに仕事に復帰できず、休職中のまま過ごしています。

実際、婚活によるトラブルは多いの?その原因は??

私の相談者(2024年8月 結婚期間0~3年で離婚した20~30代の男女。計216人)に対し、

●性悪説:はじめから問題がある人だった

●性善説:いい人だったが、結婚生活のなかでおかしくなった

のどちらに該当するかを聞き取りしたことがありますが、結果は以下の通りです。

<アンケート結果>
1.性悪説(73%) 男性 31人 女性125人
2.性善説(27%) 男性 22人 女性38人

「性善説」の場合、交際期間や結婚期間の「途中で」、少しずつ2人の足並みがそろわなくなっていきます。
これは、婚活の有無は関係なく、一目惚れだろうが大恋愛だろうが、どんな相手でも一定の確率で起こり得ることです。
そのため、相手選びの段階、すなわち婚活の最中に将来の危険を察知することは難しいです。
一方で「性悪説」の場合、最初から問題を抱えた相手です。
性悪説の場合、途中でいくら努力しても仕方がありません。
そのため、間違った相手を選ばないよう予備知識を得ることが大事です。

「性悪説」に該当する相手にはもう騙されない!4つのチェックリストを試してみて
どんな出会い手あっても、「性悪説」の相手を選んでしまうと、平穏な結婚生活を送ることは難しくなります。どうすれば相手を見極められるのでしょうか?
特に恋愛が始まったばかりの頃は、気分も高揚し、相手にちょっとした違和感があっても見過ごしてしまいがち。そこで、相談実例をもとに4つのチェックリストを作成しました。
「お金」「浮気」「暴言」「モラルハラスメント」に関するトラブルを引き起こす、人間の共通点をあらかじめ知っておきましょう。該当する人を避ければ、かなりリスクは低くなるはずです。

チェックリスト1:お金に関するトラブル
1.返済遅延
カードローン、キャッシング返済、携帯電話の料金請求などで督促を受けたことがある。
2.無責任
同棲している相手は生活費を入れてくれない。
家賃や公共料金を払ってくれない。
3.金銭依存
相手の出費をあなたが立て替えた経験がある。
4.仕事不安定
無職なのに仕事を探していない時期が過去にあった。
5.打算的
相手や相手の実家が結婚資金を出そうとしない、渋ろうとする。
6.滞納癖
過去に年金、健康保険の保険料を滞納していたことがある。
7.無財産
全く貯金がない。
8.見栄っ張り
他人のことになると金遣いが荒くなる。

チェックリスト2:浮気に関するトラブル
1.職場トラブル
転職を繰り返しており、過去に休職、謹慎、減給、左遷等の処分を受けたことがある。
2.虚言癖
嘘をついても反省せず、また嘘をつく。
3.過剰出費
携帯電話の料金やガソリン代、ソーシャルゲームの利用料が高すぎる。
4.秘密主義
相手の携帯にはいつもロックがかかっている。
5.無断外泊
同棲中、相手が無断で外泊し、事前に連絡もなかった。
6.親依存
いつまでも親から小遣いをもらったり、仕送りをしてもらったりしている。
7.2つの財布
職場から交際費を支給されていて、自分に公開するつもりはないようだ。
8.タダ友
あなたが相手の交友関係を問いただすと「ただの友達だけど」と反論されたことがある。

チェックリスト3:暴言や行動
1.キレやすい
他人に対して、異常な怒り方をしているのを見たことがある。
2.クレーマー
企業に対して、言いがかりをつけたことがある。
3.現実逃避
突然、行方不明、音信不通になったことがある。
4.異常性格
一度、怒り出すと手がつけられない。
5.異常性癖
相手の求めにより、嫌々性交渉に付き合わされたことがある。
6.差別的
人を見下した言動が多いと感じる。
7.酒癖
酒の席でトラブルを起こしたことがある。
8.自己中心的
自分がすべて正しいと思っている。

チェックリスト4:モラルハラスメント
1.職場関係
理由不明の休職をした経験がある。
2.親子関係
両親が相手(娘)に対して、親子とは思えないほど気を使っている。
3.気分屋
その日によって言っていることがころころ変わる。
4.不信感
あなたは相手から「信用されていない」と感じることがある。
5.責任転嫁
あなたに原因がないのに、トラブルをあなたのせいにされることが多い。
6.放浪癖
相手は同棲中、理由もなく実家や友人宅、漫画喫茶などに隠れたことがある。
7.自尊心過剰
何があっても謝らない。
8.わがまま
突然、相手に予定をキャンセルされたことがある。

全く当てはまるものがなかった・・・という方は少ないと思います。
「うわ、めっちゃ当てはまってる・・・」
「ここはちょっと当てはまっているけど、自分はそんなに気にならないな・・・」
など、当てはまっていても捉え方はひとそれぞれ。
人間関係は、やはり相性の部分も大きいです。
ですが、あまりにも当てはまるものが多い、もしくは自分が重要だと思う箇所に当てはまってしまったなどの場合は、一度相手との付き合い方を見直してみてはいかがでしょうか?
結婚は、するときより別れるときの方が時間も労力も、場合によってはお金もかかることが多いです。
近年、婚活が当たり前となり、気軽に誰でも参加でき、出会いの幅が広がるなどの点に関しては、良い面も多いです。
ですが、世の中にいるのは「良い人」ばかりではありません。
どのような出会いであっても、本当に相手の結婚相手としてふさわしいのか、しっかり見極めることは大切です。
そして同時に、相手からも見極められていることを意識して、幸せな婚活をおこなってください。
最後に、縁起でもない…と思われるかもしれませんが、人生において『結婚=ハッピーエンド』では必ずしもありません。
今は結婚をする・しないも自由です。
そして、もし結婚後に不幸だと感じたり、辛くなったりしたら…
ひとりで悩むより、是非弁護士や行政書士など、専門家に相談してみてください。
解決に向かう、心強いパートナーとなってくれるはずです。

プロフィール


露木幸彦
行政書士・ファイナンシャルプランナー

1980年12月24日生。いわゆる松坂世代。国学院大学・法学部卒。
金融機関の融資担当時代は住宅ローンのトップセールス。離婚に特化し行政書士事務所を開業。
開業から6年目で有料相談件数7,000件、公式サイト「離婚サポートnet」の会員数は6,300人を突破。
朝日新聞、日本経済新聞、まぐまぐニュース、週刊女性などで連載を担当。
星海社の新人賞(特別賞)を受賞。
心理学、交渉術、法律に関する著書を11冊、出版。

[著書]
「男のための最強離婚術」
「男の離婚」
「婚活貧乏」
「みんなの不倫」

公式ブログ
https://ameblo.jp/yukihiko55/

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